我が家に子犬がやって来た!

もも野はち助(旧ハチ助)

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【我が家の愛犬】

24.我が家の愛犬は毛玉に懐かれる

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 泣きながら全力で抱きついてきた妹を一度は受け止めたロアルドだが、すぐに両肩をがっしりと掴んで体を離し、怒りの表情をフィリアナに向ける。

「バカフィー!! 何で一人で勝手に飛び出すんだよ!!」
「だ、だって……だってアルスが馬車から飛び出したから!!」
「だからってお前が追いかける事ないだろう!? ウォレスもカイルもいるのに!!」

 そう怒鳴りつけたロアルドだが、その背後にはウォレスとカイルの姿はなかった。その事に気づいたフィリアナが、怪訝そうな表情を浮かべながら兄をじっと見つめる。するとロアルドが盛大にため息をついた。

「お前達が馬車から飛び出した直後、盗賊みたいな連中が十人くらいで馬車を襲ってきたんだよ。そいつらを倒すのに手間取って助けるのが遅くなった……」
「と、盗賊!?」
「ところで……これはどういう状況なんだ? 明らかに火属性魔法の攻撃を受けたような奴が、一人転がっているのだけれど……。まさか、こいつもさっき僕達を襲った盗賊の仲間か?」
「わ、分かんない。でもこの人達、すごく綺麗な銀色の狐に酷い事をしていて……って、狐は!?」

 そう叫んだフィリアナが慌てて先程目にした瀕死状態の銀色の狐の方へと駆け寄る。
 しかし……その狐はすでに事切れていた。

「そ、そんなぁ……」

 その状況にショックを受けたフィリアナは、膝から崩れ落ちるようにその場にへたり込み、ボロボロと泣き出す。同じくアルスも狐の死を悔やむように尻尾をペタンと地面につけ、鼻をピスピスと鳴らしながら悲しそうに項垂れていた。
 するとロアルドがゆっくりとその狐の元に近づき、状態を確認しようとしゃがみ込む。

「この狐……多分アルスと同じ聖魔獣だ。さっきの雷が落ちたような音は、こいつが放った雷属性の魔法だと思う」
「聖魔獣!? じゃ、じゃあこの子を襲ったこの人達は……」
「恐らく密猟者だな……」
「密猟……? 待って! だったら何でこの子を殺したの!? 密猟者って捕まえた珍しい魔獣や動物を闇市とかで売買して、不正にお金を稼いでいる人達でしょ!? なら、この子を殺す必要なんてないじゃない!!」

 怒りと悲しみ、そして狐を救えなかった悔しさからフィリアナが大粒の涙を溢しながら叫ぶと、アルスが座り込んでしまったフィリアナを慰めるように頬をすり寄せる。
 するとフィリアナは、アルスの首に両腕を回し、そのフワフワの体に顔を埋めて泣きじゃくった。
 そんな深い悲しみを訴えている妹の様子から、その状況を招いた密猟者達に対しての怒りで顔を歪めたロアルドが、その酷過ぎる理由を重苦しそうに口にする。

「こいつらの本来の目的はこの狐の捕獲じゃない。この狐の体内に宿っている高濃度の魔石が目当てだったんだ……」
「魔石……?」
「フィーは最近、魔獣の生態を勉強しただろう? 魔獣が魔法効果に近い攻撃が出来るのは、体内に魔石を宿しているからだって。それは魔法を扱う事が出来る聖魔獣にも言える事なんだ。ただ聖魔獣は魔力が高いだけあって体内に宿している魔石の濃度が、通常の魔獣の五倍から十倍と言われている。だから密猟者達から体内に宿している魔石目当て乱獲されやすい……。その事を深刻に捉えた王家が、現状は率先して聖魔獣達を保護しているんだよ」

 その兄の説明を聞いたフィリアナは、怒りで小刻みに震えながら小さく呟く。

「それじゃあ……この子は初めから殺される目的で襲われたって事……?」
「多分……」
「うっ……ふっ……!! そ、そんなの……酷過ぎるよぉ……」

 あまりにも残酷な理由で聖魔獣達が乱獲されている現状を知ってしまったフィリアナが、嗚咽するように泣きながらアルスにしがみ付く。するとアルスまでも「クーン、クーン……」と切ない声で泣き始めた。
 出来ればロアルドもまだ幼いフィリアナには、聖魔獣を取り巻く酷過ぎる現状を知って欲しくはなかったのだが、今回起こってしまった状況は、悲しい事に『よくある出来事』と言われやすいのが現実だ……。

 それでも今は現実を見つめ、自分達がこの狐の為に出来る事をするべきだと感じていたロアルドは、心を鬼にして愛犬に縋りついて泣きじゃくる妹を奮い立たせる。

「フィー……。辛いのは分かるけれど、今は泣いている場合じゃないだろう? お前よりももっと辛い思いをしているやつが、ここにいるのだから……」
「え……?」
「密猟者に一番狙われやすいのは子連れの聖魔獣だ。その場合、親はもう手なずける事が出来ないから魔石目的で殺される……。でも子の方は人間によってまだ手なずける事が出来るから、闇市などで売る事を目的に生け捕りにされる事が多い。この狐の親子の場合もそういう経緯で今回狙われたんだと思う……」

 ロアルドの話がよく分からなかったフィリアナは瞳に涙を溜めたまま「親子?」と呟き、アルスと一緒になって首を傾げる。
 その妹の反応にロアルドが一瞬だけ驚くような表情を浮かべた後、盛大に呆れる。

「まさか……今まで気が付いてなかったのか!? さっきからアルスの左足辺りにぴったりくっ付いている毛玉の存在に!」
「毛玉……」

 兄のその指摘でフィリアナがゆっくりとアルスの左足あたりに視線を滑らせる。同時にアルスも自身の足元へと視線を落とした。すると……アルスの左足後ろ辺りから銀色の小さな毛玉のような子狐が、ぴょこんと顔を覗かせる。

「わわっ!」

 その姿を改めて確認した瞬間、フィリアナが驚きの声をあげた。そして全くその存在に気付いてなかったアルスは、驚きからピョインと小さく飛び跳ねた後、その毛玉を警戒するようにフィリアナの背後に身を隠す。しかし銀色の小さな毛玉は、そんなアルスの後を必死になって追いかけてきた。

「わふっ!! わふっ、わふっ!!」

 かなりの執念で自分の後を必死に追いかけてくる銀の毛玉にアルスがパニックを起こし、フィリアナの周りをグルグルと回り出すと、毛玉の方も必死でその後に続く。
 その状況にフィリアナが、慌てて銀の毛玉を捕獲し優しく抱き上げる。
 すると、トパーズのような美しくも愛らしい金の瞳がじっとフィリアナを見つめてきた。
 そんな小さな銀色の毛玉の様子をフィリアナも観察するようにじっと見つめる。

「この子、物凄く小さい……」
「多分……この子狐は、まだ生まれて一ヶ月も経ってないんじゃないか?」

 兄のその見立てを聞いたフィリアナは再び瞳にブワリと涙を溜め、先程よりも大粒の涙を溢し始める。

「それじゃあ……この子は、まだ赤ちゃんなのに目の前でお母様を殺されてしまったの……?」

 フィリアナが口にした子狐が置かれている重すぎる現状にロアルドが、悔しそうに顔を顰める。
 まだ9歳のフィリアナが構築する世界の中で『母親』という存在は、その世界の半分以上を占めるほどの大きな存在だ。だがこの子狐は、生まれて一ヶ月も経っていない状態で人間によって目の前で母狐を殺されてしまったのだ……。その絶望的な子狐に起こってしまった現状を思い、再びフィリアナが泣きじゃくり始める。

 自身でさえ胸の中にどす黒い感情が流れ込んでくる程のこの子狐の惨状は、三歳年下の妹が受け入れるには、あまりにも酷だと感じたロアルドは、妹のその辛さを少しでも和らげようと、両腕をゆっくり広げる。

「フィー、ほら……こっちに来い」
「うぅー……。に、兄様ぁぁぁ……」

 慰める準備をしてくれている兄の様子を目にしたフィリアナが、子狐を抱いたまま吸い込まれるようにその腕の中にスッポリと収まろうとした。しかし、そんな二人の間に何故かアルスが素早く割って入り、子狐を抱いているフィリアナの腕に両前足を掛けながら、ピスピスと鼻を鳴らして心配そうに顔を覗き込んで来た。

「アルスゥー……」

 フィリアナが子狐を抱えていない方の腕をアルスの背中に回し、悲しみを少しでも軽減させようとそのフワフワの体に顔を埋める。
 すると妹を労おうと両手を広げていたロアルドが所在なさげにアルスへ白い目を向けた。

「アルス……。お前、どれだけ独占欲が強いんだよ? フィーを慰めるのは自分だけとでも言いたいのか?」
「わふっ!」
「あー! アルス、ダメェェェー!! 狐ちゃん、降ろそうとしないでー!!」

 ロアルドに指摘されたアルスは、それを肯定するかのように力強く一声鳴いた後、今度はフィリアナが子狐を抱いている腕に右前足を引っかけ、グイグイと上から圧を掛ける。
 そのアルスの行動にロアルドが「お前はどれだけ嫉妬深いんだ!! その狐はまだ小さいんだから、少しぐらいフィーを貸してやれよ!!」と悪態をつくが、そんな非難にも全くめげないアルスは、更にフィリアナの腕に全体重を掛け、ついに子狐を地面に降ろさせてしまった。

 しかし、そんな激しい嫉妬心を向けられた子狐は、何故か地面に降ろされたと同時にアルスにビタッと貼り付く。その子狐の行動にロアルドとフィリアナが顔を見合わせた後、不思議そうに首を傾げた。

「アルス……ずいぶんこの子に懐かれているね?」
「うーん、体の大きさがこの母狐と同じくらいだから、親と勘違いしているんじゃないか?」
「わふっ!! わふっ!! わふっ!!」

 ロアルドのその解釈が不満なのか、アルスが抗議するように吠え出す。
 だが、フィリアナはその状況をプラスに捉え、子狐を抱き上げてアルスの顔に近づけた。

「アルス、この子はまだ小さいのに目の前でお母様を亡くしてしまって、今とても辛い思いをしているの……。だから、この子の不安がなくなるまで私達がこの子のお母様代わりになって守ってあげよう?」

 そのフィリアナの提案を聞いたロアルドが、深いため息を盛大についた。

「フィー、それはダメだ。こいつは聖魔獣だから、まずは保護した事を王家に報告しないと……。でないと僕達もこの密猟者と同じ扱いをされるぞ?」

 そう口にしたロアルドは、地面に転がっている五人の密猟者達に冷たい視線を送り、一瞥する。その密猟者達だが、三人はフィリアナが放った水属性魔法で吹っ飛ばされて気を失い、一人はアルスが放った火属性魔法で上半身に火傷を負って呻きながら転がっており、残りの一人はロアルドが発動させた地属性魔法を顎にくらった事で白目を剥いたまま気絶していた。

 しかも全員ロアルドの地属性魔法によって両手足に石枷のようなものをはめられ、しっかりと拘束されている。その状況を目にしたフィリアナが、不安そうに兄にある事を確認する。

「兄様……。もしかして馬車を襲った盗賊の人達も全員こんな風に捕まえているの?」
「ああ。あっちは確か10人くらいいたかな……。でも流石に僕達だけじゃ連行する事は難しいから、カイルに王都まで引き返してもらって今、第三騎士団の人達を呼んでくるように頼んでいるんだ」
「それじゃ、シーク様が来てくれるの?」
「今のシーク様は王族警護をメインで行う第一騎士団所属だから、もう第三騎士団には所属していないだろう? 多分来てくれるのは、その後輩騎士の人達じゃないかな?」
「そっか……」

 やや残念そうな反応を見せたフィリアナにアルスが不満を訴えるように頭部をぐりぐりとこすり付けてきた。そんな構ってアピールをしてきたアルスの行動にフィリアナが苦笑する。

「大丈夫だよ? 私の一番はずっとアルスだから……」

 フィリアナのその言葉に満足したのか、アルスが急に大人しくなる。
 そんなあからさま過ぎるアルスの態度にロアルドは、またしても白い目を向ける。
 だが、すぐに謎の火傷を負っている密猟者の事を思い出した。

「そう言えば……この密猟者は何で上半身だけ火傷を負っているんだ?」

 そう言って呻きなが地面に転がっている密猟者をロアルドが顎でさす。
 どうやらロアルドは、それなりに酷い火傷を負っているこの密猟者の男を騎士団に突き出すまで、完全に放置するようだ……。
 普段は自分に甘い印象しかない兄の予想外の無慈悲な対応に今回兄が相当怒りを募らせている事を察したフィリアナは、兄に笑顔で静かに怒る母ロザリーの面影を感じて、やや口元を引き攣らせる。
 同時に先程、アルスがいきなり火属性魔法を放った事も思い出した。

「そ、そうだった! あのね、兄様! 実はさっき私、この人に捕まって髪を思いっきり引っ張られたんだけど……。その事に怒ったアルスが、いきなり火の玉を放って私の事を助けてくれたの!」

 その話を聞いたロアルドは一瞬、驚きの表情を浮かべた。
 だが、その表情はすぐに険しいものへと変わり、今度は地面に転がり呻いている火傷男に鋭い視線を注ぐ。

「髪を思いきり引っ張られた……?」

 普段は何だかんだ言っても面倒見がよく、滅多に感情的に怒る事がない兄が、かなり凄んだ表情で目を据わらせている様子にフィリアナとアルスは、思わず体を強張らせる。

「つまり……この男は、怒りで急に魔法が使えるようになったアルスの火属性魔法をくらって、この状態になったって事か?」
「うん……。でもね、アルスも咄嗟に魔法を放ってしまったと思うの……。だから力加減が上手く出来なかったと思う。ねぇ、この人この後どうなるの? このままだと火傷で死んじゃったりしない……?」
「この程度の火傷じゃ死なないよ。まぁ火傷が化膿とかしたら死ぬかもしれないけれど……。そもそもこいつらは、重罪でもある聖魔獣殺しの罪に問われる事になるから下手したら全員死罪になるかも。それ以外にも貴族である僕らに危害を加えた罪と、王族の飼い犬でもあるアルスへの暴行罪も付くかな? だから騎士団が来るまで、このまま放置でいいんじゃないか?」

 しれっとした様子でそう言い放ったロアルドは、もう一度地面に転がっている火傷男に刺すような視線を送る。
 だが、いくら犯罪者とはいえ、『死罪』という扱いをうけてしまうかもしれないその状況にフィリアナが、顔を青ざめさせる。そんなどこか甘い考えをしている妹にロアルドが呆れながら補足する。

「いいか、フィー。それだけこいつらは、やってはいけない事をやったんだ……。聖魔獣は一昔前までは、『神の使い』と呼ばれて丁重に扱われていた事もある程、希少な存在だ。それをこいつらは、純度の高い魔石欲しさにあっさりと殺した……。それだけでも重罪なのに僕達貴族にも危害を加えようとしたのだから、生半可な処分では許されないと思う。だからもし死罪になったとしてもフィーが、同情的になる必要なんてないからな? それはこいつら自身が招いた末路なんだから」

 珍しく冷たい口調でそう語った兄の意外な一面を見たフィリアナは、不安そうな表情を浮かべる。そんな妹の反応にロアルドは、やや呆れ気味に深く息を吐いた。

「フィー、言っておくけれど今の話は、別に兄様がこいつらに対して激怒しているからじゃないぞ? それだけ聖魔獣に危害を加える事は重罪なんだよ……。それを知っていた上でこいつらは、聖魔獣殺しをやったのだから、重い処罰が下されても文句は言えないんだよ」

 その兄の言い分を聞いたフィリアナは、やや怪訝そうな表情をしながらロアルドをジッと見つめ返す。すると、ロアルドはフイっと視線を外した後、やや気まずそうにボソリと本音をこぼす。

「まぁ、フィーが髪を引っ張られて痛い思いをさせられた事に関しては、こいつらを魔法でボコボコにしたい心境ではあるけれど……」
「兄様っ!!」
「分かってるって。いくら犯罪者とはいえ、流石にここまで酷い火傷を負った人間に追い打ちをかけるような真似はしないよ……。そもそも僕が仕返しをする前にアルスが、かなりえげつない仕返しをしているからな」

 そう言ってロアルドに呆れ気味な視線を向けられたアルスは、「自分は間違っていない!」と言わんばかりの態度で盛大にフンと鼻を鳴らした。そんな態度のアルスにロアルドが呆れ果てる。

「なんにせよ、アルスが魔法を使えるようになったという事で、今後のアルフレイス殿下の護衛方針も変わると思うから、近々また僕らは登城する事にはなりそうだけれど……」

 兄のその言葉を聞いたフィリアナは、今度こそ王家にアルスを取られるのではないかと懸念し、銀色の毛玉と共にアルスに貼り付くようにビタッと抱き付いた。
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