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「父をご存知ですか?」

キャシーはチャートに話しかけると

「あれ?お父さんキャシーのお父様も知ってるの?」

「まぁ一応王都に昔いたからな。それにアイリック侯爵は有名だろなんせこの国の宰相だろ」

「はい、父は今隣国に行っているようです…詳しい内容は私も聞いていませんが…」

そう言いながらもチラッとローズを見つめる。どうやら何となく隣国に行った理由をわかっているようだった。

「そうですか…どうもお父上の頭の良さをしっかりと引き継いだようですね」

チャートがニコッとキャシーに微笑むとキャシーの頬が赤く染る。

「あ、ありがとう…ございます…」

キャシーはグイッとローズの腕を組むと自分に引き寄せた。

「ロ、ローズのお父様…なんなの?すごい素敵ね!」

キャシーの言葉にローズは嬉しくなると

「うん!自慢のお父さんよ」

「うん、よくわかるわ…」

キャシーはコクコクと頷いた。

「キャシーのお父様も素敵だったわよ!まさか父達が知り合いとは知らなかったわ」

「私達が知り合ったのも運命でしたのね」

キャシーが嬉しそうにローズの手を掴むとローズがその手を握り返す。

「そうだわ、ついでに話しちゃうわね。あのローズの衣装を破いちゃったメイドだけど…」

「ああ、ハルジオンさんね」

ローズが頷くと

「あの人のお母様がご病気だと聞いたかしら?」

「うん…」

ローズが残念そうにすると

「どうもロンに見に行かせたらあれは環境が悪いみたい、だからうちで引き取らせてもらって面倒を見ることになったわ」

「えっ…」

「それと、医者の方もちょうどうちの親族でかかりつけの医師を探している人がいたの、だから王宮での調書をとりおえたらその方も預かるわ。これから色んな大臣達が捕まるでしょうから、王宮も少し騒がしくなると思うわ、ある程度力のある人が守ってあげないとね」

キャシーがウインクすると

「キャシー…やっぱりあなた最高よ!」

ローズはキャシーに抱きついた!

キャシーとローズはそのままベッドに倒れ込むと

「ローズ!怪我してるんでしょ!気をつけて!」

キャシーがローズの行動を怒る。

「ごめんなさい、つい嬉しくて…」

「もう…しょうがないわね…」

キャシーが嬉しそうに笑うと

「あとはジュリア嬢…なんてもう呼ぶこともないわね!あの女はどうなるの?」

「父親と母親の罪状は決まりましたが娘の方はまだこれから尋問ですね、ローズ様の一発が効いてましてまだ目を覚まされてないようです」

スチュアートさんが説明してくれると

「父親…えっ…レスター大臣がですか?」

キャシーが驚くと

「いえ…レスター様は本当の父親ではありませんでした」

スチュアートさんの顔がかげると

「やはりそうだったんですね…レスター大臣は素晴らしい方ですが…あの女は…」

キャシーが納得すると

「レスター様…大丈夫かな?」

ローズが心配そうに父親を見つめる。

「大丈夫、レスターはそんな弱い男じゃない。ただ、アメリアの事は…」

「アメリア…レスター大臣の前の奥様ですね。私はお会いして事はありませんが…大変綺麗な方だと父と母も言っておりました」

キャシーが頷く。

「愛する者が無くなる悲しみはわかる…」

チャートがローズの肩に手を置くと…ローズはその手を上から掴んだ。

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