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328.旅は道連れ
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ロイ王子とキャシー様、そしてクリスは町に向かいながら自分達の設定を確認する。
「ではロイ王子が貴族の主人でキャシー様がその奥様…そして私が従者と言うことでいいですね」
クリスが再度二人に確認すると…
「うん、問題ないよ。つまりキャシーが俺の奥さんって事だもんね」
「ロイ王子の妻……でもそんな失礼なこと…」
キャシー様の顔が赤くなったり青くなったりしている。
「いやいや!身分がバレる方が不味いからね!これは致し方ないよ。キャシーは俺の事はロイと呼び捨てで呼んでね。なんたって妻だし」
ロイ王子がいい笑顔でキャシーに笑いかけた。
「ロ…イ…」
名前をつぶやくとキャシーの頬が真っ赤に染まる、その様子を満足そうにみているとロイはキャシーの熱くなった頬を撫でた。
「これからの予行練習だと思えばいいよ…」
ロイ王子の熱い視線にキャシーは目を逸らした。
この王子…ドンドン大胆になるな…
クリスはロイ王子の大胆さに呆れながらも少し感心する。
「ロイ王子からかうのはその辺で…キャシー様は普通にロイ様で問題ないですよ」
クリスがキャシー様に声をかけると
「そ、そうですよね…すみません動揺してしまって…」
慌てて頬を触ってフッーっと深く息を吐いて落ち着ける。
「ロイ様…あまりキャシー様をいじめないで下さい!後で僕が怒られるじゃないですか!」
「ごめんごめん…でも心外だないじめるだなんて…可愛くてついかまってるだけだよ」
ロイが笑って謝るがその様子はちっとも反省しているようには見えなかった。
「か、可愛い…?」
キャシーが王子の言葉に戸惑いつぶやく。
「こんなにもキャシーと一緒にいるのもあまり無いね…王宮ではお互い忙しいし常に誰かが側にいるから、今回こうしてずっと君と二人でいられて知らなかった君を見れた」
ロイが愛おしげにキャシーを見つめると
「私も…ロイ…様の事、前よりしれた気がします…こんなに意地悪だなんて」
キャシーは戸惑いながらもロイを恥ずかしそうにみつめていると…
「すみません!!お二人共僕見えます?まさか二人には僕が見えて無いとか?」
クリスは振り返って二人を見ると手を振って自分をアピールした!
「大丈夫、クリス見えてるよ!すごい邪魔だけど」
ロイがウインクして親指を立てた…
あの指…へし折ってやろうか…
クリスはぐっと言葉を飲み込んで後ろの事は考えずに周りに集中する事にした。
町に近づくと…
「あっ!クリス様!」
町の外でイブがクリスが来るのを待っていた。
そしてクリスの顔を見るなりイブが嬉しそうに駆け寄ってくる。
「よかった…このままもしかしたらきてくれないかと…」
安心したように息を吐いている。
「そんな無責任な事はしませんよ。もし同行できなくてもお断りの挨拶ぐらいには来ますよ」
「え…と、いう事は…」
「はい…僕の主人が同行を許して下さいました…」
「ありがとうございます!」
イブの喜ぶ声に両親達が気が付き駆け寄ってきた。
「クリス様!おかえりなさい!もう馬車の用意は出来てます!何時でも出発できますよ!」
「パパ、ママ、クリス様が同行してくださるって!」
「だから言っただろ!クリス様は絶対に認めてくださるって」
「うん!そうね!」
ドリーが自分の手柄のように胸を張る。
「いえ…同行を許したのは僕の主人ですから…」
クリスが訂正しようと声をかけるがドリーとイブはいやに興奮してこちらの話を聞いていない…
「クリス?」
離れて様子を見ていたロイが声をかけると…
「あっすみません!ドリーさんあちらが僕が勤める屋敷の主人のロイ様です。一緒におられるのが奥様のキャシー様です…申し訳ありませんがお忍びの旅行中なので家名は伏せさせて下さい」
「は、はい!ロイ様…この度は危ないところをクリス様に助けていただき…家族共々大変感謝しております!しかもタウンゼントまで同行を許していただき…」
地面に膝を着いて頭を下げた。
「ああ、大丈夫です。私達もちょうどタウンゼントに向かうところでした。また襲われでもしたから大変ですからね」
ロイ様が微笑むと…クリスはロイの顔をマジマジと見つめた。
さっきまでの雰囲気は消えてまともな人に見える。
「はぁ…」
ドリーさん達もしっかりとしたロイ様とキャシー様に見とれている。
「ドリーさん?」
クリスが声をかけると
「す、すみません!お二人共あまりにも美しいので見とれてしまい…ロイ様…よろしくお願い致します」
ドリーさんは再度深く頭を下げた。
「ではロイ王子が貴族の主人でキャシー様がその奥様…そして私が従者と言うことでいいですね」
クリスが再度二人に確認すると…
「うん、問題ないよ。つまりキャシーが俺の奥さんって事だもんね」
「ロイ王子の妻……でもそんな失礼なこと…」
キャシー様の顔が赤くなったり青くなったりしている。
「いやいや!身分がバレる方が不味いからね!これは致し方ないよ。キャシーは俺の事はロイと呼び捨てで呼んでね。なんたって妻だし」
ロイ王子がいい笑顔でキャシーに笑いかけた。
「ロ…イ…」
名前をつぶやくとキャシーの頬が真っ赤に染まる、その様子を満足そうにみているとロイはキャシーの熱くなった頬を撫でた。
「これからの予行練習だと思えばいいよ…」
ロイ王子の熱い視線にキャシーは目を逸らした。
この王子…ドンドン大胆になるな…
クリスはロイ王子の大胆さに呆れながらも少し感心する。
「ロイ王子からかうのはその辺で…キャシー様は普通にロイ様で問題ないですよ」
クリスがキャシー様に声をかけると
「そ、そうですよね…すみません動揺してしまって…」
慌てて頬を触ってフッーっと深く息を吐いて落ち着ける。
「ロイ様…あまりキャシー様をいじめないで下さい!後で僕が怒られるじゃないですか!」
「ごめんごめん…でも心外だないじめるだなんて…可愛くてついかまってるだけだよ」
ロイが笑って謝るがその様子はちっとも反省しているようには見えなかった。
「か、可愛い…?」
キャシーが王子の言葉に戸惑いつぶやく。
「こんなにもキャシーと一緒にいるのもあまり無いね…王宮ではお互い忙しいし常に誰かが側にいるから、今回こうしてずっと君と二人でいられて知らなかった君を見れた」
ロイが愛おしげにキャシーを見つめると
「私も…ロイ…様の事、前よりしれた気がします…こんなに意地悪だなんて」
キャシーは戸惑いながらもロイを恥ずかしそうにみつめていると…
「すみません!!お二人共僕見えます?まさか二人には僕が見えて無いとか?」
クリスは振り返って二人を見ると手を振って自分をアピールした!
「大丈夫、クリス見えてるよ!すごい邪魔だけど」
ロイがウインクして親指を立てた…
あの指…へし折ってやろうか…
クリスはぐっと言葉を飲み込んで後ろの事は考えずに周りに集中する事にした。
町に近づくと…
「あっ!クリス様!」
町の外でイブがクリスが来るのを待っていた。
そしてクリスの顔を見るなりイブが嬉しそうに駆け寄ってくる。
「よかった…このままもしかしたらきてくれないかと…」
安心したように息を吐いている。
「そんな無責任な事はしませんよ。もし同行できなくてもお断りの挨拶ぐらいには来ますよ」
「え…と、いう事は…」
「はい…僕の主人が同行を許して下さいました…」
「ありがとうございます!」
イブの喜ぶ声に両親達が気が付き駆け寄ってきた。
「クリス様!おかえりなさい!もう馬車の用意は出来てます!何時でも出発できますよ!」
「パパ、ママ、クリス様が同行してくださるって!」
「だから言っただろ!クリス様は絶対に認めてくださるって」
「うん!そうね!」
ドリーが自分の手柄のように胸を張る。
「いえ…同行を許したのは僕の主人ですから…」
クリスが訂正しようと声をかけるがドリーとイブはいやに興奮してこちらの話を聞いていない…
「クリス?」
離れて様子を見ていたロイが声をかけると…
「あっすみません!ドリーさんあちらが僕が勤める屋敷の主人のロイ様です。一緒におられるのが奥様のキャシー様です…申し訳ありませんがお忍びの旅行中なので家名は伏せさせて下さい」
「は、はい!ロイ様…この度は危ないところをクリス様に助けていただき…家族共々大変感謝しております!しかもタウンゼントまで同行を許していただき…」
地面に膝を着いて頭を下げた。
「ああ、大丈夫です。私達もちょうどタウンゼントに向かうところでした。また襲われでもしたから大変ですからね」
ロイ様が微笑むと…クリスはロイの顔をマジマジと見つめた。
さっきまでの雰囲気は消えてまともな人に見える。
「はぁ…」
ドリーさん達もしっかりとしたロイ様とキャシー様に見とれている。
「ドリーさん?」
クリスが声をかけると
「す、すみません!お二人共あまりにも美しいので見とれてしまい…ロイ様…よろしくお願い致します」
ドリーさんは再度深く頭を下げた。
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