天使な狼、悪魔な羊

駿馬

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第20章 渦紋を描く

7.プレイボーイの憂鬱

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■■前書き■■■
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更新お待たせ致しました!
今回は見届人を務めたキルレの将軍ソルディナンド視点のお話です。
■■■■■■■■■

「ソルディナンド様、シェニカ様はウィニストラ公邸ではなく、フェアニーブ内の客室を利用されるそうです」

「そうか…」

フェアニーブには各国の大使と文官、警備をする副官経験者らが働いているが、いくらフェアニーブの建物が巨大だとしても、世界中の国に割り当てられた部屋には数も広さも限りがある。そのため、彼らが居住する公邸が、フェアニーブへかかる橋を擁する西のスーラン、南のチャイド、東のタルメスの3国のうち1国にある。
キルレの公邸があるのはスーランで、ここにはサザベルといった大陸の西側、アビテードなどの北側の国やウィニストラの公邸もある。シェニカ様がウィニストラ公邸に泊まるなら、偶然顔を合わせる可能性もあったのだが…。接触の機会を1つ失ったことは非常に残念だ。


「シェニカ様は今どの辺りまで来ているのだろうか」

「最新の情報だと、フシュカードとスーランとの関所を越えたあたりだそうです」

「まだかかりそうだな。暇だし、ホールの市に行くか」

「はい」

腹心のミルトと共に公邸を出ると、馬車が4台横並びしても余裕ある道を歩き始めた。通常ならこの国も他国の将軍らに警備という名の監視をつけるのだが、今回ばかりは人手が足りない。そのため、スーラン、チャイド、タルメスの3国は、監視は行わず街の治安維持のみをやっており、重要人物の警備や国同士で発生した問題は当事者国で解決してくれという状態になっている。
監視がないから自由に動けるのはいいが、手持ち無沙汰な将軍達がウロウロしているから、互いが互いを監視するフェアニーブ内と同じ状況で、理性的に振る舞わなければならない。そんなことはどの国だって理解しているのに、他国の王族に喧嘩を売った国がいくつかあるらしい。次代の王がそんな調子では、そのうち廃太子となるか、クーデターや蜂起が起こるだろう。


「今日も人が多いな」
「活気があって良いですね」

公邸がある区画は比較的静かだったが、市が開かれている場所に近付くにつれ、道には近隣の街から来た一般客、品物を抱えた商人、芸を披露する旅芸人達で溢れ始めた。
公邸が無数に建ち並ぶこの街は『特別区』と呼ばれ、その規模は3国の首都を優に超え、大国の首都と変わらない。今回の件がなくても、普段からどこかの王侯貴族らがフェアニーブを訪れるため、同行した者達が利用する宿やレストラン、酒場等がある商人街は広い。市民街もそれに比例した大きさになるものだが、この場所に居住できるのは街の中で仕事をしている者に限られているから、その区画は小さいのが特徴だ。


「もうすぐ城壁の端から端まで旅商人が並ぶらしいですよ」

「人が集まる場所に旅商人も集まるのは道理だが、流石にすごいな」

「世界中から行商隊が集まるなんて滅多にありませんが、こういう機会も良いですね」

「そうだな」

市が開かれている広場はかなり広いのだが、一挙に集結した行商隊と、賑わいを聞きつけて集まった旅商人らを全て受け入れることは出来なかった。そのため、行商隊が街中で市を開き、旅商人が街の外で寝泊まりしながら市を開くことになった。本当なら、特別区に限らずどの国も景観を損ねるという理由で、街周辺での寝泊まりや店を開くことは許していないが、今回ばかりは許された。
街の外で店を出したり、テントを張って寝ていると、獣や盗賊などに襲われる可能性があるのだが、スーランの兵士たちが1日中警備しているから、その心配もなく過ごしているらしい。そのため、城壁の向こう側からも、客寄せする商人の声や、旅芸人の太鼓や笛の音、歓声などが聞こえてくる。


「昼食後、皆で外の臨時市に行ってきます」
「楽しんでこい」

一般人向けの臨時市と違い、王族らを相手にする商人は、領主の屋敷に隣接するホールで店を開いている。このホールは、通常ならフェアニーブに来た王侯貴族らが舞踏会を開く際に貸し出されるため、今回シェニカ様がいらっしゃるのなら舞踏会を開いてはどうかと、橋を擁する3国がウィニストラに申し入れたが断られたらしい。茶会の開催が決まったのは喜ばしいことだが、どうせなら舞踏会もおこなって欲しかった。ディスコーニが邪魔しているのだろうか。

領主の敷地内に一般人が入らないよう警備するスーラン兵の横を通り過ぎ、美しい石畳の道を進んでホールの入り口を通ると、広い廊下を数多の王族や将軍らが行き来していた。他国の者達とすれ違いながら人の声と熱気が籠るホールに入れば、そこは舞踏会が開かれている時と同じように人で溢れていた。
このホールは天井が高い2階建で、ホールを1周するように造られた2階のテラスから、下を見下ろせるように吹き抜け構造になっている。そこで時間を潰そうと、彫刻にもこだわった豪華な両階段を登り、頑丈な手すりから下を眺めた。


「商人が生き生きしているな」

「普段取引をしていない国との商談が活発らしいです。我が国に最初に届くのはウルベラ国のドレス生地になる見込みだとのことです」

「ドレスか…」

ーーねぇソルディ。この生地を使ったドレスが欲しいわ。
ーーどういうデザインが良いと思う?

目新しいもの好きな妻が頭に浮かび、思わず大きなため息が出た。その様子に気を遣ったミルトは、別の話題を振った。


「臨時市の場所代だけでも相当な利益ですね」
「今は3国の特別区が世界で一番活気があるだろうな」

今まで見たこともない他国の特産品や工芸品が集まっているということで、臨時市は人々の興味を惹きつける。そのため、近隣の街に宿をとった一般客や、賑わっていると聞きつけた旅商人らが集結し、この街は日を追うごとに騒がしくなっている。
場所を貸すだけで場所代が入ってくるのだから、スーラン、チャイド、タルメスはかなりの経済効果を受けているだろう。3国は朝から夕方までだった越境の審査を24時間にするなどしているから、最終的にはかなりの利益を得ることになりそうだ。
ぼんやりしながら眺めていると、真下にいたアビテードの者たちの会話が聞こえてきた。


「宰相、その竹笠帽子似合っとるぞ」

「軽いですし、つばも広いので雪を気にせず歩けそうです。これを100個、先程注文したものと一緒にここに届けて下さい。反応が良ければ追加で注文させていただきます」

「ありがとうございます!」

「やっぱり買い物は楽しいの。貿易の話は面倒も多いから、今後は取引した商人を個別に呼んでみようか」

「そうですね、彼らを中心にゆっくり関係を広げていけば良いでしょう。そうそう、我が国も商談がどんどんまとまっているそうです」

「そうか!儂のおもちゃは?」

「大口の商談がまとまったそうです」

「そりゃあ良い報せだ。これで有意義な時間が過ごせそうだな」

能天気なアビテードの国王と宰相の姿は、どうみても田舎者のジジイだ。護衛の筆頭将軍と副官らは流石に周囲に目を配っているが、もとが平民の一時期の王とはいえ、あまりの危機感のなさに呆れてしまう。どの国もちょっかいをかけない状況に、慣れてしまっているのだろう。まったくのんきなものだと思う。

アビテードは不毛の地だが、トナカイやウサギなどの野生動物は多いし樹木も豊富。短い春の時期には、周辺国では珍しくなってしまった美味い山菜も採れるから、アビテードに侵攻して領土を広げたいと思っている国が多いのに。なんで国境付近にヤツの領地があるんだ。アレのせいで侵攻を我慢せざるを得ない状態が続いているし、どれだけの国が被害を受けたと思っているのか。本当に存在自体が害悪の塊だ。
ヤツがアビテードに隠居したのは、年齢のせいとか、天敵のディスコーニが何かしたのではないかと噂されているが、身体が老化したと言っても、相変わらずどの国も暗殺できてないし、取り巻きも非常に危険だ。さっさと死んでもらいたい。


それにしても。奴が初の撤退を期して以降、ウィニストラに奴の魔の手が及んでいないのも、報復行動に出ていないのも、ひとえにディスコーニを恐れているからと噂されているが、一体何をどうやって、あれに対抗できたのだろうか。

疫病神は黒彩持ちだが、ディスコーニもそうだと聞いたことがないし、入隊1年も経過していない下級兵士の時に撃退しているから、おそらく実力で勝った負けたの話ではないのだろう。だとすれば、一体どうやったのか。ウィニストラはディスコーニの実力だと言い張ってばかりで、具体的なことを言わないのが癪だ。
ヤツの寿命が尽きるのはまだ先だと思うが、幸運なことにヤツも一応人間だ。寿命という必ず来る終わりがあって良かったと、世界中の将軍たちは思っているだろう。今までの悪行の因果が巡ってきて、すぐにでも死んでくれないだろうか。


ディスコーニが名声を手にし続ける一方、どうして自分はこんなに運に見放されているのだろうか。

入隊してすぐ誰にもマネできない実績を作り、その後は二つ名のついた有名副官となり活躍。そして、将軍に任命されて間もなく英雄と呼ばれる功績を残し、シェニカ様に寵愛される。その一方、自分といえば…。はぁ。
筆頭将軍デュレイ様に、シェニカ様との食事の席では自分に興味を示されたと話し、機会を逃さぬよう妻とは離婚したいと助力を願ったが、「お前には同情するが、シェニカ様が明確にお前を求めなければ無理だろう」と言われる始末。さらに

「年齢、容姿、黒魔法の適性の高さ、今までの功績から考えて、国としてシェニカ様に相応しいのはエウロと判断した。お前の副官達に脈がありそうなら、そちらを推しても構わないが、見込みがない場合はエウロを積極的に紹介しろ」

と言われた。
エウロとは年齢や黒魔法の適性、出世のスピードが自分と大差なかったことから、副官になったころからライバルと認識してきた。先に将軍職を拝命することが決まった時は喜んだものだが…。今では奴が羨ましくてしかたがない。


「どの国も名だたる将軍が来ていますが。アビテードは副官までも全員既婚だそうです」

「ライバルは1人でも少ない方がいいが。あの国は何を考えているのか」

自国から黒彩持ちや『白い渡り鳥』様を輩出したいから、『白い渡り鳥』様に最良の相手を用意する役目は国が担うことになった。国を代表する者になる以上、これまでの愛人達のように使い捨てにされないよう、『白い渡り鳥』様を上手に操りながら、次から次へと湧き出てきてくる手強いライバルたちと蹴落としあい、暗殺する必要がある。野心を持つ者たちには非常に刺激的な環境だから、移り気なランクAの方が相手でも手を挙げる者は多いが、黒彩持ちは国の防衛の要になる上に、シェニカ様やジェネルド様の相手として確保しておきたいから、誰に誰を宛てがうか、『白い渡り鳥』様の好みや連れている愛人たちに勝てるかなど、熟考する必要がある。
そして能力的にふさわしい者が見つかっても、身上調査の結果、子供がいたり、他の『白い渡り鳥』様に紹介されていたなどの、忌避される要因が確認された場合には、候補者から外されてしまう。


これまでの神殿の検証によれば、ランクAの方を親に持つ子は、『白い渡り鳥』様になれる者は出ていないが、黒彩持ちの素質がありそうな子が数人生まれている。しかし、その子供は、ディネードらのような非常に高い適性は示していないらしい。
黒彩持ちや『白い渡り鳥』様が生まれるのは大変喜ばしいことだが、どうせならシェニカ様やディネードのような、より高レベルの能力を持つ者が欲しい。その参考になればと、神殿はこれまで『白い渡り鳥』様の戸籍を調べていたが、最近は黒彩持ちの戸籍も調べていたらしい。

黒彩持ちの中でも、一番知りたいのはドルトネアのフォードロア、サザベルのディネード、ロスカエナのアミフェルの戸籍だが、王宮で管理されているということで詳細が分からなかったらしい。
シェニカ様の場合と同様、神官や巫女たちが必死になって調べた結果、ディネードの両親は不明で兄弟姉妹はいないが、王子が離宮育ちだと話したことがあったことから、高貴な血筋の者ではないかと目されている。
アミフェルは黒魔法の適性が高い女ばかり誕生する家系の生まれのため、待望の男児ということで、将来を期待されて幼少期から現在の国王と共に育てられたこと。娘と姉妹がいるというのは分かったが、両親、妻を含め家族関係の詳細は全員不明らしい。
そして、フォードロアについては、手を尽くしたが何の情報も得られなかったらしい。


そんな情報が少ない中でも。兄弟という血縁と高い能力が分かっている人物が、あの疫病神とジェネルド様だ。
この2人の祖母はランクSの『白い渡り鳥』様で、アビテードに隠居する際に、伴侶がいる3つの国へ迎えに行っている。その時に王宮を訪れているのだが、そこで連れていた幼い孫達を王に紹介したと記録されていた。その記録の中に、疫病神とジェネルド様の名があったため、成人した彼らが名を上げて活躍するようになって、その関係性に気付いたというわけだ。
家名の一致は偶然の場合も多いし、個人番号が記録されていたわけでもない。黒魔法と白魔法、醜男と美丈夫という月とスッポンのような、似ても似つかない2人だから、本当に同じ血を引く兄弟なのか疑ってしまうが。残念ながらジェネルド様が認めていらっしゃる。唯一の救いは、ジェネルド様が疫病神を避けていらっしゃることだろうか。あんな醜い野獣が兄とは、ジェネルド様が不憫で仕方ない。


過去の『白い渡り鳥』様は、相手の黒魔法の適性を考慮せずに結婚していたため、どうすれば安定的に高い能力を受け継げるのか、というのは分かってはいない。参考になりそうなのが、疫病神とジェネルド様の2人の両親や、ジェネルド様の妻子の能力だが、詳細な情報はない。しかし、2人の直接の祖父はディネード並の黒彩持ちの強者だったことは分かっているから、能力の高さは孫世代くらいまでは続く可能性があるのかもしれない。こればっかりは、今後の実例を作って検証するしかないだろう。

そう考えると。『白い渡り鳥』様こそ生まれていないが、黒魔法の適性が高い者を排出し続けているドルトネアは、血統について気付いていたのだろうか。それとも偶然が重なっただけなのだろうか。その辺りのことや、フォードロアの血筋についても知りたいものだが、隠密主義のあの国は何を聞かれても完全無視を貫くだろう。暗部を使って探りたいものだが、早々に始末される可能性が高い。
とりあえず。シェニカ様と再会したら、エウロではなく自分に関心を持っていただけるように、さりげなくアピールするしかない。



「ソルディナンド」
「はい」

公邸に戻ると、王太子殿下の部屋から出てきたデュレイ様に、ご自身の部屋に入るよう促された。ソファに座ると、デュレイ様は珍しく満足そうな顔をして、いれたての茶を一口飲んだ。


「お前の書いた報告書だが、売った額の9割を軍の予算に組み込むことになった」

「それは良かったです」

「情報の提供を拒否しているウィニストラ、ポルペア、セゼル、アビテードには、こちらの報告書との交換を持ちかけたが。残念ながら取引は成立しなかった」

「ウィニストラは分かりますが、他の3国はなぜ拒否しているのでしょうか」

「セゼルにいるローズ様はシェニカ様の師に当たるのだが、今まで神殿がシェニカ様に行っていたことが発覚して、相当お怒りのようでな。これ以上ローズ様を刺激して関係を悪化させたくない、ということで関与しないそうだ。これは仕方がないと言えるだろう。
アビテードは『治療院を開いた時の定型的な報告書しか作成していないから、プライベートに関わる記録は存在しない。加えてシェニカ様の情報に必要性を感じないから売買もしない』と言っている。あの様子だと、本当に定型的な報告書のみしか作っていないし、興味もないのだろう。
ポルペアはシェニカ様を押し倒した時のより具体的な内容が出回れば、関係悪化は避けられない。その時の関係者らを全員処刑するなど、徹底的に口封じをしているから、シェニカ様に謝罪の意志を示すために売買しないのだろう」

「なるほど」

「あと。今、シェニカ様は『青い悪魔』も護衛として連れているらしいが、こっちは深い関係ではないらしい。シェニカ様から離れた後、どこかの国が強制催眠をかけて聞き出した情報を売り出すだろうが、この男が雇われたのは、シェニカ様がトリニスタとトラントを訪問されている間とフェアニーブに向かう途中だ。『赤い悪魔』との交際が始まった以降のことや、鍾乳洞に閉じ込められている間のことなど、我々が一番知りたい内容を直接目にしたわけではない。ある程度の話は聞いているだろうが、真実を聞かされているとは限らないから正確性は欠けるな」

「そうですね」

「やはり、ディスコーニと『赤い悪魔』が知っている情報が欲しいところだが。ディスコーニは無理として、『赤い悪魔』は懐柔できそうか?」

「ディスコーニを憎んでいる様子だったので、奴を失脚させる提案ができれば聞く耳を持ちそうな気もしますが、難しいかもしれません」

「そうか。『赤い悪魔』に強制催眠をかけて聞き出したいところだが、ウィニストラとドルトネアが黙っていないだろうな」

あの男は進んで話すことはしないだろうから、シェニカ様に気付かれないように、隙を見て強制催眠をかけなければならない。それ自体は可能だが、聞き出したいことが多いため、まとまった時間が必要になる。加えて、強制催眠中の記憶を残すか、残さないかは術者によって調整出来るとはいえ、記憶を残せばバレるし、最中の記憶がなくても、直前に術をかけられたことは覚えているから、何か聞き出されたという事実は残る。
警戒されてしまうから、1回で終わらせられるよう、『赤い悪魔』がシェニカ様から長時間離れた時に術をかけるのがベストだが、護衛という立場上そんな状況になることはないだろう。仮に『赤い悪魔』がシェニカ様と別れても、情報の流出を恐れてウィニストラが奴を暗殺する可能性もあるし、生国のドルトネアが保護に動く可能性もある。そしてジナとサザベルも、遅れを取らないように動き出す。

今はシェニカ様との関係を深めつつ、大国同士が潰し合うのを静かに待ち、漁夫の利を得るのを待つのがベストだろう。


■■■後書き■■■
メーコの戸籍にも世界中が興味を示しているのですが、戸籍を調べていると知られると、「あらぁ!結婚の準備かしら! そんなことしなくても、言ってくれたら持っていくのに♪」と、押しかけてくる可能性があるので、『触らぬ神に祟りなし』ということで、どの国も調べようとしていません。
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