上 下
264 / 383

下−189 楢山の恐怖

しおりを挟む

あれから(前話)、メフィは「世の中は広い」とつぶやくことが多くなった。アレだけ長く生きてきても、まだまだ吃驚どころか愕然とすることもあるのだ、と心底実感したのだ。

「神共も、怖くってみれない者も多いようだぞ?」
と、言ってみると
さもありなん、みたなことを言うメフィ。

壊れた?

まぁメフィだ、すぐに治るだろう。
それより新作のメシらしいので、、
ぶっつ!!!
・・・・・・新作というより失敗作という、、、

厨房のカウンターからこっちを見ているメギーを見ると、口がごめんなさいと動いたように見えた。
でも、他の客はフツーに食べてたよな?俺だけ?
って、目をメギーに向けたら、一般のは私が作った、みたいな身振り手振り、、
主様のは私がつくります、とメフィさん、と、ゆっくりと口の形をしたメギー。

まぁ悪意はなく、いつものことなんだろうけど、、、無意識に悪意が入っていただけで、、、

くさってはいないので、もったいないからどうにか全部食った。

茶は、、、急須にコーヒー入れて、湯呑に注いでくれた。

自信もって生きてきただけあって、折れた時はでかいのか、、、

ま、いーかげんに生きている俺ならそんなことありゃしないだろうけどなー、あっはっは!と、もうニートな毎日の俺様は思うのだよ。
と、楽観視しているイサム。

”俺”と”折れ”って、発音一緒だと思う。
危険だねっ!!

”猫をモフる時、その猫が悪意を持っていなくとも、爪を立てないとは限らない”
とか、銀河なんとか伝説のなんとかが言ったと思ったが、、なんかそれっぽくってでも薄っぺらな言葉が好きな連中らしく、そういうのが多かったんで誰が何言ったか覚えてらんないだんけど、
どういう意味だったっけ?

え?そんなの言ってない?ほんとかよ?あまりに多すぎて覚えてるヤツなんざいないだろ?

って言うくらいいい加減だからな俺は!
と誇るイサム。
誇りどころを知らないらしい。

仕方が無いんで、メフィを気晴らしに夜のお店に連れて行こうと思ったが、魔人はそういうことを面白いと感じない、ということを思い出したんで、んじゃ、ってんでギルマスを誘うことにした。
当初のモクテキはどこ行った?

で、朝飯食ったばかり(おそい朝飯≒早めの昼飯)で、まだ時間あるが、
(もしもし、きみきみ?)
(??どちらさまでしょう??)
(ふーん、いいとこ誘おうとおもったのに、、)
(あ!ごめん!!ゆるしてっつ!!誘って!!!行くからあ!!!!俺も行くからあああ!!!つれてってー!!)
すげーな?イレグイどころじゃねーとか?

あ、、ギルマスにあれ見せたら、、、
だめだ、死ぬまで夜とか怖がりそう、、、

あ、タカシに見せたら?
・・・・・多分馬鹿笑いし続けると思う、、、、

そう考えると、まともなの少ない?
いや、だって桜だったら、、、、、ビジョン壊しそうだし、、
アラタは気にしないというか理解しないだろうし、、
・・・
あれ?やっぱおかしいのばかり?
まぁいいか、、

この間行った北桜のムキムキオカマランドにギルマスを連れて行こう!!

で、
以前一度店の娘(まっちょ男)達をばっきばっきに折ったのを覚えていたのか、話を聞いたのかどっちだかわからんが、お店に入れてもらえませんでした!!www

なので新規開拓!
っても、なんかまともそうな店しかないなぁ、、と残念に思うイサム。
何しにきたんだよ?

仕方ないのでふつーの無難に見える店に入った。

「いやっしゃいませー!」と、多くの、、、、暗いからわからんけど、女性は女性だろうなぁ、、の声がした。
くらいからわからんが、声訊く限り、10人くらいいそう。
暗いからメニュー見えないんだよねー、

「とりあえずビール!、じゃないエール!!」ギルダー
こいつも転生者の記憶が蘇ってきている口なのか?!!

「あっはっは!ビールだって!昔どっかから流れて来たやつが言ってたわねー、エールじゃない、ビールが飲みたいんだっつ!!ってwしつこいんで叩き出したけど、、」
昔ぃ?
暗いから顔見えないし、、

「メヌーみたいんですけども、よろしいですか?」おそるおそるなイサム
「はいよ、」
と、ポッケから魔石ライトを出して、、、それ特注?すんげー指向性高く、、他には光がほとんど散らない、、、よほど暗黒状態を維持したいらしい、、、
お店の表にいた若い子(見た目)は、どこいったのだろう?また表に出たのかな?

「そう言えば、この店の名前を聞いてなかったな?なんてーの?」

「・・・訊く、の?」
「、、まぁ、、暗黒の店、って呼ぶのでもいいけど、入ったことなきゃわからんだろうし、、」
「そーよね、、あのね、、まぁ、いいわ、知る者などいないんだろうから、、、、」
(ごくりんこ、、)イサム
「楢山っての。」
「へぇ、、人の名前みたいだね?んじゃ下の名前は?とかw」
知ってて訊くイサム、、額からの汗は暗くて見えない。

「節子、、、
ほっ、、(イサム)
「ではなくって、、、節考(ぶしこう)よ」

っきゃぁあああああああああああああああああああ・・・・・・

なんで最近ホラーばかりなんだろう、、と意識が消える寸前に思ったイサム。





ギルマスは、その自称おねーちゃんの、なんか、しわっしわのやーらかい長いものを、「なんだろうこれ?知ってるよーなしらないよーな、、むずかしいなぁ」、なとど当てっこをしていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます

ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。 何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。 何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。 それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。 そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。 見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。 「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」 にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。 「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。 「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。

異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜

KeyBow
ファンタジー
 主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。  そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。  転生した先は侯爵家の子息。  妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。  女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。  ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。  理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。  メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。  しかしそう簡単な話ではない。  女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。  2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・  多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。  しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。  信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。  いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。  孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。  また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。  果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・

処理中です...