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334.ですよね!

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「きゃあ!クリス何するの!?」

ローズは慌てて殴られたカイルに寄り添う!

「こいつが約束をやぶったからです!姉さんと結婚するまでは最後までは手を出さないって言ってたのに…」

カイルを睨みつけると

「最後まで手を出さない?クリス、カイル様なんの事?」

ローズは意味がわからずに二人を交互に見ると…

「ローズ…」

おずおずとキャシーとロイが部屋に入ってきた。

「えっ…キャシー…キャシー!!」

ローズは花が咲くような笑顔でキャシーを見ると両手を広げて駆け寄った!

そのまま困惑するキャシーに抱きつくと…

「キャシー…会いたかった。来てくれてすごく嬉しい!」

「ローズ…私も…会いたかった…」

キャシーが瞳を潤ませると

「キャシーったら見ないうちに泣き虫になった?」

笑いながらキャシーの涙を拭うと、ぽっと頬を赤らめた。

「おっほん…ローズ…それ俺の役目だから」

ロイはローズからキャシーを奪うと自分の胸にキャシーを抱き寄せた。

「あっロイ王子!いたんですか!?」

「うん、居たね。ずっと一緒に居たよ」

「すみません!全然気が付かなくて」

「いいけど…それよりもカイルとクリスはそのままで大丈夫?」

「あっ!」

ローズが振り返るとクリスとカイルが手を掴み合い交戦していた!

「ちょっと!なんで喧嘩してるの!?」

ローズが慌てて二人を止めると

「こいつが約束を破ったからです!」

「クリス、落ち着けよ。俺は何もしてないぞ…」

カイルが軽く笑いながらクリスを見ると

「嘘つけ!僕は聞いたぞ!」

「聞いた?何を?」

ローズがクリスに聞くと…

「そ、それは…その…姉さんとカイルが…その…」

言葉を詰まらせると

「なんかイチャイチャしてたな」

ロイがあっさりと答えた。

「イチャイチャ!?そ、そんなことないですよ!」

ローズが慌てて否定するように首を振ると

「私も聞いちゃった…ローズごめんなさい」

キャシーが頬を赤らめながら目を逸らして謝る。

そんな皆の様子にローズとカイルは顔を見合わせた。

「ごめんなさい、本当になんの事かわからないわ?」

ローズが眉を顰めてクリス達を見ると

「さっきまでここで何してたのさ、カイル正直にいいな!」

ロイがニヤニヤ笑いながら聞く。

「さっきまで?」

「二人でベッドで寝てた…でしょうが…」

クリスが語尾を弱めると

「ベッドで?二人でマッサージしてましたけど…」

「「「マッサージ!?」」」

「ええ、鍛錬を終えたのでお互い足の筋肉の疲労がありマッサージしてましたが…それの事?」

「マッサージ…」

クリスが唖然と言葉を繰り返す。

「クリス…何か言いたいことあるかな?」

カイルはニッコリとクリスに微笑んだ。
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