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243.罰
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「そ、それは…」
「陛下に宣誓して嘘をつけばさすがの馬鹿な君でもどういうことかわかるよね?そしたらもう後戻り出来ないよ。あーでも認めても後戻り出来ないね。いや困ったどっちに転んでも君は終わりだ」
ロイは意地悪そうに笑った。
「な、なんで…こんな事に…」
ジュリアはドサッと床に座り込む。
「あの女が来てから上手くいかない事ばかりだわ…」
ジュリアが吐き捨てるように呟くと
「あの女って…私の事ですか?」
その声にみんなが振り返るとスチュアートさんに支えられてローズが立っていた、隣にはバルトもいてジュリアに唸り声をあげている。
「「ローズ!」」
ロイとカイルは顔を輝かせて駆け寄ろうとするとローズは笑って二人を制止させる。
「まずは国王陛下にご挨拶させて下さいね」
二人の間を抜けてレイン国王の前に行くと膝をつく
「すみません、立っていられないのでこの姿勢でいるのをお許し下さい」
ローズがペコッと頭を下げると
「いや、この度はこちらの過失で君を傷つけてしまい…国を代表して謝りたい。申し…」
レイン国王が謝ろうとするのを不敬ながら止めさせる。
「レイン国王!これは誰のせいでもありません…まぁ強いて言うならあそこの男のせいですが、ロイ王子やカイル様、スチュアートさんや兵士さん達はできる限りの配慮で私を守って下さいました」
ですからこんな小娘に国王が謝らないで…!
ローズはボストンを睨み必死に目で合図すると
「ローズ嬢…ありがとう。おい誰かローズ嬢に椅子を持ってきてあげなさい。このままでは怪我に良くない」
レインは従者に指示を出すと
「だ、大丈夫です!立っているくらい」
ローズはスチュアートさんに手を貸してもらい立ち上がろうとする。
「では私が抱いていましょう。ここに来るのも反対したのに椅子に座る事も拒否なさるのでしたらそのくらいはいいですよね」
スチュアートさんがローズの体を抱きあげようとすると
「ご、ごめんなさい。座ります」
ローズは大人しく用意された椅子に腰掛けた。
「今ちょうどジュリア…いやこの女の罪を明確にさせていたところだ。王都への違法ハンターを侵入させて、公爵子息のカイルに媚薬を盛り、婚約者候補令嬢の衣服の破衣行為、メイド達の暴行恐喝…まぁ他にも叩けばたくさん出てきそうだな」
ロイが説明すると
「やっぱりあれはジュリア様だったんですね」
ローズはあの時のドレスを思い出しジュリアを見つめる。
「服を破いたのはその女よ!私じゃないわ!」
ジュリアはハルジオンを指さした。
ハルジオンはクリスの影に隠れていたが前に出るとローズの前に土下座した。
「あの方の言っていることは本当です。あれは私が破きました。本当に申し訳ございません。罪は償いますが先ずはローズ様に謝罪させて下さい」
深々と頭を下げた。
ローズが立ち上がろうとするとスチュアートさんがそっと手を添える。
そのままハルジオンの元に行き前に座ると
「顔をあげて」
ローズはハルジオンに声をかけた。
ハルジオンは恐る恐る顔をあげると、そこには怒っているローズの顔があった…
「あの服はクレアさん…私のお世話をしてくれるメイドさんが作ってくれた大切なドレスだったの…あれを破かれているのを見た時本当に心が痛かったわ…」
「す、すみません…」
「あれね、直すのにまだ時間がかかるみたいなの…ハルジオンさんは裁縫はお得意?」
急に変な事を聞かれてハルジオンは戸惑いまながらも頷く。
「ならよかった、あなたにはあのドレスを元通り直すという罰を受けて貰いたいと思ってます」
「えっ…」
「それでハルジオンさんの事は私は許すわ、どうかしら?」
ローズは震えるハルジオンの手をそっと掴むと
「ありがとうございます…是非とも直させて下さい」
ハルジオンはギュッとローズの手を握り返した。
「陛下に宣誓して嘘をつけばさすがの馬鹿な君でもどういうことかわかるよね?そしたらもう後戻り出来ないよ。あーでも認めても後戻り出来ないね。いや困ったどっちに転んでも君は終わりだ」
ロイは意地悪そうに笑った。
「な、なんで…こんな事に…」
ジュリアはドサッと床に座り込む。
「あの女が来てから上手くいかない事ばかりだわ…」
ジュリアが吐き捨てるように呟くと
「あの女って…私の事ですか?」
その声にみんなが振り返るとスチュアートさんに支えられてローズが立っていた、隣にはバルトもいてジュリアに唸り声をあげている。
「「ローズ!」」
ロイとカイルは顔を輝かせて駆け寄ろうとするとローズは笑って二人を制止させる。
「まずは国王陛下にご挨拶させて下さいね」
二人の間を抜けてレイン国王の前に行くと膝をつく
「すみません、立っていられないのでこの姿勢でいるのをお許し下さい」
ローズがペコッと頭を下げると
「いや、この度はこちらの過失で君を傷つけてしまい…国を代表して謝りたい。申し…」
レイン国王が謝ろうとするのを不敬ながら止めさせる。
「レイン国王!これは誰のせいでもありません…まぁ強いて言うならあそこの男のせいですが、ロイ王子やカイル様、スチュアートさんや兵士さん達はできる限りの配慮で私を守って下さいました」
ですからこんな小娘に国王が謝らないで…!
ローズはボストンを睨み必死に目で合図すると
「ローズ嬢…ありがとう。おい誰かローズ嬢に椅子を持ってきてあげなさい。このままでは怪我に良くない」
レインは従者に指示を出すと
「だ、大丈夫です!立っているくらい」
ローズはスチュアートさんに手を貸してもらい立ち上がろうとする。
「では私が抱いていましょう。ここに来るのも反対したのに椅子に座る事も拒否なさるのでしたらそのくらいはいいですよね」
スチュアートさんがローズの体を抱きあげようとすると
「ご、ごめんなさい。座ります」
ローズは大人しく用意された椅子に腰掛けた。
「今ちょうどジュリア…いやこの女の罪を明確にさせていたところだ。王都への違法ハンターを侵入させて、公爵子息のカイルに媚薬を盛り、婚約者候補令嬢の衣服の破衣行為、メイド達の暴行恐喝…まぁ他にも叩けばたくさん出てきそうだな」
ロイが説明すると
「やっぱりあれはジュリア様だったんですね」
ローズはあの時のドレスを思い出しジュリアを見つめる。
「服を破いたのはその女よ!私じゃないわ!」
ジュリアはハルジオンを指さした。
ハルジオンはクリスの影に隠れていたが前に出るとローズの前に土下座した。
「あの方の言っていることは本当です。あれは私が破きました。本当に申し訳ございません。罪は償いますが先ずはローズ様に謝罪させて下さい」
深々と頭を下げた。
ローズが立ち上がろうとするとスチュアートさんがそっと手を添える。
そのままハルジオンの元に行き前に座ると
「顔をあげて」
ローズはハルジオンに声をかけた。
ハルジオンは恐る恐る顔をあげると、そこには怒っているローズの顔があった…
「あの服はクレアさん…私のお世話をしてくれるメイドさんが作ってくれた大切なドレスだったの…あれを破かれているのを見た時本当に心が痛かったわ…」
「す、すみません…」
「あれね、直すのにまだ時間がかかるみたいなの…ハルジオンさんは裁縫はお得意?」
急に変な事を聞かれてハルジオンは戸惑いまながらも頷く。
「ならよかった、あなたにはあのドレスを元通り直すという罰を受けて貰いたいと思ってます」
「えっ…」
「それでハルジオンさんの事は私は許すわ、どうかしら?」
ローズは震えるハルジオンの手をそっと掴むと
「ありがとうございます…是非とも直させて下さい」
ハルジオンはギュッとローズの手を握り返した。
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