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後後22  東東の国王都

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この王都、”東東の国王都”というのが正式名称だそうだ。
隣の「東の国」が、南部諸国群の大本の国だという。
だから東の国の王都は「中心都」と呼ぶんだという。
ほかの国の王都は、「**国の王都」と呼ぶそうだ。
わかりやすいのでよいね♪

諸国連合の会合はつまり親族会議。長男の位置に居る東の国が議長。
東の国の王家の長男だけは、物凄く厳しく育てられ鍛え上げられるという。
一族総帥ってやつだな。諸国群全ての民衆を率い、導き、この国々を安寧させる責任を一生背負う。

そんな一生や、巨大な責任は、
「僕には逆立ちしたってむりですね」俺
「おう、俺もできねーし、やりたくない。」泉さん
「しかも、権力の臭いに寄ってくるゴミムシどもを御さねばならないんだろ?できるわけねー」泉さん

「それをやるために、本人も他者の倍も勤勉で聡明でなければいけないのが大前提。その上で、具体的な努力。
をやって、やっとどうにか諸国群をまとめられる。ってんでしょうね」
「一生が、そのためだけにある、って感じだな」
「ええ、実際そうでしょ。日のいずる国の王だってそうだったでしょ。」
「ああ、まぁ、そうだったなぁ、、、韜晦ばかりしているから判り難いけど、、」
そう見ると、なんか小さい国の王のほうが大変だなぁ、、と思う。
人間の絶対数が少ないんで、人材が見つかりにくいんだろうけど。


翌朝、朝食の時の会話だった。


また、
「ココの王都は多いですよ。表通りは値段が高いので、裏のほうがおすすめです。」
というのが、
泉さんが「街にはケーキ屋あるか?」と食後の茶を淹れに来てくれた者に聞いたときの返答。


んじゃ、と、食休みも早々に立ち上がる泉さん。
仕方がないからついていく。まぁオレもココのケーキを知りたいし。


宿は裏通りにある。表通りにある宿は高いのだ。どこの王都でもそんなもん。だから宿も食事も買い物も裏通り。
価格を考えずに「良いもの」が必要な時にだけ、表通りの店を見てみる。



歩いていると面白いのは勿論裏通り。
国や場所によっては怪しい感じのところがある時がある。その場合そこに入り込まないのが良い。
昼間でも危険なところもある。

ただ、こっちの世界ではそんなところをまだ見ていない。もしかしたら無いのかもしれない。そーだったらいいなー、とは思う。


「こっちにも、数は少ないけどもムッサリムの礼拝所があるんですねぇ」
「おう、俺も気がついていた。やっぱ教会とはさほど離れていないな。どこでも仲いんかな?」
「みたいすねぇ、、俺ら向こうから来た者には驚きですよねぇ」
「あー、でもいいよな、羨ましいくらいだ。」
「確かに」


教会の近くに喫茶店があった。


「教会の建物の持ち主なんですよ、、でも教会のみで生活できないでしょう?だからこっちが生活用の本業。稼ぐための仕事はいくらでも変えることができるけど、教会は”うち”の本業なので変えることもやめることもしないの。」
注文したケーキと紅茶を持ってきたオーナーさん。

「んじゃ、ここのケーキ食べれば清められたりとかー」
「神ってのはそーゆーんじゃないのよ?ひとびとが心を善くあるために利用するの、神を。善き人になるために、神が在るのよ。」
すんません、、

ケーキを食いながらなんか考えこむ2人。

「うまいけど、、少し考えさせられるな、、、」泉さん
「ええ、なんか、神の位置が、うちらの世界のそれと違うんじゃ?」
「だよなぁ、、」
「教会の者がこうだから、信者はおかしくならないですよね。逆に諌められちゃうでしょうね」
「ああ、、、しかも、あお言われると、、なんか、、あーいう人徳者になりたいと思うし、そーすっと、ここの神を利用して自分も、とか、な」
「ええ、まぁ泉さんとかうちの領主様と将軍様は、俺様神持ってるから不動でしょうけど、、」
なんじゃそりゃ、
と言いながら泉さんはおかわりを注文。

何気にここのケーキが気に入った様子。
控えめで、うまい。
クリームも、「幾つも食える系クリーム」だし。



結局3コづつ食べた後、他の喫茶店を巡った。

昼は食堂でこっちの料理にまたチャレンジし、ひーひー言いながら熱いコーヒーや紅茶で辛さをどうにかし、口直しにまた喫茶店を巡った。

夕方一度宿に戻り着替えを持って銭湯に行く時
「でも、最初の教会の喫茶店のケーキがダントツうまかったな」
「ですねぇ」

「風呂の帰りに寄ろうぜ」泉さん


結局、帰りに寄って「ひとつだけですよ!また明日来ればいいでしょ!」と長居しそうなので止めようとした。
が、
「ここにも飯あるだろが、ここで晩飯も食えばいい」泉さん
なるほど、、

で、晩飯注文し、ひーひー言って食い、口直しにまたケーキを2つほど食べて宿に帰った。


こーゆー、なにもないなんでもない日が楽しい。
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