上 下
332 / 383

下−252 デート初日 ムッシュチームの場合 2

しおりを挟む

ナーチャ、ミナコ、ニョーリカ、ガジエーナ
ムッシュ、マジオ、ムリオ、シロー

ナーチャは人。得意なのは弓と一部魔法。剣も使う。後ろで指揮をとりながら、弓と魔法でバックアップしていくと。
ミナコも人。得意なのは剣。魔法も使う。
ニョーリカはねこ人。得意なのは両手でナイフ。魔法は体力強化や防備系がメインだと。
ガジエーナは魔人。魔法全般かなり威力高そうだ。でも先頭に立って突っ込んで行くのが堪らないそうな。全体を守りながらもまっさきに突っ込んでいくそうな。かなり能力高い系。経験が半端なくあるのだろう。

ムッシュ。罠が得意。でも剣も魔法もそれなりに中央王国冒険者内ではベテランクラス。
マジオ。同上。
ムリオ。同上。
シロー。罠が得意。イサムの研修を受けていないので、剣は少し。魔法は仲間たちから少し教わり始めている。もともと魔法に大いに興味あるので、少しづつ応用し始めている。その方向性は、一般的では無い方向のうようだ。

「えと、皆さん、その服装でいいのですか?」ムッシュが女性陣に訊く。
「ええ、汚れないようになってますので。」ナーチャ
すげーなー、

女性陣はいつの間にかどこからか得物を取り出していた。
女性陣に拳士がいないだけでも俺ら幸いだな、と男子達は誰もが思った。
いつその拳を自分に向けられるかわからないからだ。男子達は己を知っているのだろう!!

「マジオ、おまえ半数な。いけるよな?」ムッシュ
「おう、余裕だぜ!」
嘘である。転位に4人は魔力の半分近く使う。でもイサムに貰ったポーションあるから回復は容易だろう。

シローは研修受けていないので転位は無理。ムリオに4人は無理。女性たちはどうせ突っ込んでいくんだろうから、魔力消費させないほうがいい、と考えたのだ、ムッシュは。
流石である!!

「んでは行きますね?」
とムッシュは返事もまたずにマジオと2人で全員をダンジョン一階層入り口に跳ばした。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」
「おい、なんでここにぷち宿があるんだよ」マジオ
マジオはムッシュの行き先を目印に跳んできただけだ。

「みなさーん!ダンジョンはダンジョンですがー、俺が間違えて魔物の森のダンジョンに来てしまいましたー!ごめーん!!」ムッシュ
ざわつくが、
「私はみみずなんかより手応えのありそうなこっちのダンジョンの方がいいわね!」
「そうね、そう言われればそうよねー。面白そうねこっち」
「マジ冒険者って感じになれるにゃっ!」
「マソはこっちのほうがダントツ多いので、ヤりやすいわ」
その”ヤ”にどの漢字が当てはまるのか?

「「「まぁ女子がいいのであれば・・・」」」
そんなもんだろう。嫌でもそう言うべきだろ?

「じゃ、とりあえずぷち宿の食堂にはいりましょう!」
「え?なぜ?」
「いーからいーから」
と、女子たちを宿の食堂に入れる。
昼間なので冒険者達は出払っていて誰もいない。

「茶と茶菓子くださーい!8人前!」ムッシュ
と注文した後、厨房に入っていくムッシュ。だんなさんいるー?といいながら。

その宿の主人を呼んでくるムッシュ。主人と言ってもメフィの配下で優秀な魔人だ。
「皆をみて、どの階層くらいがいいと思いますか?」と、ムッシュは見立てを頼む。
女性陣びっくり?

「そうですねぇ、、5階層ですかね。あの男性が少し力不足なので周囲は気をつけててくださいね?」
と、主人はシローを気遣うように言った。

この一つをとっても、現役の実際の冒険者って想像とは違うんだな、と思い直す女性陣4人。

茶をすすりながら、
「どうします?各階層見ながら行きます?それとも一気に行きます?」ムッシュ
ムッシュ、ホームグラウンドに来たので結構気が楽そう。
女性たちは喧々諤々言い合う。
いいね、まじで言い合える仲。

その間にムッシュとマジオはポーションを飲んで魔力復活させた。


「結論出ました。今日からココに泊まって、鍛錬に励みます!」ナーチャ
あるぅぇえええ????何言ってんのこの人?

「誰か、彼女が何を言っているか、わかるか?」ムッシュ
「本館の研修受けるほうがいんじゃね?」ムリオ
「いや、実地を少しわかってからやるほうが効果倍増だろ?」マジオ
「そーかも?んじゃ今日は5階層に行ってみるべき?」
「だな。今日は5階層でやってみて、必要最小限のことを判ってもらって、それからイサムさんに預けるのがいいよな」
(ぼくも研修する)
「ああ、シローは受けてないからやっとくほうがいいね」

「でもいいのですか?お家のほうは?」ムッシュ、ナーチャに訊く。
「ええ、皆あまり気にされてませんので」
・・・・・そうですか。
前の「恥ずかしい」発言といい、彼女たちの家での立場が少しつづ解明されつつある?

「そういうことか・・・。恥ずかしくない冒険者になりたい、と。」マジオ
「「「「なんかすっごくっつ!!!」」」」女性陣

(ダイジョブ、ボクはカッコイイと思ふ)シロー
「士郎様!」ガジエーナ
がっしりと手を握り合う2人。

「おっほん、オレも美しいと思うぞ!」マジオ
白々しすぎてスルーする全員。


んじゃ、と、ムッシュとマジオで全員を5階層に運ぶ。

「ここが5階層でーす。今度は間違いないでーす!いつも来てますからー」ムッシュ
すごいですね?5階層で罠狩猟していたのですか。とメフィ(分裂)。

わざわざ5階層に来る意味がわからないのだ。獲物が多い上層のほうが罠だと楽に多く狩れる。どうせ皆魔石になるんだからどっちでも似たようなもの。ならば安全で楽な方が・・と思う。

が、そんなこと知らない女性陣。ふつーにばっさばっさと狩っているのだと思っている。

「じゃ、どうします?ボクらがやるとしたら時間かかりますけど(罠の準備の)?」
「そうね、私達が最初にやってみていいかしら?」
「ではどうぞ。ボクらは後衛地蔵に徹します」口は出さない後衛のみということ。
「お願いね!」

で、
女性陣攻撃開始!

(ほら!右前方の後ろに居るやつを魔法で弾いて!)
(前に出ている右から3番目の、潰して!)
(ナーチャの上、隠れている魔獣を!)
などなど、メフィから指示があり、男子達が対応して女性陣のフォローをしている。

女性陣はハイになって暴れまくっている。後衛が4人いなけりゃ結構やばかった。


小一時間後。
全滅した5階層魔獣達。
あーっはっはっはっはっは!!と遠くから女性たちの高笑いが聞こえる。
戻ってくる女性陣。

「はぁはぁはぁ!あーおもしろかった!」
「もうーだいまんぞくっ!!」
「にゃー、、発散しすぎたにゃー」
「疲れたわ、マソが多いけど、これほど一度にやったことなかったわ」

男子は警戒にムッシュを残し、3名が魔石拾いに行っている。

ムッシュ、ストレージからテーブルとイスを出してやった。
座る女性達。
それから茶のセットを出して淹れてやる。
「あら、どうもありがとう!」

他の冒険者たちが通りかかる。
「あ、すみません、この階層の魔獣今さっき全部狩っちゃったんで・・・」ムッシュ、冒険者達に言う
「えー・・・、しかたないか、んじゃ下にいくよ」
「ごめんなさーい!」
「でも、すごいね?こんなとこでお茶できるって・・」冒険者
「まぁ、、イサムさん仕込みなので」
「あ、いいなー、俺も直々にやってもらいたいなー」

その冒険者と仲間の4人は奥に飛んでいった。

「「「「皆、飛べるんだ?」」」」」
「まぁ、ここの冒険者は飛べますね。転位は人によってそれぞれですけどね」

女性陣は先程の自信が少しだけ揺らいだ様に見えた。

マジオ達が魔石を回収し終え、全員で魔物の森の宿に転移し、部屋をとり、イサムにレクチャーをお願いした。
イサムは興味があったのか、快く引き受けてくれた。

(ここで主様が引き受けてくれん無いと、ムッシュ達の明日の予定がこなせんませんからね!)メフィ
(わかってるって。俺、明日入ってなくってよかったと・・・あれ?でも最終日入っているぜ?)
(最終日は銀翼と銀猿の女子たちにお願いしてみます)
(おう・・・・よろしくな?・・・)
少し、あの4人、ということに引っかかるイサム。あいつらも少しおかしいのだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

異世界の片隅で引き篭りたい少女。

月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!  見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに 初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、 さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。 生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。 世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。 なのに世界が私を放っておいてくれない。 自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。 それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ! 己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。 ※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。 ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。  

召喚と同時に「嫌われた分だけ強くなる呪い」を掛けられました

東山レオ
ファンタジー
異世界に召喚された主人公フユキは嫌われたら強くなる呪いをかけられた! この呪いを活かして魔王を殺せ! そうすれば元の世界に帰れる、とのことだが進んで人に嫌われるのは中々キッツい! それでも元の世界に帰るためには手段を選んじゃいられない!……と思ってたけどやっぱ辛い。 ※最初主人公は嫌われるために色々悪さをしますが、色んな出会いがあって徐々に心を取り戻していきます

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます

ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。 何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。 何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。 それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。 そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。 見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。 「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」 にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。 「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。 「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。

処理中です...