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前篇:夢の通ひ路
第四十三話 其の一
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橙色の枯れ葉が、風に舞ってはらはらと落ちていく。庭の木々の紅葉も随分と進み、辺りは鮮やかに彩られていた。泉に紅葉が浮かび揺れている様などは、特に目を奪われる。「趣がある」とはこういうことなのだろう、まさにその言葉しか浮かばない。
現代で論文を読み書きし、書物に埋もれるような生活をしていた頃は、自然の美しさにため息をついたことなどなかった。それはそれで私は幸せだったのだけれど、今だって、なんとも贅沢な時間を過ごしている、と思う。あの頃見ていた絵巻物や物語から想像したものよりもずっと素晴らしい世界が、ここにはある。
変わりゆく四季の美しさを歌に詠む歌人の気持ちも、今は深く理解できる気がした。
姫宮から久しぶりに文が届いたのは、まだ陽も昇りきらない朝、ちょうど私が身支度を終え、外を眺めている時だった。
物忌みで下がっている小梅の代わりに、雛菊が手渡してきたその紙には、ただ一言、
“これを受け取られたら急ぎ五条院に参られよ”
それだけ。
何度見返しても、一文だ。余りにも短すぎる。つまり、要約「今すぐ来い」。
いつもならば「今度はいつ来るのか」「次は何をして遊ぶのか」の二つは必ずセットで、そこに姫宮の近況が多少書いてあったりするのだけれど、今回のそれは全く違った。これは本当に姫宮が書いたものだろうかと疑いたくもなるが、これまで届いた文と筆跡が同じなのだから、やはり間違いなく彼女が寄越したものなのだろう。
姫宮の境遇やその孤独については宮と話したばかりだ。
少しばかりの行き違いがあの家族に大きな影を落としてしまったものの、解決の兆しもようやく見え、事態は好転していくとばかり私は思っていた。あの宮に任せたのだから、そうならないわけがないと確信していたのだ。
それが、ここにきてこんな文を受け取ってしまうと、何事かと心臓に悪い。
宮は、早急に姫宮と話す、と言っていた。おそらく、言葉通りにすぐ姫宮と会っているはずで、院とのことはさておき、兄妹間のすれ違いは(しつこいけれど、あの宮なので)解消できているはずなのだ。事実、あれほどわんさか届いていた姫宮からの文もぱったりと途絶えたのは何か心境の変化があったからで、それはつまり、宮と話したということだろう。
その流れでいけば、姫宮のこの文にも、少しくらいそういった内容のものがあってもいいはずなのに、一体どうしたことか。
是とも非とも読めない、呼び出しだけの文……さすがに不安になる。
宮とはあれから何度か会ってはいるが、詳細は何も聞いてはいない(相変わらず新婚の甘い時間だけは充実している……)。
途中までは関わったものの、姫宮との一件は、あくまで家族間のことだ。宮と姫宮がいくら兄妹とはいえ、数年間の隔たりを埋めるにはさすがに時間がかかるだろうし、その事情を知っているからこそ、家族の仲がどうなっているのかという不躾な問いを私の方からすることは躊躇われた。
気にならなかったかといえば全くの嘘になる。私だって、この身に残された時間のことを思えば焦る気持ちもあった。それに、大切な(私にとっても妹のような)姫宮のことなのだ。しっかり話せたのか、姫宮の状態はどうなのか、気になって気になって仕方なかったに決まっている。
けれど、もしかしたら宮は、少しずつ状況を伝えるよりも全て丸く収まった後に、私に話すほうがよいのだと考えているのかもしれない――そう思ってもいた。だから、この件については、あれ以来、私が口を開くことはなかった。
が、今思えば、それが完全に仇になったらしい。こんなにはらはらとした気持ちになるのなら、少しくらい、聞いておけばよかったのだ。
まさか、宮と姫宮の歩み寄りは失敗に終わったのだろうか。いや、失敗どころか余計にこじらせてしまった? ……けれど、常に相手を思いやる、優しすぎると言っても過言ではない宮が、そんな結末になるようなことをするだろうか。
宮は姫宮の繊細さを十分に理解しているし、言葉を選び、彼女に寄り添ったのならば、悪い方向へ行くことはないと思うのだけれど。
考えても、埒があかないか……
ここで一人、もんもんとしていてもただ時間が過ぎていくだけ。
姫宮が来いと言うのならば、私の選択肢は「行く」オンリーである。立場上、そもそも拒否権自体ないのだ。とはいえ、それを嫌だとは一切感じないので、別に苦でもなく足は軽い。
「雛菊、今日は私は何も予定がなかったわよね? これから姫宮様の元へ伺おうと思うのだけれど、車の準備をするよう伝えてもらえるかしら」
「はい、承知いたしました。しかしまた、随分と急でございますね」
「姫宮様が何かご用がおありのようなの。これまでこのような文をいただいたことはなかったし、心配だから伺ってみるわ」
そう、すごく心配だ。
何でこんな文が来たのか、あの子がまた一人きりで泣いていないか。
つい先日、姫宮が深く傷つき泣き続ける姿を見たばかりに、正直居ても立ってもいられない私がいる。小梅の心配性がうつったのかもしれないと思うほど、内心はらはらとしていた。
これ以上、姫宮が不幸になる必要は全くない。というか、これまで淋しく悲しい思いを人一倍味わってきた分、あの子は幸せになるべきだ。
うんうんと頷いていると、雛菊が怪訝な目つきでこちらを見ていた。私が気まずい思いをしたのは言うまでもない。
◇◇◇
これぞ秋晴れ、というような爽やかな風が、車を降りた私の頬をそっとなでていった。
顔を上げれば、視界に入った紅葉に、思わずほうっとため息をついてしまう。左大臣邸の庭も今が見ごろで大変に美しいが、五条院もそれは同じようで、夏の瑞々しい緑とは打って変わり、色彩豊かな景色が広がっていた。さすが院の住まいだけあって、別格だ。この庭は、春夏秋冬、こうして人々の目を楽しませるよう計算し尽くされて、作られたのだろう。
姫宮が外を歩くことに抵抗がなければ、二人で散歩でもしたいものだと思ったが、残念なことに、彼女は自分の居室から一歩も出ようとはしない。それは彼女の心の問題であるけれど、もしそれが消え去ったとしても、なかなかすぐには変われないだろう。
長い間してきたことと正反対のことをするというのは、それなりの勇気ときっかけが必要であって、タイミングも人それぞれなのだ。無理強いをすることではないし、私もそれは望んでいない。姫宮は、姫宮なりに、ゆっくりと前を向いていければいいと思っている。ただ、それまで傍にいてあげられないだろうことに、胸は痛むけれど……
ああ、いけない。この頃はうっかり気を抜くと、こんなふうに気持ちが滅入ってしまう。
姫宮の前で、私が暗い顔をするわけにはいかない。あの子の前ではいつでも笑顔でいてあげたい。そうでなくては、あの子が不安になってしまう。
切り替えるように、一度、深呼吸をし、いつものように五条院の廂を歩いて姫宮の部屋へ向かう。
と、どこからか笛の音が響き、足を止めた。澄んだ空気に響き渡るその音色は、楽器に疎い私でも驚くほど美しいものだった。
何度か聴いたことのある兄のものとも、また違う。兄は兄で素晴らしい音色を奏でるが、この音はなんだか胸に迫るような、それでいて柔らかい響きをしていた。
「まあ、なんと美しい音色なのでしょう」
思わず感嘆の声を上げた雛菊が、こそっと私に耳打ちしてくる。
「姫様…… わたくしの気のせいではないと思うのですけれど、姫宮様のお部屋の方から聴こえてまいりませんか」
言われてみれば、そうだ。
でも、姫宮は琴を好んで弾くはずだし、そもそも平安時代の女性は笛を吹かない。彼女のところに通う男性がいるような話は聞いていないし考えにくいが、もし仮にそうだったとしても、逢瀬の最中に姫宮が私を呼ぶことはまずありえない。
となると、笛の音を奏でている相手は限られてくる。姫宮の居室へ出入りできる男性など、数えるほどしかいない。おそらくは、宮か、院だろう。
そう推測しながら進んでいくうちに、姫宮の対の前庭の風景が目に入り、思わず立ち止まってしまった。
「え?」
……私の目は、おかしくなったのだろうか。
現代で論文を読み書きし、書物に埋もれるような生活をしていた頃は、自然の美しさにため息をついたことなどなかった。それはそれで私は幸せだったのだけれど、今だって、なんとも贅沢な時間を過ごしている、と思う。あの頃見ていた絵巻物や物語から想像したものよりもずっと素晴らしい世界が、ここにはある。
変わりゆく四季の美しさを歌に詠む歌人の気持ちも、今は深く理解できる気がした。
姫宮から久しぶりに文が届いたのは、まだ陽も昇りきらない朝、ちょうど私が身支度を終え、外を眺めている時だった。
物忌みで下がっている小梅の代わりに、雛菊が手渡してきたその紙には、ただ一言、
“これを受け取られたら急ぎ五条院に参られよ”
それだけ。
何度見返しても、一文だ。余りにも短すぎる。つまり、要約「今すぐ来い」。
いつもならば「今度はいつ来るのか」「次は何をして遊ぶのか」の二つは必ずセットで、そこに姫宮の近況が多少書いてあったりするのだけれど、今回のそれは全く違った。これは本当に姫宮が書いたものだろうかと疑いたくもなるが、これまで届いた文と筆跡が同じなのだから、やはり間違いなく彼女が寄越したものなのだろう。
姫宮の境遇やその孤独については宮と話したばかりだ。
少しばかりの行き違いがあの家族に大きな影を落としてしまったものの、解決の兆しもようやく見え、事態は好転していくとばかり私は思っていた。あの宮に任せたのだから、そうならないわけがないと確信していたのだ。
それが、ここにきてこんな文を受け取ってしまうと、何事かと心臓に悪い。
宮は、早急に姫宮と話す、と言っていた。おそらく、言葉通りにすぐ姫宮と会っているはずで、院とのことはさておき、兄妹間のすれ違いは(しつこいけれど、あの宮なので)解消できているはずなのだ。事実、あれほどわんさか届いていた姫宮からの文もぱったりと途絶えたのは何か心境の変化があったからで、それはつまり、宮と話したということだろう。
その流れでいけば、姫宮のこの文にも、少しくらいそういった内容のものがあってもいいはずなのに、一体どうしたことか。
是とも非とも読めない、呼び出しだけの文……さすがに不安になる。
宮とはあれから何度か会ってはいるが、詳細は何も聞いてはいない(相変わらず新婚の甘い時間だけは充実している……)。
途中までは関わったものの、姫宮との一件は、あくまで家族間のことだ。宮と姫宮がいくら兄妹とはいえ、数年間の隔たりを埋めるにはさすがに時間がかかるだろうし、その事情を知っているからこそ、家族の仲がどうなっているのかという不躾な問いを私の方からすることは躊躇われた。
気にならなかったかといえば全くの嘘になる。私だって、この身に残された時間のことを思えば焦る気持ちもあった。それに、大切な(私にとっても妹のような)姫宮のことなのだ。しっかり話せたのか、姫宮の状態はどうなのか、気になって気になって仕方なかったに決まっている。
けれど、もしかしたら宮は、少しずつ状況を伝えるよりも全て丸く収まった後に、私に話すほうがよいのだと考えているのかもしれない――そう思ってもいた。だから、この件については、あれ以来、私が口を開くことはなかった。
が、今思えば、それが完全に仇になったらしい。こんなにはらはらとした気持ちになるのなら、少しくらい、聞いておけばよかったのだ。
まさか、宮と姫宮の歩み寄りは失敗に終わったのだろうか。いや、失敗どころか余計にこじらせてしまった? ……けれど、常に相手を思いやる、優しすぎると言っても過言ではない宮が、そんな結末になるようなことをするだろうか。
宮は姫宮の繊細さを十分に理解しているし、言葉を選び、彼女に寄り添ったのならば、悪い方向へ行くことはないと思うのだけれど。
考えても、埒があかないか……
ここで一人、もんもんとしていてもただ時間が過ぎていくだけ。
姫宮が来いと言うのならば、私の選択肢は「行く」オンリーである。立場上、そもそも拒否権自体ないのだ。とはいえ、それを嫌だとは一切感じないので、別に苦でもなく足は軽い。
「雛菊、今日は私は何も予定がなかったわよね? これから姫宮様の元へ伺おうと思うのだけれど、車の準備をするよう伝えてもらえるかしら」
「はい、承知いたしました。しかしまた、随分と急でございますね」
「姫宮様が何かご用がおありのようなの。これまでこのような文をいただいたことはなかったし、心配だから伺ってみるわ」
そう、すごく心配だ。
何でこんな文が来たのか、あの子がまた一人きりで泣いていないか。
つい先日、姫宮が深く傷つき泣き続ける姿を見たばかりに、正直居ても立ってもいられない私がいる。小梅の心配性がうつったのかもしれないと思うほど、内心はらはらとしていた。
これ以上、姫宮が不幸になる必要は全くない。というか、これまで淋しく悲しい思いを人一倍味わってきた分、あの子は幸せになるべきだ。
うんうんと頷いていると、雛菊が怪訝な目つきでこちらを見ていた。私が気まずい思いをしたのは言うまでもない。
◇◇◇
これぞ秋晴れ、というような爽やかな風が、車を降りた私の頬をそっとなでていった。
顔を上げれば、視界に入った紅葉に、思わずほうっとため息をついてしまう。左大臣邸の庭も今が見ごろで大変に美しいが、五条院もそれは同じようで、夏の瑞々しい緑とは打って変わり、色彩豊かな景色が広がっていた。さすが院の住まいだけあって、別格だ。この庭は、春夏秋冬、こうして人々の目を楽しませるよう計算し尽くされて、作られたのだろう。
姫宮が外を歩くことに抵抗がなければ、二人で散歩でもしたいものだと思ったが、残念なことに、彼女は自分の居室から一歩も出ようとはしない。それは彼女の心の問題であるけれど、もしそれが消え去ったとしても、なかなかすぐには変われないだろう。
長い間してきたことと正反対のことをするというのは、それなりの勇気ときっかけが必要であって、タイミングも人それぞれなのだ。無理強いをすることではないし、私もそれは望んでいない。姫宮は、姫宮なりに、ゆっくりと前を向いていければいいと思っている。ただ、それまで傍にいてあげられないだろうことに、胸は痛むけれど……
ああ、いけない。この頃はうっかり気を抜くと、こんなふうに気持ちが滅入ってしまう。
姫宮の前で、私が暗い顔をするわけにはいかない。あの子の前ではいつでも笑顔でいてあげたい。そうでなくては、あの子が不安になってしまう。
切り替えるように、一度、深呼吸をし、いつものように五条院の廂を歩いて姫宮の部屋へ向かう。
と、どこからか笛の音が響き、足を止めた。澄んだ空気に響き渡るその音色は、楽器に疎い私でも驚くほど美しいものだった。
何度か聴いたことのある兄のものとも、また違う。兄は兄で素晴らしい音色を奏でるが、この音はなんだか胸に迫るような、それでいて柔らかい響きをしていた。
「まあ、なんと美しい音色なのでしょう」
思わず感嘆の声を上げた雛菊が、こそっと私に耳打ちしてくる。
「姫様…… わたくしの気のせいではないと思うのですけれど、姫宮様のお部屋の方から聴こえてまいりませんか」
言われてみれば、そうだ。
でも、姫宮は琴を好んで弾くはずだし、そもそも平安時代の女性は笛を吹かない。彼女のところに通う男性がいるような話は聞いていないし考えにくいが、もし仮にそうだったとしても、逢瀬の最中に姫宮が私を呼ぶことはまずありえない。
となると、笛の音を奏でている相手は限られてくる。姫宮の居室へ出入りできる男性など、数えるほどしかいない。おそらくは、宮か、院だろう。
そう推測しながら進んでいくうちに、姫宮の対の前庭の風景が目に入り、思わず立ち止まってしまった。
「え?」
……私の目は、おかしくなったのだろうか。
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