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2.新しい世界
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あれから少し月日が経ち周りの状況も少し理解する事ができた。
私は生まれ変わって今回はこの体になったようだ。私の名前はラーミアと言うらしく、お母さんはいつもおっぱいをくれるリリアと名前、父親はまだあった事がなかった。
そして着ている服も前とは全然違うドレスのような物を着ていて、周りにはメイドさんのような人が何人かいてお母さんを助けていた。
私も大切に扱われていてなんか申し訳ないくらいだった。前世とは全く違う扱いはなかなか慣れることが出来ないか赤子の体はいうことがきかないのでされるがままになっている。
「本当にラーミア様は手のかからない いい子ですね」
今日のトイレの処理をしてくれたメイドさんがニコニコと微笑みお母さんに報告する。
恥ずかしいからやめて欲しくグッと黙って我慢していたのがそう取られるとは思わなかった。
「ラーミアは天使よね。顔も可愛くて本当にいい子」
綺麗になった体でまたお母さんに抱きしめられた。
この瞬間だけは私も大好きだった。
「今日はあなたのお父様が帰ってくる日よ、あなたに会うのを楽しみにしているわ」
お母さんがニコニコとそう言うと私は体が硬直してしまった。
父親・・・
今までいなかったからもしかしてと思ったがやはりいたのか・・・前世の父の姿が浮かびブルっと震えると自然と涙がこぼれた。
「ぎゃー」
父という存在が怖くて泣き出してしまう。
どうも赤ちゃんだと感情のコントロールが難しい、少しでも怖かったり不安になるとすぐに泣いてしまうのだ。
私はその日珍しくずっと泣いてしまっていた。
お母さんが心配するなか父が帰ってきてしまった。
泣きべそをかきながら母にしがみつき顔を埋める。
「あなたおかえりなさい」
お母さんの嬉しそうな声がするとそれに答えるように男の人の声がした。
「リリア、ただいま」
優しそうな声だが男の人の声にまた硬直する。
前世では父をはじめ、男という存在には酷い目にあわされてきた。小学校では男の子達にいじめられ、学校の担任の先生も優しい顔をしながら二人の時は豹変するような人がいて私は男の人が苦手だった。
「私のラーミア」
父が声をかけて私の頭を撫でる、その瞬間私は「ギャー!」と泣き出しパニックになった。
その後の事はよく覚えていない、気がつくといつものベッドに一人で寝かされていた。
目が重く痛いのできっとずっと泣いていたのだと思う。
「ラーミア様が気が付かれました!」
メイドさんと目が合うと慌てた様子でお母さんを呼んできた。
「ラーミア!」
お母さんは私を抱き上げるとほっとした顔で涙を浮かべていた。
「良かった、でもどうしたの?お父様に会うなりあんなに取り乱して・・・」
心配そうに顔を覗き込んでくる。
申し訳なくなり下を向くとギュッと抱きしめてくれた。
「お父様は怖くないのよ」
優しい声でそう言われるが私は父という存在が怖くて仕方なかった。
私は生まれ変わって今回はこの体になったようだ。私の名前はラーミアと言うらしく、お母さんはいつもおっぱいをくれるリリアと名前、父親はまだあった事がなかった。
そして着ている服も前とは全然違うドレスのような物を着ていて、周りにはメイドさんのような人が何人かいてお母さんを助けていた。
私も大切に扱われていてなんか申し訳ないくらいだった。前世とは全く違う扱いはなかなか慣れることが出来ないか赤子の体はいうことがきかないのでされるがままになっている。
「本当にラーミア様は手のかからない いい子ですね」
今日のトイレの処理をしてくれたメイドさんがニコニコと微笑みお母さんに報告する。
恥ずかしいからやめて欲しくグッと黙って我慢していたのがそう取られるとは思わなかった。
「ラーミアは天使よね。顔も可愛くて本当にいい子」
綺麗になった体でまたお母さんに抱きしめられた。
この瞬間だけは私も大好きだった。
「今日はあなたのお父様が帰ってくる日よ、あなたに会うのを楽しみにしているわ」
お母さんがニコニコとそう言うと私は体が硬直してしまった。
父親・・・
今までいなかったからもしかしてと思ったがやはりいたのか・・・前世の父の姿が浮かびブルっと震えると自然と涙がこぼれた。
「ぎゃー」
父という存在が怖くて泣き出してしまう。
どうも赤ちゃんだと感情のコントロールが難しい、少しでも怖かったり不安になるとすぐに泣いてしまうのだ。
私はその日珍しくずっと泣いてしまっていた。
お母さんが心配するなか父が帰ってきてしまった。
泣きべそをかきながら母にしがみつき顔を埋める。
「あなたおかえりなさい」
お母さんの嬉しそうな声がするとそれに答えるように男の人の声がした。
「リリア、ただいま」
優しそうな声だが男の人の声にまた硬直する。
前世では父をはじめ、男という存在には酷い目にあわされてきた。小学校では男の子達にいじめられ、学校の担任の先生も優しい顔をしながら二人の時は豹変するような人がいて私は男の人が苦手だった。
「私のラーミア」
父が声をかけて私の頭を撫でる、その瞬間私は「ギャー!」と泣き出しパニックになった。
その後の事はよく覚えていない、気がつくといつものベッドに一人で寝かされていた。
目が重く痛いのできっとずっと泣いていたのだと思う。
「ラーミア様が気が付かれました!」
メイドさんと目が合うと慌てた様子でお母さんを呼んできた。
「ラーミア!」
お母さんは私を抱き上げるとほっとした顔で涙を浮かべていた。
「良かった、でもどうしたの?お父様に会うなりあんなに取り乱して・・・」
心配そうに顔を覗き込んでくる。
申し訳なくなり下を向くとギュッと抱きしめてくれた。
「お父様は怖くないのよ」
優しい声でそう言われるが私は父という存在が怖くて仕方なかった。
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