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259.キャシー
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「それで…あの二人はどうなりましたか?」
ローズは連れていかれた二人が気になりスチュアートさんに聞くと
「しっかりと尋問して罪を認めました。関わった人達も洗いざらい吐いた様子です。しかし犯した罪は重いのでもうローズ様がお会いする事はないでしょう」
「そうですか…」
ローズはほっと胸をなでおろす。
強がっていたがあの男にまた会うのは怖かったのだ…そんなローズの気持ちに気がついてチャートは優しく声をかけた。
「大変な思いをしたようだな…どうする?私は一週間くらいでタウンゼントに帰るつもりだがローズも一緒に帰らないか?」
チャートが心配そうにローズの肩に手を置く。
「もう、ここにいる理由はないのだろ?」
父親の言葉にローズはロイとカイルの顔が浮かぶ。
「うん…もう契約は終わり…だと思う。私はこの企てをしてる人を見つける為に婚約者候補の振りをしていただけ…だから…」
ローズは胸を抑えながら寂しそうに答えた。
「どうした?まだどこか痛むのか?」
元気が無い様子にチャートが心配してローズの隣に座ると顔を覗き込んだ。
「ううん、なんでもないよ。ちょっとここの生活も慣れてきたところだったから少し寂しいなって…友達も出来たから」
「ほう、誰かな?」
チャートが優しく聞くと
「キャシーよ。キャシー・アイリック」
ローズがキャシーの名前を言うと…
「アイリック?まさかあのアイリック侯爵の娘か?」
チャートがローズを見ると
「ローズ!!」
ちょうど本人が扉もノックせずに飛び込んできた!
ローズの顔を逸らして見ると…ウルウルと目を潤ませてずんずんと近づいてくる。
「キャ、キャシー様!」
ロンが部屋に入れずにキャシーに注意するがキャシーは構わずにローズに近づいて抱きついた。
「もう!ローズのバカ!どんだけ心配させるのよ!」
泣きながら怒っている。
「ごめんね…キャシーは巻き込みたくなくて…」
「なんで?友達なら頼ってよ!それとも私はローズにとってそんなに頼りない?」
「そんな事無いよ!キャシーがいてくれたから王都での生活も楽しくなったんだよ。キャシーには他でも色々と助けてくれたじゃない」
ローズがキャシーに微笑むと
「何も…してないわ…」
キャシーが顔を背ける。
「ふふ…とぼけても駄目よ。みんなから聞いたわ、あのマデリンの秘密を握ってたメイドさんの御屋敷に連絡をとってくれたのキャシーなんでしょ?」
ローズがキャシーの顔を覗き込む。
「だって…私にはこの名を使う事くらいしか出来ないもの…」
「でもそのおかげで助かった人がたくさんいるよ。私もジュリアに一発お見舞いできたしね!」
ローズが拳を握るとキャシーがようやくクスッと笑った。
「キャシーは頭も良くって気が利くし周りをよく見て冷静に物事を判断できるよね…私には出来ない事だからすごい尊敬する」
「ローズが私を?私はローズみたいになりたいわ…」
キャシーが寂しそうに笑うと
「私はキャシーみたいになりたいよ…もっとお淑やかにとか走らないでとかいつもクレアさんに怒られてるもん」
「まぁ、いつも怒ってるわけではありませんよ。まぁ…ほとんどですが」
クレアさんが困った顔をすると
「お互い憧れてたんだね」
二人で見つめ合い笑い合う。
「そっか…ローズは私みたいに…」
キャシーは嬉しそうに頬を赤らめる。
「私…自分が嫌いだったけど…ローズが好きって言ってくれたから好きになれそうだわ」
「えっ!こんなに可愛いのに?」
ローズは心底分からないと驚いた。
ローズの反応にキャシーは込み上げる熱い思いが胸を熱くした。
キャシーが落ち着くとローズは父を紹介した。
「こちらが私の父です」
「初めまして、キャシー・アイリック嬢。父上のトーマス侯爵はお元気かな?」
チャートの言葉にキャシーはじっとローズの父親を見つめた。
ローズは連れていかれた二人が気になりスチュアートさんに聞くと
「しっかりと尋問して罪を認めました。関わった人達も洗いざらい吐いた様子です。しかし犯した罪は重いのでもうローズ様がお会いする事はないでしょう」
「そうですか…」
ローズはほっと胸をなでおろす。
強がっていたがあの男にまた会うのは怖かったのだ…そんなローズの気持ちに気がついてチャートは優しく声をかけた。
「大変な思いをしたようだな…どうする?私は一週間くらいでタウンゼントに帰るつもりだがローズも一緒に帰らないか?」
チャートが心配そうにローズの肩に手を置く。
「もう、ここにいる理由はないのだろ?」
父親の言葉にローズはロイとカイルの顔が浮かぶ。
「うん…もう契約は終わり…だと思う。私はこの企てをしてる人を見つける為に婚約者候補の振りをしていただけ…だから…」
ローズは胸を抑えながら寂しそうに答えた。
「どうした?まだどこか痛むのか?」
元気が無い様子にチャートが心配してローズの隣に座ると顔を覗き込んだ。
「ううん、なんでもないよ。ちょっとここの生活も慣れてきたところだったから少し寂しいなって…友達も出来たから」
「ほう、誰かな?」
チャートが優しく聞くと
「キャシーよ。キャシー・アイリック」
ローズがキャシーの名前を言うと…
「アイリック?まさかあのアイリック侯爵の娘か?」
チャートがローズを見ると
「ローズ!!」
ちょうど本人が扉もノックせずに飛び込んできた!
ローズの顔を逸らして見ると…ウルウルと目を潤ませてずんずんと近づいてくる。
「キャ、キャシー様!」
ロンが部屋に入れずにキャシーに注意するがキャシーは構わずにローズに近づいて抱きついた。
「もう!ローズのバカ!どんだけ心配させるのよ!」
泣きながら怒っている。
「ごめんね…キャシーは巻き込みたくなくて…」
「なんで?友達なら頼ってよ!それとも私はローズにとってそんなに頼りない?」
「そんな事無いよ!キャシーがいてくれたから王都での生活も楽しくなったんだよ。キャシーには他でも色々と助けてくれたじゃない」
ローズがキャシーに微笑むと
「何も…してないわ…」
キャシーが顔を背ける。
「ふふ…とぼけても駄目よ。みんなから聞いたわ、あのマデリンの秘密を握ってたメイドさんの御屋敷に連絡をとってくれたのキャシーなんでしょ?」
ローズがキャシーの顔を覗き込む。
「だって…私にはこの名を使う事くらいしか出来ないもの…」
「でもそのおかげで助かった人がたくさんいるよ。私もジュリアに一発お見舞いできたしね!」
ローズが拳を握るとキャシーがようやくクスッと笑った。
「キャシーは頭も良くって気が利くし周りをよく見て冷静に物事を判断できるよね…私には出来ない事だからすごい尊敬する」
「ローズが私を?私はローズみたいになりたいわ…」
キャシーが寂しそうに笑うと
「私はキャシーみたいになりたいよ…もっとお淑やかにとか走らないでとかいつもクレアさんに怒られてるもん」
「まぁ、いつも怒ってるわけではありませんよ。まぁ…ほとんどですが」
クレアさんが困った顔をすると
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二人で見つめ合い笑い合う。
「そっか…ローズは私みたいに…」
キャシーは嬉しそうに頬を赤らめる。
「私…自分が嫌いだったけど…ローズが好きって言ってくれたから好きになれそうだわ」
「えっ!こんなに可愛いのに?」
ローズは心底分からないと驚いた。
ローズの反応にキャシーは込み上げる熱い思いが胸を熱くした。
キャシーが落ち着くとローズは父を紹介した。
「こちらが私の父です」
「初めまして、キャシー・アイリック嬢。父上のトーマス侯爵はお元気かな?」
チャートの言葉にキャシーはじっとローズの父親を見つめた。
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