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第二百三話 不味いケーキで街消滅の危機
しおりを挟む「また全体的に見て見る方がよくない?最初見てから結構経ってるよね」ユータ
「そうだな、うんそうしよう。」
ドーラとユタはもう少し高く昇り、ムータン人全員の気配を視界内に捉えた。
ドーラのサーチは、依然ユータのそれより優秀だ。
なのでユータはドーラにおませだ!
小一時間見ていた。
怪しげなのは様子見したり、少し置いてからまた見たりして。
よくみれば問題じゃないな?と判るものが多かった様子。
「ダイジョブなんじゃね?」
ドーラが出した結論がそれだった。
うん、問題無い安全な状態が一番!
「んじゃ、ゲスザンスとゴーミ各地のギルド支部見に行ってみない?」
「お!そうだな、あんなの見たばかりだもんな!」
「・・・・・どこにあるんだろ?」
「さっきのとこは小さな街だったよね?」
「あんなとこにも、いやでもここ北への入り口の要衝だし」
「あー、なるほど。わからないね!」
諦めはやいユータだった。
「じゃ、まずデカイ街のギルドに行って情報収集だ!」
「らじゃー!!」
シュン!
シュン!
ドーラは南の大きな街に転移した。
あれ?ユータは?
(ユーター?どこだー?)
(えー?ボクもドーラを探しているんだけどー?)
お互いにサーチ、
・・・・
((違う街じゃん))
シュン!
「あーびっくりした。めずらしいね?」
ユータが転移してきた。
「おう、、はじめてじゃね?」ドーラ
「恐るべしゲスザンス!!」
今までは別に言わなくても違う場所に行くなんてこと無かったのだ。
この街か向こうの街に何か在るのかな?と微かに思ったドーラ。
「じゃ、まずは食事だね!」
おう、腹減ってたね!
そこそこデカイ街みたいなので表通りは広い。
「裏道いこう」
と、一般向けの安くてうまそうな店が多そうに思える裏道にいく。
「市場どっちだろ?」ユータ
そう、市場が近いほうが美味い食堂があったりする。
歩いている人に訊いてみる。
そのまま真っすぐだというので、礼を言う、が、も一つ訊いてみた。
「おすすめの食堂とケーキ屋無いですか?」
教えてもらった。
おっちゃんだったので、ケーキ屋に関しては「娘が美味いと言ってる店だ」とのこと。
食堂に先に行く。
昼過ぎなので混んでるけど席はあった。相席だけど、こっちだと相席なんかあたりまえなのだ。
「ここ、あいてる?」
「ああ、いいぜ」
こーんな感じ。
で、相席になった相手に、
「おっちゃん、俺ここはじめてなんだが、何がうまいの?」
ドーラは子供に見えるのでこうゆう時に有利だ!
「そうさな、辛いのが大丈夫ならカレーだな」
「「え!!カレーあるの?!!!」」
「え?お、おう、あるぞ?そんなに好きなのか?」
「「大好き!」」
「・・・・そーか、よかったな、うん、うまいぞ、ここの。」
なのでドーラとユータは当然カレーを頼んだ。
・・・・・
(そうか、こっちではこれをカレーと呼ぶんだ・・・)
(だな、目から鱗だな。味噌汁を泥水と呼ぶ白人の方がまだ判るわ)
(・・どーら、さきにどーぞ?)
(いやいやユーシャユータからどーぞ!)
(いっせのせで?)
(おう・・)
「「いっせーの!」」
がぶ!がぶ!
えろえろえろえろえろえ”ーーーー
「うわっつ!ばっちっ!!おまえらっつ!!」相席おっちゃん
「なんだよこれよーこんなのかれーじゃねーよー、見た目もちがうし、口にいれたら、なんだよこれー、」ドーラ泣く
「味噌ラーメンにキムチ入れて辛くして色を茶色くするんに高いんでチョコ少しと、ミソ大量に入れて茶色くして、玉ねぎと大根と人参と生唐辛子は毒消しとして3つほど入れ、ヒモノぶつ切りをいれたカレーだぞ?」
と店の親父が出てきた。
「ちがわい!カレーってのはな!こっちの世界ではドラゴニアからはじまった香辛料のスープだ!飯にかけて食うとっても美味いんだ!人工のゲロと違う!!」
「どうみても俺らの方のカレーがうまいじゃん?」
と、その親父、彼等が言うカレーのワンをすする。相席おっちゃんにも渡す。ずずず、、「うん、うまくできてる」「だろう?」
と二人とも怪訝な顔でドーラとユータを見る。
だめなやつだ!!究極ダメな!!
ユータとドーラは気がついた。言葉じゃねぇ、考えちゃいけねぇ、感じるんだ!ってやつだ!!
「・・・・あんたらには旨くても、俺らには到底合うもんじゃない。ごめんな。」
と、金を置いてドーラとユータは店を出る。
なんだろう?これは敗北感ではない、なんだろうこの
「無力感?」ユータ
「・・おう、それだ。そのものだな・・・」
生まれてはじめてかも知れない、こーんな無力感感じたのは・・・(ドーラ)
「あ、あった。ケーキ屋。口直しね!だいじょぶ、ケーキは見えるから!」ユータ
ま、匂いもするしな。と気を取り直すドーラ。
ここでケーキまで爆発したならもうゲスザンス、かけらも残らないくらいに破壊されるんじゃね?
「自分で見て決めようね!」ユータ
そうだ、己の感性を信じ、うまいのを選ぶんだ!!(ドーラ)
「ボクね、これ、これ、それとこれとこれとこれ!あとミルクティをマグカップでお願い!」
「はい、これとこれとこれとこれとこれとこれとミルクティですね」
なんか一つ増えた気がする?
「ユータ、一個ふえてね?」
「え?そんなこと、あるのかな?おいしければいいや!おいしくなかったらこの街消すから!!メテオで!」
特に最後をでっかい声で叫ぶユータ。
ほいっと!と、外に魔法かけて雪を降らせる。ちなみにいま秋の始まりですけど!
数十秒で雪が2-3センチ積もったら、ほい!と、と、夏の快晴にして一分ほどで雪は溶け去った。
店の客唖然。
「ケーキ、お・い・し・い・と・い・い・な・あ・!・!」ユータ
客の視線が全て店員に集まる。店員、滝のような汗で前が見えない!!
ほう、そんなケーキなんですか、そんなの食わすつもりだったのね?
「追加一つが爆弾だったらしいな」ドーラ
「もう消していい?メテオより毒ガスとかがいいかな?」
客達はもう苦しそうな顔している。
つかつかつかつか!ぼっこん!!
いきなり店員を殴りつけ、ぬっとばして壁に張りつける紳士。
で、トングを掴み、ケーキのケースに。
いくつかをとりわけ、のこったケーキをそれぞれ少し味見してみて頷く。
で、でかいポットに茶葉、匂いを嗅いで頷いてざばざばとメケンで入れ、湯がぬるいらしく、魔法で少し温めて、手で温度をたしかめてうなずき、ポットに注ぎ込む。でっかいスプーンでゆっくり何度かかきまわしてちいさいポットに移す。
カートにケーキの大皿と、茶のセットを載せ、
「お客様?お席におつきください」
みとれて見てたドーラとユータは気がついて席に着いた。
大皿をテーブルの中央に置き、取皿をユータとドーラの前に置き、フォークとナイフを置く。
その横に紅茶のカップを置き、茶を注ぐ。その際にいい匂いがしてくる。匂いがするように注いでいるのだ。
「ではごゆっくり」
紳士は控えめに下がっていく。
茶を口にして、ケーキを取って食べてみた。
うん、とドーラとユータは目を合わせ頷いた。
「「ギルティ」」
なぜだああああああ!と店は怒号に包まれた。
「そこの紳士。あなたは素晴らしい。でもいかんせ場所が悪い。少し一緒に来い」
と、ドーラとユータが紳士とドラゴニアに転位する。
ダンジョン側の街だ。
「おお!ここは?」紳士
「ドラゴニア。ゴンザールの商人達が多く居る街だ。こっちだ」
と、ドーラは紳士を、厨房班の初代達の店に連れて行く。
そこで食事をさせる。幾つかたのでそれぞれの食べさせる。
その後、
他の厨房班初代のやっているケーキ屋。
そこでも幾つか頼んで、紅茶も美味いやつを頼んだ。
ケーキも、紅茶の茶葉も全くレベルが違う。
驚き、感動し、歓喜する紳士。
「どうだ?」
「私はいままで地獄のゴミの中にいたようです。私はどうしたらいいのでしょう?」
で、一応ってんで、水路ダンジョンの船長呼んで見てもらった。
「大丈夫ですよ、ここの街の人達と同じくらいです」とお墨付きを貰った。
「うん、ココに住んでいいよ?」ドーラ
で、話をよく聞くと、あの街の今の領主だという。
先代達全員がいなくなってしまい、残った女たちから泣きつかれて、今までやっていた商会を縮小して領主をやっているそうな。
でもその女たちは「私は先代の奥方ですから」とかいい始め、面倒くさくなっていたそうな。
領はだめだめで、僅かな商会の利益でどうにか持たせていたという。
「おまえ、家族は?」ドーラ
「まだ一人です」紳士
「んじゃ、このままここに居つけばいいじゃん。商会始めるか?」
で、結局空いているのは噴水の方になるけど、そこの建物一本。遠くなればなるほど新しい建物になる。
最新なので五階建てだ。で、自転車1台あげた。それほど魔法を使えないというので。街中まで遠いし。
当座の費用もざくっとわたした。
「なぜここまで?」紳士
「いい人、周りの為になる者、などは、ウチの国が是非とも欲しい人なんだ。助かったぜ?」ドーラ
「うん、あの時はかっこよかったね!」ユータ
店の中ですっくと立ち上がってからのことだ。
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