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188.話
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「しかし、ローズよくビルがカイルの兄だとわかったな。二人とも似てないのに」
ロイが聞く、見たところカイルとビルは顔立ちはいいが髪の色も違えば纏う雰囲気も違う。
カイルは紺色の髪に張り詰めた氷の様な表情だが、ビルは対照的にニコニコと柔らかい雰囲気で髪も明るい金色だった。
「そうだね、私達はあまり兄弟に見られないんだけどね」
ビルが笑うと
「でもその普通に笑った顔がそっくりです
それに匂いも…」
「笑う?カイルが笑った?しかも君に笑いかけたの?」
ビルは驚きのあまり口調が崩れると
「え?ええ…カイル様ってよく笑いますよね?」
ローズは質問の意味がわからずにロイをみると
「まぁ確かに笑うな」
ロイが頷くと
「そりゃロイや俺達の前じゃ笑うけど、女の前だぞ?あいつが女の前で笑うなんて何年ぶりだよ!しかも普通に笑うってなんだ?匂い?ロイ…この子大丈夫か?」
完全に口調が崩れるとビルが疑いの眼差しでローズを見つめた。
「何者…えっとタウンゼント男爵家の長女です…」
「タウンゼント男爵…あれ…なんか聞いた事あるな…」
ビルが思案していると
「いいからビルは仕事してくれよ!俺はローズと出かけないと行けないんだから、喋りたいなら後でにしてくれ」
ロイがビルをローズから遠ざけると
「はい、はい。じゃあごゆっくり…私は会話が聞こえないところで君達を警護してるからね…ただししっかりと見てるからね」
ビルはチラッとローズに視線を送るとヒラヒラと手を振って二人から離れて行った。
「なんか兄弟でもあんまり似てませんね」
ローズが可笑しそうに笑うと
「まぁな、カイルの女性嫌いが酷くなってからビルが近づいてくる女性を相手にしてあしらってくれるようになって…今では本心なんだか演技なんだか…」
ロイが肩をあげると
「優しいお兄様なんですね」
ローズが微笑む。
「ああ、カイルもビルの事を尊敬し信頼してるよ。だから今回の警護を頼んだみたいだしな」
「それにロイ王子の事もとても心配なさってるようですね」
「俺?」
ロイが驚くと
「はい、とっても心配して用心している雰囲気が伝わってきます。きっと変な人が近づかないように常に見守ってくれていたんでしょうね」
「う、うんまぁ…ね、それよりこれからどうする?ローズはどこか行きたいところはあるのかい?」
気まずそうに答えるロイにローズは苦笑する
。
ロイの問いかけに行かないところと考えると…
「ロイ王子は何処か行きたいところはないのですか?」
「俺か?俺はどこでもいいよローズがいれば…」
ローズの手をつかもうとすると…
「そうですね…私は庭園でのんびりとお茶でも飲みながらゆっくりしたいです」
ローズの腕が顎に来るとロイの手が空をつかむ…残念に手を見つめると…ローズの提案に顔を顰め
「そんなのいつでも出来るじゃないか…もっと行きたいところがあるだろ?街の服屋でも宝石店でも…ローズならケーキ屋がいいかな?」
ロイが提案するがローズはゆっくりと首を振る。
「いいえ、今日はゆっくりしましょう。それに…ロイ王子には色々と話したい事もありますし…」
ローズは伺うように上目遣いでロイを見上げた。
ロイが聞く、見たところカイルとビルは顔立ちはいいが髪の色も違えば纏う雰囲気も違う。
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「でもその普通に笑った顔がそっくりです
それに匂いも…」
「笑う?カイルが笑った?しかも君に笑いかけたの?」
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ビルはチラッとローズに視線を送るとヒラヒラと手を振って二人から離れて行った。
「なんか兄弟でもあんまり似てませんね」
ローズが可笑しそうに笑うと
「まぁな、カイルの女性嫌いが酷くなってからビルが近づいてくる女性を相手にしてあしらってくれるようになって…今では本心なんだか演技なんだか…」
ロイが肩をあげると
「優しいお兄様なんですね」
ローズが微笑む。
「ああ、カイルもビルの事を尊敬し信頼してるよ。だから今回の警護を頼んだみたいだしな」
「それにロイ王子の事もとても心配なさってるようですね」
「俺?」
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「はい、とっても心配して用心している雰囲気が伝わってきます。きっと変な人が近づかないように常に見守ってくれていたんでしょうね」
「う、うんまぁ…ね、それよりこれからどうする?ローズはどこか行きたいところはあるのかい?」
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「ロイ王子は何処か行きたいところはないのですか?」
「俺か?俺はどこでもいいよローズがいれば…」
ローズの手をつかもうとすると…
「そうですね…私は庭園でのんびりとお茶でも飲みながらゆっくりしたいです」
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「そんなのいつでも出来るじゃないか…もっと行きたいところがあるだろ?街の服屋でも宝石店でも…ローズならケーキ屋がいいかな?」
ロイが提案するがローズはゆっくりと首を振る。
「いいえ、今日はゆっくりしましょう。それに…ロイ王子には色々と話したい事もありますし…」
ローズは伺うように上目遣いでロイを見上げた。
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