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第二幕 埜剛と埜壬
第二一話
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「おのれ…おのれぇ…」
鼻息も荒く、トン吉は体を起こす。その視界の隅に、座り込んだままの冬が映った。
「ぶぎぃぃ!」
「ひっ」
冬が逃げるよりも、トン吉の方が早い。
「冬!」「嬢ちゃん!」「小娘!」
三人が同時に叫び、走り出す。重量級の二人よりも、埜壬が一早く辿り着いた。だが冬を突き飛ばす余裕も、刀で受ける余裕もない。二人の間に体を滑り込ませて盾になる以外の選択肢はなかった。
「がはぁ!」
埜壬の背中をトン吉の拳が直撃する。骨が折れる音がし、体が地面にめり込んだ。それどころか、埜壬を中心に地面が陥没した。
「埜壬さん!」
「あ…が…」
慌てて這い寄るも、冬にはどうしたらいいのかがわからない。トン吉がとどめとばかりにもう一度拳を振り下ろす。それを見て、冬は埜壬に覆いかぶさった。来るべき衝撃を覚悟して歯を食いしばる。
「させん!」
トン吉の攻撃を猪が大太刀で受け止めた。あまりの重さに両足が地面へとめり込む。防がれたと知り、トン吉が膝を猪の鳩尾へと叩きこんだ。
「がはぁっ」
くの時に体を負った猪の頭を、トン吉は力任せに地面へと叩き付けた。首まで地面に埋まった猪はピクリとも動かない。
風を切って金棒がトン吉へと襲い掛かる。だが、大きく飛んで距離を取ったトン吉にはかすりもしなかった。
「嬢ちゃん、大丈夫か?」
「わ、わたしは大丈夫。でも、埜壬さんと猪さんが…」
「泣くのは後にしろ」
「は、はい」
ごしごしと涙を袖で拭い、冬は地面から猪の頭を引き抜く。
「猪さん!」
「う、うう…」
冬の呼びかけに軽く頭を振る。無事とは言えないが、どうやら意識はあるらしい。
「戰猪…名前は?」
「めず…らしい、な。岩鬼…が、その呼び方…を、するなんて、よ…」
トン吉を見据えたまま埜剛が猪に尋ねる。
「壬と嬢ちゃんを助けてもらったからな。それに、お前さんとはもう一度、ちゃんと手合わせしたい」
「そうか…。そいつは、有り難い、申し出だ」
そう言うと、猪はよろめきながらも大太刀を杖代わりにして立ち上がり、埜剛の隣に立った。
「峨岳だ」
「俺ぁ埜剛ってんだ。改めてよろしく頼むぜ」
「ああ」
再び臨戦態勢をとった二人を見て、トン吉は怒りに体を震わせた。
「俺、強い。お前等、弱い。俺、勝つ。お前等、負ける…!」
「ああ?寝ぼけてんのか、豚頭」
「寝言は寝て言え」
「うるさいうるさいうるさい…ぶがぁぁぁぁ!」
勢いよく突進してきたトン吉を、埜剛と猪――峨岳が金棒と大太刀で受け止め、そのまま押し返した。バランスを崩したトン吉の腹を、二人は同時に殴り飛ばす。勢いよく飛んだ体は地面を削りながら進んでいく。体を起こそうとしたトン吉の肩を、埜剛の金棒が打つ。同時に反対のわき腹を峨岳の大太刀が切り裂いた。暴れまわる隙を突きながら、二人は攻撃の手を緩める事無く攻め続ける。タイミングを合わせ同時に攻撃を行う事でトン吉の注意力を分散させ、少しでも多くのダメージを与えていく。
だが、先程受けた攻撃のダメージが大きかったのか、徐々に峨岳が遅れ始めた。冷静な判断力を失っているとはいえ、トン吉の力は強大だ。埜剛はできる限り派手に動く事で自身に注意を向けさせる。
「ぶぎぃ…」
二人の攻撃を両腕で防ぎ振り払うと、トン吉は大きく息を吸い込んだ。
「ぶひぃぃぃぃ!」
勢いよく拳を自分の足元へと叩きこむ。
「まずい…。よけろ、埜剛!」
「なに…?うおっ!?」
大地が波打ち、二人は勢いよく宙へと突き上げられた。バランスを失った二人をトン吉は殴り飛ばす。咄嗟に受け身を取った二人だったが、摩擦力も何もない空中では踏ん張る事もできず遠くの木へと吹き飛ばされてしまった。
「ふー…ふー…」
鼻息を荒くし肩で呼吸をしながら、トン吉はゆっくりと冬の元へと歩き出す。埜壬を近くの木へ寄りかからせ、冬は何とか立ち上がる。
満身創痍に近くても、自分が勝てる相手でない事は重々承知している。それでも冬は霊具を構えた。
怖くて動けないでいた自分をみんなが助けてくれた。
命を懸けて戦ってくれた。
自分で決めて、今ここにいるのだ。
それなのに逃げ出すのは、絶対に嫌だった。
恐怖で体は震えたが、それでも狙いを定めて矢を射る。だがしかし、放った矢はトン吉にあっさりと握り潰されてしまった。それでも諦めずに何度も射る。叩き落とされ、握り潰され、そして外れても。冬は諦めずに矢を射ち続けた。ゆっくりと歩み寄るトン吉を見据えたまま。
「に、逃げろ…冬…」
埜壬が刀を杖代わりにして立ち上がろうとする。だがかなりの数の骨が折れているのだ、そう簡単には立てないし、激痛で立ち上がる事も難しい。
「どおした?逃げないのか?」
にやりと笑ったトン吉を、冬はまっすぐ見返して言った。
「貴方のような最低なモノノケに、背を向けてあげる義理なんてないもの」
その言葉にトン吉の笑顔が凍り付く。
「餌の分際で…偉そうに!」
「うぐぅ」
顔を引きつらせながらトン吉は冬の首を掴んだ。そして足がつかないくらい高く持ち上げる。冬の小さな手では、両手で掴んでもトン吉の手首を掴みきれない。苦しくてもがく冬を見て、トン吉はにやりと笑った。
「喜べ。お前、串刺しにしてやるぞ」
そういうと、トン吉は冬の体を勢いよく宙へと放り投げた。
「ぶぎぃぃぃ!」
叫び、勢いよく両手で地面を叩く。すると隆起した大地が太くて長い…そう、冬を串刺しにする為の山が現れた。このまま落ちれば、ちょうど腹部に刺さるだろう。
ぎゅっと両手を握り、冬は目を瞑った。高く宙へと飛ばされた体は一瞬だけ無重力を体験し、無慈悲に落下し始める。
「きゃああああああ」
悲鳴を上げる冬を、埜壬はただ見ている事しかできない。手を伸ばしたところで、まったく届かない。
冬の悲鳴は埜剛達の耳にも届いた。だが、この距離ではいくら全力疾走したとしても間に合わない。
トン吉は冬が串刺しになると確信して笑みを浮かべ、どうする事も出来ない三人は、ただ冬が落下するのを見ている事しかできなかった。
鼻息も荒く、トン吉は体を起こす。その視界の隅に、座り込んだままの冬が映った。
「ぶぎぃぃ!」
「ひっ」
冬が逃げるよりも、トン吉の方が早い。
「冬!」「嬢ちゃん!」「小娘!」
三人が同時に叫び、走り出す。重量級の二人よりも、埜壬が一早く辿り着いた。だが冬を突き飛ばす余裕も、刀で受ける余裕もない。二人の間に体を滑り込ませて盾になる以外の選択肢はなかった。
「がはぁ!」
埜壬の背中をトン吉の拳が直撃する。骨が折れる音がし、体が地面にめり込んだ。それどころか、埜壬を中心に地面が陥没した。
「埜壬さん!」
「あ…が…」
慌てて這い寄るも、冬にはどうしたらいいのかがわからない。トン吉がとどめとばかりにもう一度拳を振り下ろす。それを見て、冬は埜壬に覆いかぶさった。来るべき衝撃を覚悟して歯を食いしばる。
「させん!」
トン吉の攻撃を猪が大太刀で受け止めた。あまりの重さに両足が地面へとめり込む。防がれたと知り、トン吉が膝を猪の鳩尾へと叩きこんだ。
「がはぁっ」
くの時に体を負った猪の頭を、トン吉は力任せに地面へと叩き付けた。首まで地面に埋まった猪はピクリとも動かない。
風を切って金棒がトン吉へと襲い掛かる。だが、大きく飛んで距離を取ったトン吉にはかすりもしなかった。
「嬢ちゃん、大丈夫か?」
「わ、わたしは大丈夫。でも、埜壬さんと猪さんが…」
「泣くのは後にしろ」
「は、はい」
ごしごしと涙を袖で拭い、冬は地面から猪の頭を引き抜く。
「猪さん!」
「う、うう…」
冬の呼びかけに軽く頭を振る。無事とは言えないが、どうやら意識はあるらしい。
「戰猪…名前は?」
「めず…らしい、な。岩鬼…が、その呼び方…を、するなんて、よ…」
トン吉を見据えたまま埜剛が猪に尋ねる。
「壬と嬢ちゃんを助けてもらったからな。それに、お前さんとはもう一度、ちゃんと手合わせしたい」
「そうか…。そいつは、有り難い、申し出だ」
そう言うと、猪はよろめきながらも大太刀を杖代わりにして立ち上がり、埜剛の隣に立った。
「峨岳だ」
「俺ぁ埜剛ってんだ。改めてよろしく頼むぜ」
「ああ」
再び臨戦態勢をとった二人を見て、トン吉は怒りに体を震わせた。
「俺、強い。お前等、弱い。俺、勝つ。お前等、負ける…!」
「ああ?寝ぼけてんのか、豚頭」
「寝言は寝て言え」
「うるさいうるさいうるさい…ぶがぁぁぁぁ!」
勢いよく突進してきたトン吉を、埜剛と猪――峨岳が金棒と大太刀で受け止め、そのまま押し返した。バランスを崩したトン吉の腹を、二人は同時に殴り飛ばす。勢いよく飛んだ体は地面を削りながら進んでいく。体を起こそうとしたトン吉の肩を、埜剛の金棒が打つ。同時に反対のわき腹を峨岳の大太刀が切り裂いた。暴れまわる隙を突きながら、二人は攻撃の手を緩める事無く攻め続ける。タイミングを合わせ同時に攻撃を行う事でトン吉の注意力を分散させ、少しでも多くのダメージを与えていく。
だが、先程受けた攻撃のダメージが大きかったのか、徐々に峨岳が遅れ始めた。冷静な判断力を失っているとはいえ、トン吉の力は強大だ。埜剛はできる限り派手に動く事で自身に注意を向けさせる。
「ぶぎぃ…」
二人の攻撃を両腕で防ぎ振り払うと、トン吉は大きく息を吸い込んだ。
「ぶひぃぃぃぃ!」
勢いよく拳を自分の足元へと叩きこむ。
「まずい…。よけろ、埜剛!」
「なに…?うおっ!?」
大地が波打ち、二人は勢いよく宙へと突き上げられた。バランスを失った二人をトン吉は殴り飛ばす。咄嗟に受け身を取った二人だったが、摩擦力も何もない空中では踏ん張る事もできず遠くの木へと吹き飛ばされてしまった。
「ふー…ふー…」
鼻息を荒くし肩で呼吸をしながら、トン吉はゆっくりと冬の元へと歩き出す。埜壬を近くの木へ寄りかからせ、冬は何とか立ち上がる。
満身創痍に近くても、自分が勝てる相手でない事は重々承知している。それでも冬は霊具を構えた。
怖くて動けないでいた自分をみんなが助けてくれた。
命を懸けて戦ってくれた。
自分で決めて、今ここにいるのだ。
それなのに逃げ出すのは、絶対に嫌だった。
恐怖で体は震えたが、それでも狙いを定めて矢を射る。だがしかし、放った矢はトン吉にあっさりと握り潰されてしまった。それでも諦めずに何度も射る。叩き落とされ、握り潰され、そして外れても。冬は諦めずに矢を射ち続けた。ゆっくりと歩み寄るトン吉を見据えたまま。
「に、逃げろ…冬…」
埜壬が刀を杖代わりにして立ち上がろうとする。だがかなりの数の骨が折れているのだ、そう簡単には立てないし、激痛で立ち上がる事も難しい。
「どおした?逃げないのか?」
にやりと笑ったトン吉を、冬はまっすぐ見返して言った。
「貴方のような最低なモノノケに、背を向けてあげる義理なんてないもの」
その言葉にトン吉の笑顔が凍り付く。
「餌の分際で…偉そうに!」
「うぐぅ」
顔を引きつらせながらトン吉は冬の首を掴んだ。そして足がつかないくらい高く持ち上げる。冬の小さな手では、両手で掴んでもトン吉の手首を掴みきれない。苦しくてもがく冬を見て、トン吉はにやりと笑った。
「喜べ。お前、串刺しにしてやるぞ」
そういうと、トン吉は冬の体を勢いよく宙へと放り投げた。
「ぶぎぃぃぃ!」
叫び、勢いよく両手で地面を叩く。すると隆起した大地が太くて長い…そう、冬を串刺しにする為の山が現れた。このまま落ちれば、ちょうど腹部に刺さるだろう。
ぎゅっと両手を握り、冬は目を瞑った。高く宙へと飛ばされた体は一瞬だけ無重力を体験し、無慈悲に落下し始める。
「きゃああああああ」
悲鳴を上げる冬を、埜壬はただ見ている事しかできない。手を伸ばしたところで、まったく届かない。
冬の悲鳴は埜剛達の耳にも届いた。だが、この距離ではいくら全力疾走したとしても間に合わない。
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