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バットエンド

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「な、なんのようだ!先程の娘は返してやっただろうが」

帰る気配の無い魔王に約束が違うとマサムネが慌てると

「すみません…どうもあなたたちのミヅキさんに対する態度が許せませんので…」

セバスさんは魔力を右手に込めると…

「まず一つ…ミヅキさんの腕に痣がありました。あれは誰が?」

「痣?そんなものあったか?」

マサムネが皆の顔を確認するとカネツグの顔色が変わる…

「あれは俺じゃ無い!従者が勝手に…おい、あいつを連れてこい!」

カネツグが従者を差し出すと…

「こいつだ!好きにしろ!」

自分は下がって従者を蹴りあげ前に差し出す。

「ひっ…」

男はセバスの前に転がると恐ろしさのあまり腰が抜ける。

「あなたが…あんな細い腕をどんな力で握りしめたらあんな痣がつくんですかね?」

セバスは腰が抜けて動けない男の腕を掴むとギュッと握りしめる。

「ぎゃー!」

男は腕から逃れようと暴れ回るがビクともしない!

「痛い!離せ!離して下さい!」

涙を流して懇願するとパッと不意に手が離される…男は痺れる腕を見るとくっきりと赤黒い手形が腕に出来ていた…

「従者がしたと言うことはあなたが命令したのですよね?」

セバスは男を蹴りあげたカネツグを睨むと

「ち、違う!そいつが勝手に…」

「カネツグ様!見捨てる気ですか!?」

従者が助けてと懇願する…

「私は全てあなたの命令に従っただけです!呪いのチョーカーを付けたのも押さえ付けたのも!」

「馬鹿!」

余計な事を言うなとカネツグは剣を取り出すと目の前の従者の首を跳ねた!

「こいつが言ったことは戯言だ…」

カネツグは血を拭うと精一杯強がりセバスを見つめる。

「なるほど…ではあの首の傷はそのチョーカーのせいでしょうか?」

美子はギクリとすると…サッと人影に隠れる。

「い、いや!それは装着しただけだ…見たところチョーカーは取れていたから…自分で外そうとしてついたのかもしれない…俺のせいじゃ無い!」

「何でもかんでも人のせいにして…少しは自分の行動に責任を持ったらどうですか?うちにいるおバカさんでもそのくらいは出来ますよ…」

「わ、わかったから!次からはそうする!」

カネツグが後ずさりするとマサムネが庇うように前に出る!

「こちらも故意に傷つけたわけじゃ無いんだ!怒りを鎮めて帰っていただけないか…この愚弟の過ちが気に食わないのならこちらできちんと処罰しておく!」

マサムネが頭を下げると

「あなたにも怒っているのですがね…」

ジロっとマサムネを睨みつけた…
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