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16 カタリーナ、その名の秘密♪

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あたしカタリーナ。人狼族のちょうろうの娘。ここらじゃ美人なの!
山に住んでいたの。一族で。狩りをして、食べて、遊んで、寝て、それが当り前の毎日。
でも、
この間、仲間の一匹が人間の村に行ったの。2ヶ月位そこに住んで、人間たちを引き連れて村に帰ってきたの。
で、

 け づ や が も の す ご く よ く な っ て い た !!! のよーーーーーーっ!!!

何アレ?なにをどうしたらどうなったらあんなんなるの?何食べたの?ドラゴン?神?神でも食えばあのくらいなれるのっつ!!!???
って私も皆も思ったんだけど、
その者が言うには、なんかその村の村長の家で毎日村長達と同じものを食べていただけ。
でもっつ!!!!
お風呂!!!
それが重要な秘密だと!!
でも人間は、「食事も重要だと思いますよ?魚とか野菜とかもけづやに良いと聞きます」と言っていた。
つまり、
その毛艶がよくなった野上と一緒の村に住めば、同じくらいの毛艶になるってことよね?

我が人狼族は、皆でその村に住むために、そこを統治する領主に属することになったの。
そしたら住みたい放題だもんね!!♪




で、だ、
俺んちを、ちょうろう一家に開放した、引き渡した。おうち、あげちゃった。シクシクシクシク、、、、文明最先端の家が、、、

だがしかしっつ!!
そんちょと熊が「もっといい家、つーか、屋敷作ってやっから」とっ!!!!

家ができるまで、「我が屋敷は空いている客間はいくらでもある、できるまでうちにいろ学」と領主様
いやいや、泉さんといっしょってのはー、抑止力であるそんちょ女性陣いないし、、、
ということで、熊のうちのよこに、ちっさい小屋を即席で作ってもらいました。

なぜ即席かと言うと、
他の人狼族達の住む家がないから、すぐつくらなければなりません。でないとそんちょ宅はいつまでたっても人狼の巣になりっぱなしです、今も溢れかえっておりますw

集団で住む、というので「でっかい一間の家」=でっかい小屋wだな。
一応上げ底にしておいてもらう。寒いの大丈夫とか言ってるけど、夏がなー、床下に風通すくらいしないと耐えられないじゃないか?涼しい山ぐらしの狼だもんなあ、、




私カタリーナ!
カタリーナは人間の村に来たの!!なんか大きな小屋をうちの一家専用にしていいって!!お風呂があるの!!人間が毎日沸かしてくれるの!
床が高くなってるのがよくわからないけど、冬はあったかくって夏は涼しいんだって!
10匹以上が余裕でねれる小屋なの!!
他の村人たちはこの村の村長の家に泊まっているの。今皆で住むための小屋を作ってくれているの!

昨日、この村に着いてから、食事をしたの!生肉はなかったけど、あまり量もなかったけど、それくらいでいいんだって。先に来ていた野上がそういうの。そのくらいが毛並にいいんじゃないか?って。

そのあとお風呂に入ったの。いつもはお風呂に入ってから食事なんだけど、皆バテバテだったので食事を先にしたんだって。
空腹だとあれよね?獲物を狙う目になっちゃうもんね!!野上は、「そんな目をしていると、すぐに狩られちゃうぞ!」だって。人間って小さいのに、とてもよわっちく見えるのに、怖いんだね!!あまりにお腹へったんで食べちゃおうかなとか思ったけど、襲わないでよかった!人間と敵対したら、すぐに一族一網打尽にされ滅亡しちゃうんだって。
いいのかなそんな危険な場所に移住して。でも毛並のためだから仕方ないね!!




「カタリーナはのう、生まれてすぐにもう喋りだし、それはもう寝ている時いがい、べらべらべらべら喋っておってな、、、」
このじじぃ、だから語りーなかよ!!!あんたの名前も”ばち”なんじゃないか?自業自得の先付けで。





わたしカタリーナ!
この村のはずれに森があるの!獲物がいるのよ!今日も狩ってきちゃった♪そんちょの家にもっていくと、にんげんのおばさん達がなでてくれるの。モフるんじゃなくなでるの!いい気持ちなの!
夕食もおにくがたくさん出るし、毎日狩りに行くのがいいと思うの!
お風呂もおばさんたちと入るの!出た後、狼形態にブラシかけてくれるの!すっごく気持ちいいの!!
だから毛並がすごくよくなったの!!





人狼族にも子供はいる。カタリーナが最年少で、人間形態になると5-6歳くらいだ。ほかは皆10歳前後に見える。人狼はさほど増えないという。番で生涯3-4頭産むのが平均じゃなかろうか?とちょうろうは言っていた。
なので、子供を大切にしている。

オレはそんちょと一緒に泉さんのところに行った。
人狼たちに領主様から身分証を出してもらえないか?と。
先にちょうろうに確認し、「もらえるのであればほしい。身分は領主様配下で」と言質をもらっている。
「お前が直接言えばよかろうが?」
「いや、隊長は泉さんでオレは副官ですから」
「変に律儀だな、今人狼族の面倒見ているのおまえだろう?」
ということで、3人で登城。

領主様は快く承諾、真鍮でドックタグのようなものを(勿論2枚ではなく1枚)作って、領主自ら手渡すので、出来上がったら村に行く、という。村から皆で登城すると言ったが「様子を見たい」とのこと。
フットワーク良いし、偉ぶらないからなー。自分で馬にまたがって飛ばしてくるんだろーなー、泉さんと。部下たちを大きく引きはなしてw





わたしカタリーナ!
今日、とってもうれしかったの!!領主様から、私達に金色のきらきらのきれいな首飾りもらったの!全員分も!!
なんか、これが領主様の家来だという証明なので、これがあれば安全なんだって!
領主様って人族なのにいい人ね!!くびから下げとけば、変態しても落ちないんだって!





領主様は人狼族の子どもたちにも、人族の子どもたちと一緒に読み書き計算などを、習わせてみろ、と指示。
大人は、各人の要望によって習わせろと。また、各人がしてみたい仕事をあてがえ。と。
勿論狩り専門でもいいが、それではせっかく人族の村に来た甲斐も半減じゃないか?と。

「ここから、どこへ出ても、食っていけるようになれ」と述べてくれた。自分の領の利益のためというより、人狼族の各人の人生(狼生)の為、というわけだ。領民が付いていかないわけがない、こういう人では。

後日、人狼族から「領主様に報いるためにはなにをすればいいだろうか?」と相談を受けた。
「偵察隊」とか作れば?、でも戦闘しちゃ駄目だよ?戦闘は領主様達のためにとっておかなくちゃね?
「おお!領主様も狩りの一族か!!我らの主によほどふさわしい!!」
おまえらも戦闘狂だったなー。

泉さんに来てもらって、人狼族の一部で偵察部隊を作るいろいろを丸投げしたwだって俺何もわからないし知らないんだもん♪適材適所だろう?
泉さんはカタリーナと共に、そんちょ宅女性陣のえじきに、、、
「戦闘部隊?!!」ってほくほくになっていそいそくるからwって、オレが元凶(呼んだ)んで言える義理じゃないねw


狼小屋完成。
でも、戦闘部隊は別が良いと泉さんが言うので、チーム熊にもう一つ作ってもらっている。
できるまで1号棟に全員収容。そんちょ宅には泉さんのみ。勿論食事と風呂はカタリーナ達と一緒w


「いっそ、でっかい露天風呂でもつくってしまおうか?」とそんちょの一言で熊はりきり!
人狼族は湯沸かしとか苦手みたいなので、どうしてもそんちょ宅風呂になる。ので、でかくしなければ現状では結構厳しい。
一週間もかからずに作った熊えらい!!
オレも自宅のちっさいのよりでかい露天がいい!ので行く、当然!
「まじ、のんびりライフだな~、、、いいなー、、、あっちにいたら地獄だったけど、、よかったなーーーー」




私カタリーナ!
おっきいお風呂なの!およぐの!およぐの!!およぐのっ!!!狼形態ではいると毛がぬけちゃうんで人形態で泳ぐの!泉おねーちゃんからイカ泳ぎ、ってのを習ったの!

流石に小さい子には何も言えない泉氏であった。
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