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壁の薄いアパートで、隣の部屋から喘ぎ声がする

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僕には最近付き合っている相手がいる。年上のお姉さんだ。
僕と彼女は大学生なのだけど、バイトの同期で、そこから付き合いが始まった。
僕は彼女に一目惚れしたんだけど、その想いを伝える前に彼女から告白されて、今に至る。
「……あぁんっ」隣から聞こえてくる喘ぎ声は相変わらず大きい。
そういえばこの前も隣に住んでるカップルが盛ってたな。
でもあれだけ大声で騒いでたらさすがにわかると思うんだよね……。
「…………」
僕と彼女は、隣から聞こえてくる喘ぎ声をただただ聞いていた。もう他にやることもなかった。
「ねぇ」彼女が僕の手を握ってくる。
「何?」彼女の方を見ると目が合った。
「……キスしていいかな?」彼女は顔を赤くしながら言った。
「え?ここで?」
「うん……」
「いやダメだよ!ここ壁薄いし!」
「隣の人の方がやばいよ。」確かにそうだね……。僕は納得してしまった。
しかしうるさいくらいに聞こえてくる。
「ひゃあっ!そこぉだめぇ!」また始まった。
「ほら聞こえるじゃんか!」
「うぅ……だってぇ……気持ち良いんだもん……」
「そっかぁ……」
僕達は気になって仕方なくなってきていた。
「いゃぁぁぁん!」突然大きな悲鳴が聞こえてきた。どんどん激しくしているらしい。
「はぁん!いやぁん!すごいぃぃ!」
「わぁーすげー」僕らは完全に引いていた。
「なんか……すごかったね……」
「うん……なんだろうねこれ……」
しばらく沈黙が続いた。
「ねぇ……」彼女が口を開いた。
「なに?」僕は答えた。
「今日は帰りたくないかも……」彼女が俯いて言う。
「え!?」
「嫌ならいいけど……」
「そんなことないよ!むしろ嬉しいというか……」
そして僕らの親密な夜が始まる。「んっ……ふぅっ……ちゅっ……」
「んむっ……れろっ……じゅぷっ……」
お互いを求め合うように舌を絡め合う。
「んっ……ぷはぁ……好き……」彼女が僕を見つめて言う。
「ぼ、僕も好きだよ……」恥ずかしくて少しどもってしまった。
「ありがとう……じゃあもっとしようか……」
「うん……」今度は長く深いキスをする。「んむっ……ちゅぱっ……れろっ……」
僕は彼女を脱がしていく。胸部が現れた。
「あんまり見ちゃダメだからね……」彼女は頬を赤らめて言った。
「わかった。見るときはちゃんと見るようにするよ。」僕は約束した。
「それ絶対嘘でしょ!」彼女は怒った顔で言う。
「ごめんなさい……」僕は謝った。
すると彼女は笑みを浮かべながら僕の頭を撫でてくれた。「まあいいや。私もいっぱい見てあげるからね~」彼女は楽しげに言った。
「それはちょっと……」僕は困っていた。
「冗談だよ~。」彼女はいたずらっぽく笑って見せた。
「もう……」僕は苦笑いした。
隣の部屋の人達もまだやっているみたいだ。長いな。
「あぁん!いくぅぅ!」急に大きな声が聞こえてきた。
「うおっ!?」びっくりした。本当にうるさい。
「もう無理!我慢できない!」彼女はそう言って僕のズボンをー
「え?ちょまっ!待って!ストップ!」僕は焦り始めた。
「どうして?」彼女は不思議そうな顔をしていた。
「いやだってさっきあんなこと言ってたし!」僕は必死だった。
「大丈夫だよ。優しくするから」
「そういう問題じゃないんだよ!」結局そのまま致してしまった。
隣からは変わらず喘ぎ声が聞こえている。
「気持ち良かったね……」彼女が満足げに言った。
「うん……」僕は複雑な心境だった。
「あのね……」彼女が話し始めた。
「どうしたの?」僕は答える。
「隣の部屋の人達長くない?」
「ね」
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みんなの感想(1件)

いまだき かんき

一話完結は、もったいないかなぁ……
流れ的には、暫くしてから歳上彼女がNTRされる感じが見えるので、それなりに膨らみそうですが。
主人公は淡白普通な素人、お隣は絶倫特大なテクニシャン、で、主人公不在時に訪ねて来てしまい、帰ろうとしたところ……そのまま長時間致されて脅された事を言い訳に陥落。な感じ?

でもよくまとまった、いいショートですね。

解除

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