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下−238 けもののけの森
しおりを挟む魔物の森の宿一階食堂隅。
とっとと草履から退散して戻ってきて晩飯を食っている。
味噌汁のお代わりを持ってきたメフィが
「なんか、主様ここんとこ獣についていますね?」
「憑いて?」
「・・なるほど、そのとおりですね!」
「お祓いしてもらおうかな、、」
「私できますよ?」
「いや、結構です」
メフィは、何をやらかしてくれるかわからんからだめー
「ごちそうさん、もう寝るわ、、」
「そうですか?おやすみなさい」
「おう、お休み」
と、イサムは部屋に帰る。
が、亜空間部屋でビジョンのスイッチを入れてしまう。
けもののけの森
という番組が目に付いた。
回してみる。
チャンネル合わせてる時にふと思ったが、
これ(自分の行為)を見る限り、憑いているというか自分で飛び込んでいるのかもしれない。とか少し自覚?
・・
「というわけで、、狩り対策をします」
おーー!!!
大勢のけもの(獣人)たち。その前の台に乗る、、、猫型勇者?。彼がこの番組の主役。
へぇ?獣人の勇者ってのもいるんだ?
彼等は狩られないように対策会議をしているらしい。
あれ?録画?ライブ?
と隅を見てみるとライブになっている。
ふーん、、
そのまま見続ける。
「毒を体中に塗っておく」
「お前が毒にやられないか?」
「まずいです、って体に描いておく」
「遠くから射られるし、まず信じないだろ」
「体質改善し、凄くまずくなる」
「とても良い案だ。これは別途で進めていくのがいいな。目先の対策と同時に進めよう」
「俺らが人間を食うようになれば?」
「それは魔獣がやってくれているが、いかんせん魔獣の数が少ないし俺らも魔獣に食われるからな、増えたらこっちも危険だし。だから俺らが人間食ってたら、魔獣が食うものなくなって俺らを余計襲うんじゃないか?」
「ああ、そうかもなぁ」
「んじゃ、魔獣を人間にけしかける」
「それいいな」
と猫勇者は黒板に、1,体質改善しまずくなる(長期)、2,魔獣に人間を襲わせる、と書いた。
「で、どうやる?」
「魔獣の巣を人間の街近くに移せないかな?特に強いグレートミノ太とか、ドラゴノスとかを。」
「それを行う良い方法何かないか?」
うーん、と皆腕組みして考える。
「嫌いな匂いとかないかな?」犬人。流石犬、犬的発想かな!
「あー、ミノ太はおまえらのうんちの匂いが大嫌いだよな」猫勇者
「そうだった?」
「うん、だから以前うんち撒いて見たら、ミノ太以外の魔獣が集まってきちゃったw」猫勇者
・・・・(あほだ)
(うんあほだな)
(いや、頑張ったろ?)
(そうだよ、頑張りは認めようよ、、危険だったけど、、w)
「逆に、好きな匂いってあるかな?」猫勇者
「その種のみが好きな匂いだろ?」
「ああ、そういうこと」
んーー、、なんだろー、、と、また皆腕組みして考える。
「ちなみに、ミノの丸焼きの匂いとかしたら、どうなるんだろう?」
「・・・・怒るんじゃね?」
・・・・・
「あ、ダンジョンの魔物とかに知り合いいる者いないかな?」鳥人
「おお!いたらいいな!」
「なんか雰囲気つよそうだよな?」
「あー、、いることはいるけど、、21階層のりっちー君、、そこそこ話しするけど、、」猫勇者
「魔物にミノを追いやってもらえないかな?」鳥
「ミノ、魔物を怖がるかな?」
「なんか、ミノが怖がるモノに化けてもらってさー」鳥
「わかった、やってみるわ。んじゃ俺行ってみるけど、君達はどうやったらまずく体質改善できるか考えていてね」
シュン!
と、猫勇者は消えていった。
大変なところは大変なんだなぁ、、、
俺はラッキーだったな、、
・・・・・・
ん?
いや、もし猫勇者が強ければ、襲ってくる人間の国や魔獣を滅亡させればいいんじゃん?襲わないで仲良くする国だけ残せばいいんだし。ウチみたいに訓練施して全体的な強さの底上げをばっちりやるとかさ。
と思って、コメント欄に書き込んで見る。
で、
番組を”おきに”に入れてビジョンを消して寝た。
ーー
猫勇者はリッチーと話したが、そこまでできるかわらないよ?やるだけやってみるけど、、と請け負ってはくれたが、可能性は低い様子である。
もともとグレートミノ太という種は、巣を作るのはどこでも良いらしい。うざくなければ。だから人里から離れたところになるという。人間という獲りやすい餌から遠くなるけど、人間は弱いくせに襲ってくるのでうざいのだ。たまに仲間が殺られちゃうし。
ミノ太のメスも強いが、子供だと弱い。なので巣を襲われるのが弱点。人間は相手の最も弱いところを突くのが得意だ。子供なんか最たるものだ。
なので巣はできるだけ、ドラゴンや人間の住処からは遠くにしたいのが彼等の本能。
リッチーはそこらを知っていたので、可能性は低いと言ったのだった。下手すりゃ獣人達の方に移動するかも知れない。
猫勇者の知り合いのリッチー。彼の名はリチャード。
リチャード・リッチー・マジカリクス、というのが今の彼の自称名だ。本名はリッチーになった衝撃で忘れたそうだ。
リッチーのリチャードは、リッチーの中のリッチー、生前は史上最強のマッド魔法使いであったマッドマンに会いに行った。
「まっどまーん!たぁすけてぇええええ!!!」リチャード
「おう、どした?利茶?」
・・・・なんかイヤかな、、その呼び名、、
「少しお知恵を拝借いたしたく、」
「おう、いくらでもはいすあくすてくれ!」
マッドマンは生前からマッド魔法だけを考えて行きてきたので、言葉も不自由になることが少なくない。通じればいい、とか言っている。
これこれこう、、とリチャードは説明した。
「うん、じゃ任せろ。儂が2-3日うちに処理してやろうかも!」
?
「え?いんですか?」
「おう、腕がなる!」
どんなマッド魔法を使うのかしらないが、彼なら間違いないだろう、とリチャードは思った。
ーー
数日後。
イサムがお気に入りの欄を見ていると、けもののけの森というサイトが目に入った。
「あ、どーなったんだろ?」
と、チャンネルを合わせた。
どどどーーん!!
「おらおらおらぁあああ!おめーら、ゴブの糞になりてぇのかあああ!」
?どっかで聞いたセリフなよーな?
画面に広がる練兵場。向こう側は障害走路になっているようだ。
どっかで見たこと在るような作りだな?
あれ?
教官はクマの獣人だ。
でも、鎧を来て走っているのは、ひと?
ドドーーン!!
遅れていた一団が爆発に巻き込まれ、そこらじゅうに”パーツ”がちらばった。が、
あれ?赤い色が少なすぎ?ふつー、人の10人くらいの集団が爆裂したときって、結構汁が飛び散るよね?
教官の近くに、不自然にころころ転がり続けて近づいた頭が、
「教官、チカすぎですよー、、」と抗議する
「悪い、まだ少しなー」
「まったく、アンデットになってたからいいものの、、」
と言いながらその頭に散らばった各パーツが飛んできてくっついて元に戻った。
けもののけの森の近くの人間の街2万人。
全員マッドマンによってアンデッドに変えられた。そして猫勇者の支配下にして猫勇者に与えられた。
森のグレートミノ太らは、その大量のアンデット投入によって殲滅させられ、おかずになったようだ。
で、、ミノ討伐で生き残った5千のアンデットたちが今訓練されていると、前話を見てわかった。
前話の最後にテロップが流れてた。
イサムチャンネルの勇者イサムさんからコメントをいただき、イサムさんのチャンネルを見ることによって、ボクらが強くならなければならない、強くなれるんだとわかりました。
ボクらも、あの防衛軍や冒険者達のように強くなりのほほんと生活していけるように成ります!!
と。
まぁ、獣人だから素質は人間の何倍もあるし、、行けるだろう。それに加えてアンデッド5千人だ。
でも、
街ごと全部アンデットにしちゃう、って、、すごいよね?
しかも昼間に普通に訓練できてる?どんなアンデットにしたんだ?自己回復すげーし?
もう、「おまえらのほうが凄くね?」とか言っちゃうよ?
違うよ。斜め上にも、いろいろな斜め上があるってことさ!♪
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