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324.ロイ王子
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「今、町ではこんな服を着ているのか?」
ロイ王子の声と共に扉が動き出した!
きた!
クリスはニヤッと笑う。
コレでキャシー様に笑われて少しは自重すればいい!
クリスは王子が出てくるのを楽しみに待っていると…
「どうかな?」
ロイ王子が笑って出てきた…しかし付いていたはずのチェーンは外され上からは着ていた上着を軽く羽織っている…思ってたのと違うと唖然としていると
「お、お似合いです…」
キャシー様の頬が赤く染まった。
確かに似合っている…あの時は凄く変な服に見えたのに王子が着たことでそれなりにいい物に見てしまった。
「本当に?クリスの見立てが良かったのかな!ありがとうなクリス」
「い、いえ…なんかすみません…」
ロイ王子から感謝を述べられてクリスは思わず顔を逸らした。
「コレで僕らは普通の旅人っぽく見えるかな?」
なんだが楽しくなってきたのかロイ王子が笑っている。
「キャシーも凄く似合ってるよ…ちょっと似合いすぎて心配だけどね」
「そうでしょうか?」
自分の服を見下ろして、二人でまたイチャイチャしだした…クリスはため息をつくとはっと顔をあげた!
今遠くで人の声が聞こえた。
クリスに微かに届く程度だったのでかなり遠いのかもしれない…
「王子!キャシー様!少しここでお待ちを!何か音がしたので様子を伺ってきます」
「わかった」
ロイは顔を引き締めるとキャシーを抱き寄せて小屋の中へと誘導する。
「キャシーはここから出ないように、俺はこの前にいるからね、何があっても出てこない様に!」
そう言って扉を閉めようとすると
「それは駄目です!王子の身に何かあったら大変です!私の代わりは居ても王子の代わりなどいないのですから!」
キャシーは扉から出ようとするとロイが怒ったようにキャシーの手を掴んだ。
「君の代わりだって居ないからね…」
ロイの表情にキャシーが戸惑っていると…
「はい、はい!お二人共代わりは居ません!ですからここに大人しく入ってて下さい!外から入り口隠しておくので…あっ王子…」
クリスはロイ王子にだけそっと耳打ちすると…
「キャシー様に間違っても手を出さないで下さいね!こんなところで!」
ぐっと念を押す!
ロイはびっくりした顔をした後…ニヤリと笑って…
「わかってるよ」
いい笑顔で笑った…
クリスは王子の笑顔に不安になりながらも二人を小屋に押し込めると荷物や木の葉で入り口を塞ぐ。
すると中からキャシー様の戸惑う声が聞こえたが、クリスは無視して叫び声のある方へと向かった。
「なんだこれ!こんなんなら一人で帰った方が早かったし絶対に楽だった!!」
クリスはやけになりながら大きくなる叫び声を目指しながら愚痴をこぼした。
「いやぁー!」
盗賊はある村から逃亡した先で一台の馬車を襲っていた…
「普通の悲鳴だ…やっぱりこれが普通だよな…」
「うん」
襲った娘の普通の怯える様子に感激を受けていた。
「た、助けて下さい…荷物もお金も全て差し上げます…だから妻と娘には…手を出さないで下さい」
父親らしき男が荷物を盗賊に差し出して命乞いをすると、盗賊達はニヤリと笑った。
「これだよこれ!」
「いやぁ悪いな!両方貰ってくわ!」
「だなぁ!ちょっと前に…」
盗賊達は怯える娘に視線を向けた…
ロイ王子の声と共に扉が動き出した!
きた!
クリスはニヤッと笑う。
コレでキャシー様に笑われて少しは自重すればいい!
クリスは王子が出てくるのを楽しみに待っていると…
「どうかな?」
ロイ王子が笑って出てきた…しかし付いていたはずのチェーンは外され上からは着ていた上着を軽く羽織っている…思ってたのと違うと唖然としていると
「お、お似合いです…」
キャシー様の頬が赤く染まった。
確かに似合っている…あの時は凄く変な服に見えたのに王子が着たことでそれなりにいい物に見てしまった。
「本当に?クリスの見立てが良かったのかな!ありがとうなクリス」
「い、いえ…なんかすみません…」
ロイ王子から感謝を述べられてクリスは思わず顔を逸らした。
「コレで僕らは普通の旅人っぽく見えるかな?」
なんだが楽しくなってきたのかロイ王子が笑っている。
「キャシーも凄く似合ってるよ…ちょっと似合いすぎて心配だけどね」
「そうでしょうか?」
自分の服を見下ろして、二人でまたイチャイチャしだした…クリスはため息をつくとはっと顔をあげた!
今遠くで人の声が聞こえた。
クリスに微かに届く程度だったのでかなり遠いのかもしれない…
「王子!キャシー様!少しここでお待ちを!何か音がしたので様子を伺ってきます」
「わかった」
ロイは顔を引き締めるとキャシーを抱き寄せて小屋の中へと誘導する。
「キャシーはここから出ないように、俺はこの前にいるからね、何があっても出てこない様に!」
そう言って扉を閉めようとすると
「それは駄目です!王子の身に何かあったら大変です!私の代わりは居ても王子の代わりなどいないのですから!」
キャシーは扉から出ようとするとロイが怒ったようにキャシーの手を掴んだ。
「君の代わりだって居ないからね…」
ロイの表情にキャシーが戸惑っていると…
「はい、はい!お二人共代わりは居ません!ですからここに大人しく入ってて下さい!外から入り口隠しておくので…あっ王子…」
クリスはロイ王子にだけそっと耳打ちすると…
「キャシー様に間違っても手を出さないで下さいね!こんなところで!」
ぐっと念を押す!
ロイはびっくりした顔をした後…ニヤリと笑って…
「わかってるよ」
いい笑顔で笑った…
クリスは王子の笑顔に不安になりながらも二人を小屋に押し込めると荷物や木の葉で入り口を塞ぐ。
すると中からキャシー様の戸惑う声が聞こえたが、クリスは無視して叫び声のある方へと向かった。
「なんだこれ!こんなんなら一人で帰った方が早かったし絶対に楽だった!!」
クリスはやけになりながら大きくなる叫び声を目指しながら愚痴をこぼした。
「いやぁー!」
盗賊はある村から逃亡した先で一台の馬車を襲っていた…
「普通の悲鳴だ…やっぱりこれが普通だよな…」
「うん」
襲った娘の普通の怯える様子に感激を受けていた。
「た、助けて下さい…荷物もお金も全て差し上げます…だから妻と娘には…手を出さないで下さい」
父親らしき男が荷物を盗賊に差し出して命乞いをすると、盗賊達はニヤリと笑った。
「これだよこれ!」
「いやぁ悪いな!両方貰ってくわ!」
「だなぁ!ちょっと前に…」
盗賊達は怯える娘に視線を向けた…
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