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348.誘い
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クリスは小走りに外に向かうと…
「あっ…」
少しめかしこんだイブが申し訳なさそうな顔で立っていて、クリスを見るとペコッと頭を下げた。
クリスはイブに近づいていくとすまなさそうに声をかけた。
「すみません、ちょっと色々と立て込んでしまって…」
「そうだったのですか…よかった、忘れられているのかと…もし忙しいのならまた日を改めて…」
「ああ、もう大丈夫です」
「嬉しいです!」
クリスが了承するとイブは嬉しそうに口元を隠して目を輝かせた。
何度も来られても大変だし…この一回できっちり終わらせよう。
クリスが頷くと…
「馬車を待たせてます!乗ってください」
イブがクリスの手を取って軽く引っ張った。
「ああ、大丈夫です。自分の馬を用意してきますから、先に行っててください。すぐに追いつきます」
「でも…」
イブはクリスの手を中々離そうとせずに上目遣いでクリスを見つめていた。
クリスは繋がれたイブの手を見つめると…
「離して貰えます?」
クリスの言葉にイブは慌てて手を離した!
「す、すみません…失礼を……あの私、クリス様と一緒に行ってもいいですか…どうしても馬に乗ってみたくて…」
「一緒に?」
クリスは先程ハルジオンと一緒に乗ったことを思い出し…先程の光景が頭をよぎった。
「ちょっと…それは…」
恥ずかしそうに顔を赤くする。
「私ったらはしたない事を…すみません!忘れて下さい!」
イブはクリスの赤く染まった顔につられ自分も頬を赤くする。
「それはまた今度お願いします」
イブはそう言うと顔を赤くして馬車の方へと走っていった!
そしてくるっと振り返ると
「先に行って待ってますね!」
クリスに大きく手を振った。
「いや…今度もないんだけどな…」
クリスは参ったな…と頭をかくと、とりあえず馬を用意しに向かったが…その足取りは重かった。
「イブ!クリス様はどうだった?」
顔を赤くしてら帰ってきた娘にリスリーは声をかけた。
「クリス様、忙しくて今からこっちに来ようとしてたみたい!」
「それで?肝心のクリス様はどうした?」
ドリーがついてきていないクリス様の事を心配すると
「自分の馬に乗っていらっしゃるって…」
「なんで一緒にって言わなかったの!?」
「言ったよ!でも…クリス様なんか顔を赤らめてて…あれって多分私と乗るのが恥ずかしいんだと思う」
「なるほど、それならイブにもチャンスがありそうだね!」
「絶対ものにするんだぞ!」
「任せて!なんかクリス様のあの顔見てたら俄然やる気出てきた!」
イブが高らかに拳を掲げる!
ブルっ…
クリスは馬に跨ると…何ともいえない悪寒に襲われていた…
「風邪かな?早いとこ終わらせてさっさと帰ろう…」
クリスは馬の腹を蹴ると町へと向かった。
「あっ…」
少しめかしこんだイブが申し訳なさそうな顔で立っていて、クリスを見るとペコッと頭を下げた。
クリスはイブに近づいていくとすまなさそうに声をかけた。
「すみません、ちょっと色々と立て込んでしまって…」
「そうだったのですか…よかった、忘れられているのかと…もし忙しいのならまた日を改めて…」
「ああ、もう大丈夫です」
「嬉しいです!」
クリスが了承するとイブは嬉しそうに口元を隠して目を輝かせた。
何度も来られても大変だし…この一回できっちり終わらせよう。
クリスが頷くと…
「馬車を待たせてます!乗ってください」
イブがクリスの手を取って軽く引っ張った。
「ああ、大丈夫です。自分の馬を用意してきますから、先に行っててください。すぐに追いつきます」
「でも…」
イブはクリスの手を中々離そうとせずに上目遣いでクリスを見つめていた。
クリスは繋がれたイブの手を見つめると…
「離して貰えます?」
クリスの言葉にイブは慌てて手を離した!
「す、すみません…失礼を……あの私、クリス様と一緒に行ってもいいですか…どうしても馬に乗ってみたくて…」
「一緒に?」
クリスは先程ハルジオンと一緒に乗ったことを思い出し…先程の光景が頭をよぎった。
「ちょっと…それは…」
恥ずかしそうに顔を赤くする。
「私ったらはしたない事を…すみません!忘れて下さい!」
イブはクリスの赤く染まった顔につられ自分も頬を赤くする。
「それはまた今度お願いします」
イブはそう言うと顔を赤くして馬車の方へと走っていった!
そしてくるっと振り返ると
「先に行って待ってますね!」
クリスに大きく手を振った。
「いや…今度もないんだけどな…」
クリスは参ったな…と頭をかくと、とりあえず馬を用意しに向かったが…その足取りは重かった。
「イブ!クリス様はどうだった?」
顔を赤くしてら帰ってきた娘にリスリーは声をかけた。
「クリス様、忙しくて今からこっちに来ようとしてたみたい!」
「それで?肝心のクリス様はどうした?」
ドリーがついてきていないクリス様の事を心配すると
「自分の馬に乗っていらっしゃるって…」
「なんで一緒にって言わなかったの!?」
「言ったよ!でも…クリス様なんか顔を赤らめてて…あれって多分私と乗るのが恥ずかしいんだと思う」
「なるほど、それならイブにもチャンスがありそうだね!」
「絶対ものにするんだぞ!」
「任せて!なんかクリス様のあの顔見てたら俄然やる気出てきた!」
イブが高らかに拳を掲げる!
ブルっ…
クリスは馬に跨ると…何ともいえない悪寒に襲われていた…
「風邪かな?早いとこ終わらせてさっさと帰ろう…」
クリスは馬の腹を蹴ると町へと向かった。
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