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蒼井雪side.

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私は友達から目が冷たいよ、なんていつも言われる。

そんな男なんてどれもこれも女を道具のようにしか考えてないクズばっかりよ。

私の家庭は母と父との喧嘩が絶えなく、父は母に口で負けると手が出た。

そんな争いが絶えない毎日が耐えられなくて、私は中学の頃一度家を出た、日替わるごとに友達の家に泊めてもらって、1週間母にはちゃんと居場所を携帯で伝えてた。

そんな7日目のことで、ふと私は河川敷に行ってみた、それが間違いだった、そこで私は男の人に襲われかけて、通りかかった人に助けられた、でも、怖くて体が震えて、助けを呼ぼうにも周りに人はいなくて、もう何も考えられなくなって、家に逃げた。

突然帰ってきた私に母は驚いていたけど、私が取り乱して、喚き散らしていたら病院に連れてかれた、医者に一種の精神的ショックだと言われた。

その日から男性が怖くなった。




元いた場所に居づらくなった私は家から少し距離のある学園を受験した。

周りに昔の知り合いはほぼいなかった、いたとしても私と関わっていた人はいなかった。

あんまり周りと関わらなくていい図書委員になったりして、私は極力男性とは関わらずに学園を過ごしていた。

ある日、付き合えと知らない男子から言われた、手を掴まれ、離して!と言っても聞いてはくれなかった。

誰も私なんか助けてくれないとそう思っていた時、後ろの方から金髪の男子がやってきて、何をやったかわからないけど、私の手を掴んでる男がそそくさと逃げていった。

その彼は何をいうでもなく、席へ戻って、見た目に似合わず勉強をしていた、少し態度が悪かったなと反省はしている、でも、あんな見た目が悪い。



夏休み、友達とショッピングしたりしていたけど、夏祭りや海など人が多いところへ行くのは遠慮した、友達も薄々私が男性不信なことに気づいていてくれたのか、あまり強引には誘わなかった。

1人で勉強を終えて、夏休みの時間のある時は、あの助けてくれたおじさんを探そうと河川敷へと通った。

そうしていたら、あの助けてくれた金髪の人とよく会った、挨拶するのは怖い、でも、あの人もよくここへ来るのだったらあのおじさんのことを何か知っているのではないかという期待もあった。

だから、話しかけられたら、極力話すことにした。

そして、おじさんの知り合いであることを知れて、私はおじさんに再会した。

おじさんがもう結婚していることは残念だったが、横で笑っているやつのことが凄く腹が立った。

おじさんの連絡先も交換してくれて、時々連絡を取っていて、彼の心配ばかりしてる。

見た目は不真面目そうとか不良とか、そんなことばっか書いてあるけど、根は優しくて、困ってる人がいたら見捨てられなくて、自然と助けてくれるお人好しなどと嬉しそうに連絡されてる。

複雑な気分だ、だから、私も少しだけ、彼のことを気にかけようと思った。

わ、私が構いたいわけじゃないのよ!仕方なくよ、仕方なく

友達もそれを見ていたのか、雪も春かなんて、そんなのありえないからね!
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