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「そうだ、このノート良かったら交換日記に使ってくれない?」
「交換日記?」
リザちゃんは聞いた事無い言葉のようで顔をしかめた。
「そう、リザちゃんだけじゃなくてジムさんやエミリアさんの三人にあげる。それならいいでしょ?」
「私達みんなで一冊って事?」
「そう、それで毎日一人が日記を書くのそれで次の人に渡すのそれを三人でして欲しいな」
「日記を交換…」
ピンとこないのか首を少し傾げた。
「別に大した事を書かなくてもいいんだよ、今日は何があったとか何を食べたとか、私みたいに絵を描いてもいいの」
リザちゃんは興味を惹かれたのか前のめりに説明を聞いてふんふんと頷く。
「今日ならたくさん書くことがあるよね、それを書いたらエミリアさんに渡して次の日の事を書いてもらって、次はジムさんそしてまたリザちゃんに戻ると」
「面白そうね、私はあのお風呂の絵を描いてみたいな」
リザちゃんは楽しそうだと思ってくれたようで何を書こうかと今から考えていた。
「これも良かったら使って、私が昔使ってたお古だけど」
そんなリザちゃんに机の文具を置いてある奥の方から使いかけの色鉛筆を取り出した。
「何かしらそれ?」
カラフルな物に引き寄せられるようにそばにきて並び手元を覗き込む。
私はまたノートに色をわかりやすく塗りつぶして見せてあげる。
「色がつくの!?」
「だから色鉛筆って言うの、私はもう使わないから」
「なんで使わないの!こんな凄いもの」
「そ、それは…」
子供の頃に使ってた物と言ったら気分を悪くしちゃうかな…
どうしようかと迷って文具をあさり、なにかいい言い訳は無いかと探していると色ペンを見つけた。
「こ、これがあるからそっちはいらないのよ」
同じように色ペンでノートに書くとその鮮やかな色に納得していた。
「なるほど、さらに凄いものがあるからいらないのね。それなら…」
「どうぞどうぞ、使いかけだし好きなように使っていいからね」
「マキ…さん、って言ってたよね」
いきなり名前を呼ばれて驚いているとリザちゃんがスカートを軽く持ち上げて頭を下げる。
「このように高価な物をありがとうございます。父と母にも見せてきてよろしいですか?」
急に敬語で話し出して驚いて口をポカンと開けてしまった。
「ど、どうぞ…」
私もかしこまって変な顔のまま頷いた。
「ありがとう!」
リザちゃんは可愛らしい子供の笑顔でお礼を返してきた。
私達はそのまま下におりるとお母さん達と合流した。
「お母様!」
リザちゃんはエミリアさんと侍女の顔を見ると二人に駆け寄った。
「マキさんからこれを頂きました。交換日記をするものらしいです」
リザちゃんの説明にエミリアさん達はわけが分からない顔をして、お母さんはただのノートに私の顔を凝視した。
いや、説明させて…
私はみんなにもう一度交換日記の事を話し出した。
「それはいいわね、なかなか家族に言えない事とかかけるもの」
お母さんが賛成してくれる。
「で、でもどのような事を書けばいいのかしら?」
「私ならどんなおかずが食べたいか聞いたり、買い物を頼んだりしますね」
お母さんは交換日記をただのメモと勘違いしているのか…
「私は今日みんなで銭湯に入った事を描くつもりなの」
「別にその時感じた事をそのまま書けばいいんじゃないですか?今日の髪型は決まったとか、素敵な洋服を買ったとか、あとはリザちゃんに質問してもいいし」
「質問?」
「何が好きか、とかね」
「それは知りたいわ!」
「お母様、私の好きなものを知りたいの?」
「ええ、もちろんよ。リザの事ならなんでも知りたいわ。教えてくれる?」
「ダメ…」
リザちゃんは首をゆっくりと横に振った。
「交換日記?」
リザちゃんは聞いた事無い言葉のようで顔をしかめた。
「そう、リザちゃんだけじゃなくてジムさんやエミリアさんの三人にあげる。それならいいでしょ?」
「私達みんなで一冊って事?」
「そう、それで毎日一人が日記を書くのそれで次の人に渡すのそれを三人でして欲しいな」
「日記を交換…」
ピンとこないのか首を少し傾げた。
「別に大した事を書かなくてもいいんだよ、今日は何があったとか何を食べたとか、私みたいに絵を描いてもいいの」
リザちゃんは興味を惹かれたのか前のめりに説明を聞いてふんふんと頷く。
「今日ならたくさん書くことがあるよね、それを書いたらエミリアさんに渡して次の日の事を書いてもらって、次はジムさんそしてまたリザちゃんに戻ると」
「面白そうね、私はあのお風呂の絵を描いてみたいな」
リザちゃんは楽しそうだと思ってくれたようで何を書こうかと今から考えていた。
「これも良かったら使って、私が昔使ってたお古だけど」
そんなリザちゃんに机の文具を置いてある奥の方から使いかけの色鉛筆を取り出した。
「何かしらそれ?」
カラフルな物に引き寄せられるようにそばにきて並び手元を覗き込む。
私はまたノートに色をわかりやすく塗りつぶして見せてあげる。
「色がつくの!?」
「だから色鉛筆って言うの、私はもう使わないから」
「なんで使わないの!こんな凄いもの」
「そ、それは…」
子供の頃に使ってた物と言ったら気分を悪くしちゃうかな…
どうしようかと迷って文具をあさり、なにかいい言い訳は無いかと探していると色ペンを見つけた。
「こ、これがあるからそっちはいらないのよ」
同じように色ペンでノートに書くとその鮮やかな色に納得していた。
「なるほど、さらに凄いものがあるからいらないのね。それなら…」
「どうぞどうぞ、使いかけだし好きなように使っていいからね」
「マキ…さん、って言ってたよね」
いきなり名前を呼ばれて驚いているとリザちゃんがスカートを軽く持ち上げて頭を下げる。
「このように高価な物をありがとうございます。父と母にも見せてきてよろしいですか?」
急に敬語で話し出して驚いて口をポカンと開けてしまった。
「ど、どうぞ…」
私もかしこまって変な顔のまま頷いた。
「ありがとう!」
リザちゃんは可愛らしい子供の笑顔でお礼を返してきた。
私達はそのまま下におりるとお母さん達と合流した。
「お母様!」
リザちゃんはエミリアさんと侍女の顔を見ると二人に駆け寄った。
「マキさんからこれを頂きました。交換日記をするものらしいです」
リザちゃんの説明にエミリアさん達はわけが分からない顔をして、お母さんはただのノートに私の顔を凝視した。
いや、説明させて…
私はみんなにもう一度交換日記の事を話し出した。
「それはいいわね、なかなか家族に言えない事とかかけるもの」
お母さんが賛成してくれる。
「で、でもどのような事を書けばいいのかしら?」
「私ならどんなおかずが食べたいか聞いたり、買い物を頼んだりしますね」
お母さんは交換日記をただのメモと勘違いしているのか…
「私は今日みんなで銭湯に入った事を描くつもりなの」
「別にその時感じた事をそのまま書けばいいんじゃないですか?今日の髪型は決まったとか、素敵な洋服を買ったとか、あとはリザちゃんに質問してもいいし」
「質問?」
「何が好きか、とかね」
「それは知りたいわ!」
「お母様、私の好きなものを知りたいの?」
「ええ、もちろんよ。リザの事ならなんでも知りたいわ。教えてくれる?」
「ダメ…」
リザちゃんは首をゆっくりと横に振った。
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