365 / 409
後後234 つまらん企みは・・・
しおりを挟む「それじゃ、当日は博子を生贄に捧げるために、泉さんがうまく誘導してくださいね。」
「・・うむ、俺しか居ないよな、仕方が無い」
「とりあえずそんなとこでいいですか?」
「まぁミイラ取りがミイラになるって感じがしないでもないけど、いんじゃないか?」
「その博子さんとお客様達が相乗効果に?」アニャータ・・・
「ま、そーなったらそーなったで、そっちで盛り上がってくれれば放置できるし」
「そうですね!」
華子という要素を忘れているかもしれないガクと泉。
しかもオータを隔離することを全く考えていないガクと泉。
その頃オータは
というか、そもそもオータは領主様の屋敷でどんな仕事をしているのか?
領地経営業務は今までの領主様の側近たちがそつなくこなし、更にガクが現れてからの領内の変化の対応にもすぐに慣れ、うまくこなしている。
勿論外国要人などが訪問してくる等の対応もそつなくこなし、そのチームの仕事っぷりには領主様以外にも定評がある。
そんな中にオータが入ると「破壊されちゃうなー」と思った領主様。
オータ特別室というのを設け、一般的ではないことに対応させている。
ネタ(仕事)はオータ本人が拾ってきてもいいし、領主様が与えるときもある。仕事がなけりゃ無くても良い。ルーチンワークではないのだ。前回はクマが他国に建物を建てに行く時に付き合った。現地の要求でクマが理解出来ないことも多く、現代人知識でどうにか双方を理解できるオータが互いに理解させあったりしたこともある。クマは基本和式だけど、他国は洋式だからね!
最近は結構ひましている様子だ。
ただたまに王都の王妃様のところに顔を出しに言って、音楽関係で幾分手助けを出来たりもしている様子。
かき回しているかどうかは不明。
なので、ひましているのだ。
暇が続いている者が求めるのは?刺激だ。面白いことだ。
困ったもんである。
更に
博子は何をしているのだろうか?
勿論、未だ一日中お稽古ごとに追われている。
一向に上達しないので、教える者達は出口が見えないで心底困っている。
その苦情を言った。このままでは延々と続けなければならないので、博子ができることを教えるのが良いのではないか?と。
が、
基礎学問、躾(マナー)、礼儀、ダンスなど一般教養で最低限のこと、なのだ。華子の側にいるものとして最低限必要なこと。妥協はできない王妃様。
博子ももう脳がテンパっており、おかしくなっている。
もし、これが自由という場に放たれたらどうなるであろうか?
恐ろしいことである。
ガクは余計なことをしなければよかったのだ。
が、それを知る者はいない。
ーー
今日も夕方には仕事は終わる。
アニャータが来て、トリミングを覚えてくれたので捗る(はかどる)のだ。
今までだと遅くまでお客がいた。
今は自分の番が遅くなりそうだと思ったら、帰ってくれる。なので夕方の人が終わったら、もう待っている人(獣人)はいない。
というか、実際はアニャータに気を使っているんだな。
それでも嬉しい。アニャータに気を使ってくれるのが嬉しいのだ。
泉さんも終わりまでいたので、3人で食事に行く。
「今日は、もう一軒の方に言って見るか?」泉さん
「いいっすね。アニャータ、もう一軒の食堂って行ったことあったっけ?」
「食堂というより居酒屋な。昼間はやっていない」泉さん
「ないです。行ってみたいです」
「んじゃこっちだ」と、泉さん
もう客はそこそこ入ってた。
魚や肉などの焼き物を頼んで、アニャータも飲むというのでエールを頼んだ。
そこに領主様が入ってきた。
え?
「おう、今晩はこっちか」領主様
「ええ、領主様こそ?」
「うむ、、少しな」
(訳ありかな?)俺
(言うまで訊かぬほうがいいぞ)泉さん
(りょーかい)
泉さんが横のイスを引くと、領主様はそこに座った。
俺らが頼んだものを訊き、それから領主様は幾つか他のものを頼み、酒を「冷でいいんだよな?」と俺らに聞いてから一升瓶でたのだん。一升瓶は使い回し。ガラス器は高いからね。
なんかすごく飲みたいことがあったのかな?
でも言いそうもない。俺らには言わないほうがいいことなのかもしれない。領主様は相手を気遣う人なのだ。
俺らは領主様の相手をし、遅くまで飲んだ。
通常、飲み明かす時は明け方まで保つように飲むのだが、夜半にはつぶれてしまった領主様。
「なんか、このまま離宮に一人で寝らせるのもなんだな、」泉さん
「ええ、少し心配ですね」
「じゃ、ガク、お前んトコに俺と領主様が泊まるわ。」
「そうっすね、いいよね?」とアニャータに振る
「勿論です」
俺の屋敷の広い部屋、子どもたちが午前中にお勉強に使っている部屋に布団を並べて敷いて、領主様を中にし、俺と泉さんで両側を固め、俺の逆側にアニャータが寝る。
夜中、小声で寝言が聞こえた。知らぬ女性の名前。奥方だろうか。
0
お気に入りに追加
148
あなたにおすすめの小説
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
異世界転生はうっかり神様のせい⁈
りょく
ファンタジー
引きこもりニート。享年30。
趣味は漫画とゲーム。
なにかと不幸体質。
スイーツ大好き。
なオタク女。
実は予定よりの早死は神様の所為であるようで…
そんな訳あり人生を歩んだ人間の先は
異世界⁈
魔法、魔物、妖精もふもふ何でもありな世界
中々なお家の次女に生まれたようです。
家族に愛され、見守られながら
エアリア、異世界人生楽しみます‼︎
料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します
黒木 楓
恋愛
隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。
どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。
巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。
転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。
そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。
神獣に転生!?人を助けて死んだら異世界に転生する事になりました
Miki
ファンタジー
学校が終わりバイトに行く途中、子供を助けて代わりに死んでしまった。
実は、助けた子供は別の世界の神様でお詫びに自分の世界に転生させてくれると言う。
何か欲しい能力があるか聞かれたので希望をいい、いよいよ異世界に転生すると・・・・・・
何故か神獣に転生していた!
始めて書いた小説なので、文章がおかしかったり誤字などあるかもしてませんがよろしくお願いいたします。
更新は、話が思いついたらするので早く更新できる時としばらく更新てきない時があります。ご了承ください。
人との接し方などコミュニケーションが苦手なので感想等は返信できる時とできない時があります。返信できなかった時はごめんなさいm(_ _)m
なるべく返信できるように努力します。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる