上 下
304 / 409

後後178 山のアニャータの空遠くさいわいすむと

しおりを挟む

ケーキと紅茶が来たので、アニャータに
「先に食べろ、話はあとだ」
と、また食べるの優先にさせるガク

ひもじい子を許せないガク?
特にモフには甘いガクだ。

一口二口たべ、それから一気にぺろっと食べきったアニャータ。
「お、いいな、まだいけるか?」と、見ていたのか、シューレが来てアニャータに言う。

「・・」ガクを見るアニャータ。
「2-3個お願いします」ガク。
「おう!」厨房に行くシューレ。

「最近はここでもケーキ出すようになったんだな?」泉さん。
「はっはっは!先日俺が頼んだんですよ。食いたいっ!!って」
「ほう、たまには・・・」
「・・・・・まぁね、、」
皆までいわれなくってよかったよ、と思うガク。

自覚あるんだなー、、

「あの、ここのケーキ、美味しいです、、食事も農国のみたいで美味しかったし、、」アニャータ
「よかったな、もうひもじい思いしなくて済むだろ。」
頷くアニャータ。

うまいケーキの大本はシューレだし、しかもまだ研鑽しているし。農国国王絶賛だし。


もぐらの次はネコかぁ、、ガクも人外に恵まれてるんだなぁ、、と思う泉。
その心の声を読んで、シューレも深く頷いた。
でも、シューレもその人外の一人だということを自覚していない。
まぁ、泉自身も人外を呼ぶ資質を持っているかもしれない、ということを見たくない、見ない、様子だが。

シューレが持ってきた3個とポットのお茶も完食し、
「ごちそうさまでした。」とアニャータ。

「んじゃ、この後トリミングしてやるから、それ終わったら泉さんと一緒に村長の家に泊まりなさいね?」ガク
小館に来た時は、泉さんはそんちょ宅女性陣の保護下に入る。彼女らに異論を述べることはこの村の何人たりとも実質許されないのだ!w
獣人の女の子なので、そんちょ宅以外無い、とお思ったガク。そう思うのも当然だろう。

「え!!私はガクさんのところがいいです!」アニャータがびっくりして言った。
??
「だって、、グレイス様とグレゴリー様が言ったし、、ガク様は優しいし、、」
ほほう、、と、泉とシューレ

「番(つがい)か?」豪速球泉
ぷぇ!っと吹くシューレ。

「・・はい、、」アニャータ、素直過ぎないか?
「いやいやいやいや、、たった一人で放りだされ、、」
「いや、領主様のところまでは転移門だろう?」泉
「はい、そうです」
・・・・・・
領都から、ここまで、、どうやったらあんな数ヶ月放浪してきたみたいになれるんだ?
といろいろシュミュレーションに入ってしまうガク。

その状況を知らない泉とシューレは怪訝な顔。
「・・・なんか、どうかしたのか?」
「ええ、、さっきまで、半年か一年ほど放浪してきたようなボロ雑巾みたいになってたんですけど、、、領都からここまでくるに、どうやったらそこまでなれるのかなぁ?と不思議に思って、、、」
・・・・・・・・・・・

「「どうやって?」」
アニャータに訊く、泉とシューレ。

どうって、領主様の邸を出て、小館どっちですか?と聞いて歩いて、お腹が空いたので森に入って狩りしようとしたら、沼にはまったり、崖から落ちたり、、川も無く、、、獲物もすぐ側まで来るのに捕まえられなくって、、、
とかいろいろ説明していた。

(獲物におもいっきりからかわれてたんだなぁ、、しかも、領主様、アニャータが屋敷出て小館に向かったの知らないんじゃないか?)泉、シューレ、ガク

「とりあえず、俺が村長呼んで来よう、おばはんも(村長の奥さんのこと)」と泉さんが立ち上がると、
ガラッつ!
「話は聞いた」ちゃららーーーんららららぁーーん、ちゃららぁーんららららぁーらー
と、テーマ村愚を口ずさみ入ってきた村長。

「あ、奥さんも呼んできてくれたらうれしいかも、、」ガク
・・・・・すごすご戻っていく村長。
ガクも何気に”立ってる者は**でも使え”系で、将軍を使ってるのこそ見たこと無いが、それなりのことは平気でしている。

ほどなく、どどどどど!!という地響きと共にどやどや!っと入ってきたそんちょ宅女性陣の非番(シューレ食堂)の方々。
「なになに!!??すごく可愛い子が生えたって?!!」
どこに?何が?

少し話を訊いた彼女たち、そんちょ抜きで、
とりあえずアニャータは村長宅に世話になる。そのうちガクと番にさせるから安心しろ。それまで良い嫁になるためにウチで修行しなさい。と言いくるめられていた。

番になるって決めつけられても困るが、、と思うガク。
「でも、別に嫌だって理由は無いんだろ?」泉さん
・・・・・「うっす、、」
へっw、と鼻で笑う泉とシューレ。

しかし、風呂上がりのあのロシアンの毛並み、あれは、ほんとにガクの一目惚れであったろう。


で、どーやってガクの小屋まで辿り着いたの?と泉が訊くと、
街道で小館の方向を訊いた荷車の人達が親切で、荷車に乗せてくれてガクの小屋まで案内してくれた、とのことだった。

人さらいとか居ない地域で良かったよっつ!!!と、ガクと泉は心底思った。

更にガクは
あの女公爵とグレさんにはきつく叱らんとわかんないようだな!と。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

異世界転生はうっかり神様のせい⁈

りょく
ファンタジー
引きこもりニート。享年30。 趣味は漫画とゲーム。 なにかと不幸体質。 スイーツ大好き。 なオタク女。 実は予定よりの早死は神様の所為であるようで… そんな訳あり人生を歩んだ人間の先は 異世界⁈ 魔法、魔物、妖精もふもふ何でもありな世界 中々なお家の次女に生まれたようです。 家族に愛され、見守られながら エアリア、異世界人生楽しみます‼︎

料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓
恋愛
 隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。  どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。  巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。  転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。  そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。

神獣に転生!?人を助けて死んだら異世界に転生する事になりました

Miki
ファンタジー
学校が終わりバイトに行く途中、子供を助けて代わりに死んでしまった。 実は、助けた子供は別の世界の神様でお詫びに自分の世界に転生させてくれると言う。 何か欲しい能力があるか聞かれたので希望をいい、いよいよ異世界に転生すると・・・・・・ 何故か神獣に転生していた! 始めて書いた小説なので、文章がおかしかったり誤字などあるかもしてませんがよろしくお願いいたします。 更新は、話が思いついたらするので早く更新できる時としばらく更新てきない時があります。ご了承ください。 人との接し方などコミュニケーションが苦手なので感想等は返信できる時とできない時があります。返信できなかった時はごめんなさいm(_ _)m なるべく返信できるように努力します。

異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!  父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 その他、多数投稿しています! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

処理中です...