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下−261 集団移住
しおりを挟むアパートが出来上がった。
最初はトキワ荘程度でいいだろ、と思っていたが、そうも行かなくなったので、鉄筋並の強度にした土魔法で作った5階建てマンション並。
5階は眺めの良いティールーム、フリー(多目的)の座敷の広間。フリーの大広間。
屋上にプールと緑地と物干し場。
2階から4階が個室。各階5部屋ずつ。余った部屋はゲストルームにした。
1階にはロビーと受付、ゲート、ゲート内に食堂、大浴場。ついでに、村に銭湯無かったんで、小道挟んで向かいにこじんまりした銭湯を作った。この村の人数では十分な程度の大きさ。
アパートの建坪は50m×80m=4000平米。の5階建て。
高級マンションだな?。
勿論エレベーターなど無い。階段はあるが、皆転位を使うと思われ。
維持管理は居住者達が責任を持つこと。賃貸ではないので家賃とか無い。
が、食堂やティールームをどうするか?等、自分らでやること。もし必要ならメフィが魔人の女性系を派遣してもよいと。
そのマンションは、コンビのすぐ北側に建っている。今まで何もなかった場所に作った。コンビの脇に道を作り、コンビの裏手になる。メフィは、コンビの従業員の魔人達がマンションの警備も兼ねるようにした。
女性マンションなので男子は通常入れない。が、初日はイサムが皆を招待して見学させた。
個室は二階にあるゲストルームを見せた。
個室1軒分700平米弱。
男子達、
「イサムさん・・・」
「いやだめ。お前らは戸建がある、しかも畑付き!立派な一国一城だぞ!」
「「「「「「「「「「「ええええ・・」」」」」」」」」」」」
「大体おまえらバイクあるし、ここじゃ置けないし。しかもお前らもうそろそろ頑張ればデカイバイクとか作れるんじゃね?」
え?そう?まじ?など、皆やる気出し始めた。
「デカイバイクならタンデム(2人乗り)でデートとかできるだろ?」イサム
皆夢が広がっているようだ、妄想中になった様子。
引退者村の全員が見に来ているので、長老もいる。
「ここまでのモノができるとは、、すごいものですな」
と、イサムとメフィの作品に感嘆だ。
いまだ立体の建物は身近ではないのだ。
もともと冒険者というものは既成概念に縛られない。そんなの大事にしてたら生きて帰ってこられない。既成概念が通じる相手なんぞせいぜい人間だけだ。自然や魔獣や魔物に通じるわけがない。しかも魔人や獣人もいるのだこの世界は。
なので、
ヒキニー軍がこっちに来たときに出し始めたカツやらカレーやらタピオカの飲み物やらも、最初からウケている。
皆とりあえず食ってみて自分の感じでそれを理解するのだ。
ただ、未だにイサムとメフィとタカシは理解不能の部分も多いらしいけど。それは仕方がないだろう!
それらをあまり不思議とも思わないA子達やタカシ軍団連中みたいのが特殊すぎるので。
見学会の後そのまま解散も味気無いので、イサムはコンビニ前に更にベンチとテーブルを増やして
「コンビニパーティしよう。女子たちの移住パーティだ。俺のツケでいいぞ!あと、カレーとカツとタピオカの飲み物などもじゃんじゃん持ってこい!」
カレーなど屋台やってる子達は早速屋台を開けて作り始める。
他の者達は皆コンビに突入!ここの住人達はもう皆コンビの良さを知っているのだ。
冒険者達も一通り全部の商品試し終わってるんじゃないかな?
(来月のお小遣いに食い込みました)メフィ
(・・・増額キボンヌ・・・)
(仕方ないですね)
優しいメフィであった。
ちなみにコンビには洋酒もある。こっちにはあまりなかったが、ここで買えるのは便利になった。
見ると、長老達壮年の冒険者たちは洋酒が好みらしい。
僕ちゃん達は炭酸飲料系という定番。
お嬢ちゃん達はタピオカ紅茶やカフェラテとかマンゴー汁とかがお好みらしい。
「カツ、すげー人気だな?」
隣にいる長老(40歳位?の冒険者)が
「ええ、はじめて食べた時にはものすごい衝撃でしたね。同じ肉なのか!!??と思いましたよ」
「俺も思った。嫁さんは泣いてたよ。」
向かいに座る冒険者夫婦の夫
「いやね、泣いてないわよ、汗が目からで出ただけじゃない!」
・・・・
といいながら串かつを頬張る嫁さん
イサムはその席にいる先住冒険者達に、あの子らのバックアップを頼んだ。
見合いのこと、で、その結果ここに住むようになった経緯等を話した。
「なんだか壮大な面白いことをしたんですね?」夫
「なんか、私達がごく普通に見えちゃうね?」妻
いやいや冒険者夫婦なんだからそれなりになんかごっついことあったんでしょ
「俺ら、宿の訓練受けてやっと安全に狩れるようになったんですよね。」
と長老が続ける。
「それまでは食うのがやっとだった。」
うんうん頷く夫婦
要約すると、防衛軍初代と同年代らしい。
なので、防衛軍初代達と同じような苦労をしてきて、そしてイサムの世界が構築されはじめて恩恵を受け、やっと人間らしい生活ができるようになった。当然安全も手に居入れた。
安全の大切さを知っているので、当然訓練は最終的に3回目を受けられた。なので蘇生は直後ならばできるようになった、どんなにばらばらだろうとも。
それでやっとかなり安心出来るようになったと言う。
「それでも生き返れないほどなら、諦めつきますよ。俺は」長老
「残った方は諦めつかないけどね、夫婦とかだとね」妻
「そりゃそうだ。後追っちゃうよ」
「やめてよね、とっとと子供作らなきゃね」
「後追えないようにか・・・」
「そうよ♪」
その仲間を微笑ましそうに見る長老。
「・・おまえは、番いを、いや、最近魔人とか獣人相手にしてること多いから番いって言ったちゃったw相手を見つけろ。詳しくは聞かん。けど、」
「え?特に何もないですよ?たまたま機会が無かった?嫁さん欲しいっすよねー」長老
てめぇ!!なんか俺みたいな過去があるのかと思わせるんじゃねぇ!!
男子達はモペットを持ってきて2人乗りしよとして失敗している。
「もっとデカイ魔石入れてみろ!!」
とイサムはアドバイスする。モペットのセッティングが、魔石の大きさが出力になるようにしてある。わかりやすいだろう?
あ、ウイリーしてひっくり返ってらw
あ、小声人達!
以前のロクローからジューローだけではなく、他にもいるようで10人くらいが集団でぼそぼそやってて、たまに笑い声も聞こえた。
うん、どうにか楽しめているようだ!
外の宴会はだらだら夕方まで続いた。長老に訊くと、村のもの全員来ているとのと。皆楽しんでいたようだった。
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