117 / 318
連載
176.誤解
しおりを挟む
カイルとクリスは剣を打ち合っていると
「なかなかやるな…本当に文官志望なのか?」
少しでも何か情報はないかとカイルが話しかけると
「はい、その方が姉さんの助けにもなると思いまして…」
カイルの剣に必死に食らいつきながらクリスが答えると…
「姉さん…姉のためにか」
カイルの顔が歪む…
「顔もよくて、頭もいい…しかも家族思いだと…クソッ…」
思わず力が入ると
「うわ!」
クリスが吹き飛ばされる!
「あっクリス!」
ローズが思わず駆け寄りクリスを抱き起こすと
「大丈夫?」
心配そうに顔を近づけて顔色を見る。
そんなローズの様子を直視出来なくてカイルは顔を逸らした…
「すまん…やりすぎた」
カイルが苦しそうに答えると
「なんでやられたクリスよりカイル様の方が辛そうなんですか?もしかして怪我でもされましたか?見てる感じクリスの攻撃が当たっている感じはありませんでしたが…」
ローズは少し心配になってカイルに近づくと
「失礼します」
カイルの体を確認する…
「あっ!いや!ロ、ローズ彼が驚いて見ているぞ!やめてくれ」
カイルが顔を赤くして叫ぶと
「彼?あっクリスの事ですか?クリスなら大丈夫よね?ちゃんと受け身取ってたしさっき見た感じ怪我も無いようでした」
「いや…それより姉さん…そんなカイル様と親しげなのにびっくりだよ…」
クリスが唖然と二人を見ると…
「姉さん?誰がだ?」
カイルが二人を交互に見つめる。
「えっ?私ですが?」
「ローズ?ローズが姉さん…」
「ええ、弟のクリスです」
ローズがクリスを紹介すると…
「姉のローズがお世話になっております。この度王都で文官見習いをする事になりました、クリス・タウンゼントです」
クリスは姿勢を正すとカイルに頭を下げた…
何も言ってこないカイルにクリスはちらっと顔をあげて見ると、カイルは口を開けて固まっている。
「ね、姉さん…カイル様どうしたの?」
「私にも分からない…カイル様?大丈夫ですか?」
ローズがカイル様の目の前で手を振ると…
「あっ!す、すまない…大丈夫だ…そうか姉弟か…」
「はい、自慢の弟です」
ローズが嬉しそうにクリスを紹介すると
「確かによく見ると似ているな…クリスだったな、腕も良かったぞ。いつでも鍛錬場に来るといい相手をしてやるからな」
「ありがとうございます!嬉しいな!」
クリスの嬉しそうな様子に…
「なんだ…まぁ兄の様に頼ってくれていいからな…」
カイルがボソッとつぶやくと…
「あっそれは大丈夫です!」
クリスはニコッと笑ってはっきりと断わると
「あっ…確かに姉弟だな…」
ガクッと肩を落とした…
「なかなかやるな…本当に文官志望なのか?」
少しでも何か情報はないかとカイルが話しかけると
「はい、その方が姉さんの助けにもなると思いまして…」
カイルの剣に必死に食らいつきながらクリスが答えると…
「姉さん…姉のためにか」
カイルの顔が歪む…
「顔もよくて、頭もいい…しかも家族思いだと…クソッ…」
思わず力が入ると
「うわ!」
クリスが吹き飛ばされる!
「あっクリス!」
ローズが思わず駆け寄りクリスを抱き起こすと
「大丈夫?」
心配そうに顔を近づけて顔色を見る。
そんなローズの様子を直視出来なくてカイルは顔を逸らした…
「すまん…やりすぎた」
カイルが苦しそうに答えると
「なんでやられたクリスよりカイル様の方が辛そうなんですか?もしかして怪我でもされましたか?見てる感じクリスの攻撃が当たっている感じはありませんでしたが…」
ローズは少し心配になってカイルに近づくと
「失礼します」
カイルの体を確認する…
「あっ!いや!ロ、ローズ彼が驚いて見ているぞ!やめてくれ」
カイルが顔を赤くして叫ぶと
「彼?あっクリスの事ですか?クリスなら大丈夫よね?ちゃんと受け身取ってたしさっき見た感じ怪我も無いようでした」
「いや…それより姉さん…そんなカイル様と親しげなのにびっくりだよ…」
クリスが唖然と二人を見ると…
「姉さん?誰がだ?」
カイルが二人を交互に見つめる。
「えっ?私ですが?」
「ローズ?ローズが姉さん…」
「ええ、弟のクリスです」
ローズがクリスを紹介すると…
「姉のローズがお世話になっております。この度王都で文官見習いをする事になりました、クリス・タウンゼントです」
クリスは姿勢を正すとカイルに頭を下げた…
何も言ってこないカイルにクリスはちらっと顔をあげて見ると、カイルは口を開けて固まっている。
「ね、姉さん…カイル様どうしたの?」
「私にも分からない…カイル様?大丈夫ですか?」
ローズがカイル様の目の前で手を振ると…
「あっ!す、すまない…大丈夫だ…そうか姉弟か…」
「はい、自慢の弟です」
ローズが嬉しそうにクリスを紹介すると
「確かによく見ると似ているな…クリスだったな、腕も良かったぞ。いつでも鍛錬場に来るといい相手をしてやるからな」
「ありがとうございます!嬉しいな!」
クリスの嬉しそうな様子に…
「なんだ…まぁ兄の様に頼ってくれていいからな…」
カイルがボソッとつぶやくと…
「あっそれは大丈夫です!」
クリスはニコッと笑ってはっきりと断わると
「あっ…確かに姉弟だな…」
ガクッと肩を落とした…
314
お気に入りに追加
8,925
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。