収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい

三園 七詩

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1巻

1-3

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 ◆


 この日から俺達は順番に仕事を休みつつ、看守に見つからないように赤子を育てていくようになった。
 それと同時に俺とローガンでメアリーの子供の面倒を一緒に見てくれる奴を探した。
 その作業をしていくうちに、ここにいる囚人のほとんどがメアリーの事を知っており、その死を悲しんでいると分かった。
 中には他人とほとんど関わりのない奴や、荒っぽい奴もいたが、そんな連中でさえメアリーの事を大事に思っており、自分も子供の世話をしたいと言い出した。
 しかし全ての囚人を信じる事が出来なかったので、俺とローガンとメイソンとハーパーで面接を行い、それに見事合格した者だけがメアリーの子の世話をする事になった。
 そうして、世話をする係が決まったところで、とある問題が発生した。
 そう、赤子の名前である。
 みんなが自分で名前をつけたがったせいでめに揉め、一向に名前が決まらなかったのだ。
 そのため、各々つけたい名前を紙に書いて箱か何かに入れ、それを赤子に掴んでもらい、決める事になった。
 そして今、俺を始めとする囚人達はメアリーの牢にいる。
 せっかくなら赤子の名前はメアリーの牢で決めてやろうとなったためだ。
 ちなみにメアリーの牢はローガンが看守に手を回したおかげで、彼女が使っていたままになっている。
 牢の中の物はそのまま大切に保管して取っておき、いつか赤子に見せてあげようという事になったのだ。
 さらに壁を一部ブチ抜き、隣の俺の牢からも入れるように改造している。
 ここまで出来るローガンの凄さには改めて驚かされるが、それは今はいいだろう。

「じゃあどんな名前になっても恨みっこなしだぞ! この子が選んだんだからな!」

 俺はそう言って、メアリーの部屋にあった四角形の収納ボックスを手に取ると、名前の書かれた紙を中に入れる。
 元々このボックスの中身は空っぽだったので、おそらく使っていなかったのだろう。

「分かった、分かった。しかしその子は私の名前を選ぶに決まってる。この子の名はダイヤだ、この美しく輝く笑顔はその名に相応ふさわしい」

 メイソンが自信満々に頷くと名前の書いた紙を箱に入れた。

「まぁそれも素敵ですが、私の考えた名の方がいいと思いますよ」

 ローガンが不敵ふてきに笑ったので、俺は尋ねる。

「お前の考えた名前はなんだ?」
「私はシャーロットですね。小さく可愛らしい姿にぴったりです」
「それよりも僕の方がいいと思うけどなぁ~」

 ハーパーは何気なく言うと紙を折りたたんで箱に入れた。

「ハーパーはなんて書いたんだ?」
「僕はミヅキだよ。昔の聖女様の名前なんだ」
「ミヅキねぇ……あんまり聞いた事がない名前だな」

 俺は聞き覚えのない名前に首を傾げる。
 すると、ローガンが俺を見てきた。

「そういうあなたはどんな名前を考えたんですか?」
「俺か? 俺はイザベラだ! 強くたくましく育って欲しいと思ってつけたんだ」
「逞しくって、この子は女の子ですよ」

 ローガンが呆れているが、俺は続ける。

「この子はいつか一人で生きてくんだから逞しくなってもらわないとな」
「まぁ、どんな理由でも選ぶのはこの子です」

 他の囚人達も各々名前を書くと紙を折り曲げて箱に入れる。
 そしてよく混ぜると箱の穴を赤子の手に近づけた。すると赤子がかなり小さい紙を一枚掴んで口に運ぼうとする。
 俺はめられる前に慌てて紙を回収する。
 そして少しべたついた紙を開いた。
 みんなが自分の書いた名前が呼ばれるのを祈るように待っている。

「え?」

 俺はその名前を見て固まった。

「なんですか? 誰の名前になったのです」

 ローガンが何も答えない俺に声をかけると紙を覗き込む。
 そこにはここにいる者達以外が書いた名前の紙が入っていた。
 俺は思わず呟く。

「これは、メアリーの字だ。ミラ……愛しい贈り物」

 紙にはそう書かれていた。
 空っぽだと思われていた箱のどこかに、こんなものが隠されていたなんて。

「メアリーはこの子の名前を考えていたのですね」

 ローガンはそう言うと、俺の持っていた紙を取り、それをメイソンに渡した。

「この子にぴったりの名だ、文句はない」

 そう言ったメイソンは、紙をそのままハーパーに渡す。

「うん、確かにぴったりだね。それにミラが選んだんだもん、文句なんてないよ」

 ハーパーも頷くと、俺はミラを抱き上げる。

「ミラ、お前の母さんは本当に凄いな。大きくなるまで俺達が守る。だから母のような女性になれよ。そしてこんなところから俺達が絶対に出してやる!」

 ミラは俺の言葉が分かっているかのようにヘラッと笑い返した。




 閑話かんわ


 メアリー様にお仕えしていた私――執事しつじのイーサンは、この屋敷の当主、ジェイコブ様に向かって書類を差し出す。

「本日早朝に、サンサギョウ収容所に幽閉ゆうへいされていた、メアリー囚人が死亡いたしました」

 ジェイコブ様は軽く書類に目を通した後、そっと顔を上げる。

「わざわざ男の多いエリアに収監させたというのに……あの娘、まだ生きていたのか?」
「はい、幽閉されて八ヶ月、といったところでしょうか」

 私は心の内の悲しみをさとられぬよう、顔色を変えずに返事した。
 ジェイコブ様はどうでもよさそうな様子で言う。

「あの面汚つらよごしがようやくいなくなったか。まぁいい、それで他に報告は?」
「ございません。お嬢様のご遺体はどうなさいますか?」

 バンッ!
 ジェイコブ様は激しく机を叩くと私を睨みつけてきた。

「あの娘をお嬢様などと呼ぶな! あいつは勘当かんどうしていて、もう我が家とはなんの関係もない」
「失礼いたしました。ただ元とはいえ貴族の者という事で、遺体の受け入れも可能なようですが……」
「そんな話は私が関わる事ではない。お前の方で上手く処理しておけ」
「はい」

 私は頭を下げるとすぐに部屋を出ていった。


 その夜、私は深くフードを被ると、誰にも知られないようにこっそりと屋敷を出た。
 シトシトと雨が降る中、一人馬を走らせる。
 しばらく走ると山深い森の中に不気味な要塞ようさいのような建物が姿をあらわした。
 ここがサンサギョウ収容所である。
 建物の裏手に回るとトントンと重く黒い扉を叩いた。
 程なくして扉についた小さい窓が開くと男の目だけがギョロッとこちらを覗き込んだ。

「囚人番号四十六の遺体を回収したい」

 私はそれだけ言うと、金の入った袋を窓に近づける。
 男は袋を受け取り中を確認するとニヤッと笑う。

「少し待て」

 男は笑みを消すとガチャと小窓を閉めた。
 強くなる雨の中、身動きせずにじっと待っていると、扉が開き黒い袋を放り投げられた。

「ほらよ」

 目の前に投げ出された袋を、私は大事なものを扱うようにそっと抱きかかえた。

「……軽いな」

 人一人の重さとは思えずに声が漏れる。

「まぁそいつは飯をあんまり食わないからか、痩せ細っていたからな。あぁ、そういやそいつは子を産んだらしいがそれはどうする?」

 思わぬ言葉を聞き、とっさに顔を上げて男を見る。

「子を産んだ……? それは本当か? ここに……収容所に入った時にはもう既にお腹の中に子がいたという事か?」

 食い入るように男を見つめると、面倒くさそうな顔をされた。

「そんなの知らん、ここの奴らにはらまされたのかもな」
「その子はどうしてる!」

 私は男の服を思わず掴んだ。

「何しやがる、離せ! 産まれてすぐ死んだって話だよ!」

 そう言われ、私は脱力してしまい、手を離した。
 男は続ける。

「死んだのは昨日の今日だし、死体はまだ残っているかもな。見つけたら連れてきてやってもいいぞ。ただしその時は今回の倍はもらう」

 男は袋を持ち上げるとニヤリと笑う。
 口から見える歯は真っ黒で所々抜けていた。
 男の臭い息に思わず顔を顰めて答える。

「倍だと? 今回ですらかなりの額を払ったんだ。また金を作るとしたら何年かかるか……」
「お前が引き取らなければ、その赤子の死体は他の死体と共に適当に燃やされるだろうな。なんならそっちも燃やしてやろうか?」

 男は私が抱える遺体の袋に手を伸ばしてきた。
 私はメアリー様を男に触れさせたくなくて、サッと袋を自分の方に引き寄せた。

「……金は絶対に用意する。もし赤子の遺体を見つけたら大切に保管しておいてくれ」

 私は吐き出すようにそう言うと、キッと男を睨みつけた。

「ふーん、赤子の遺体をねぇ、気持ち悪い野郎だな。何に使うんだそんなもの」

 体の上から下までじっと見つめられる。これ以上話すのは不味いかもしれない。
 男の不快な視線を避けるように深くフードを被り直すと、スッと立ち上がった。

「いいから言う事を聞け、金なら用意すると言っているだろう」

 怒りを押し殺して男を睨みつけた。

「はいはい、まぁ俺は金さえもらえれば文句はないよ」

 そう言って、男は参ったとばかりに手を上げる。

「金は必ず用意する。時間がかかると思うが絶対にまた来るからな」

 男はどうでもよさそうに軽く頷くと、扉を閉めた。
 私は冷たく黒い袋に入れられたメアリー様の遺体を抱きしめると、やるせない気持ちのまま馬に乗せた。
 そしてしっかりと抱き寄せて落とさないように馬を走らせた。


 二 三年後


 ミラが産まれてから三年が経っていた。
 これまでに何度か看守に見つかりそうな時もあったが、俺――ジョンや他の囚人が全力でミラを隠し続けた。
 またミラ自身が頑張ってくれた事もあり、まだその存在は看守にはバレずにいた。
 ミラは牢屋で一緒にいる俺に笑顔を向ける。

「ジョンしゃん、これ食べていーい?」
「ミラ、また誰かにお菓子もらったのか? これからご飯なんだから少しにしとけよ」

 駄目とは言えず仕方なく了承する。

「うん!」

 ミラは嬉しそうに返事をした。
 この子は年のわりに聞き分けがよく、しっかりと説明すればどんな事でも分かってくれる。
 囚人達はこの子は天才なんじゃないかとよく驚かされたものだ。
 一生懸命お菓子を食べるミラを見て、成長したなと感慨かんがい深くなる。

「よく元気にここまで育ったな……よかった」

 お菓子を食べて口を汚すミラに近づいてハンカチで口を拭いてやった。

「あいがと」

 ミラがニコッと笑ってお礼を言う。
 この笑顔が見られるならどんな辛い仕事もなんて事はない。
 そう思わせてくれるような笑顔だった。

「ミーラちゃん」

 ミラとの幸せな時間を過ごしていると檻の向こうから声がかかった。
 このエリアにいる囚人達が仕事を終えて帰ってきたのだ。

「おかえりなしゃい!」

 ミラは知った顔を見つけて駆け寄ろうとするが、短い足がバランスを崩して前に倒れ込む。

「「「「あっ!」」」」

 声をかけた囚人達が慌てて駆け寄ってきた。

「大丈夫か!」
「ミラちゃん平気か⁉」

 ミラはうんしょと手を使って一人で起き上がると、涙を溜めた目を服で擦った。

「だいじょぶ……」

 泣くのを我慢がまんしてフンッと食いしばるミラ。

「危ないから走るなって言ったろ」

 俺はミラの拭いきれなかった涙を拭くと、彼女の小さい膝小僧ひざこぞうを見る。
 可愛らしい膝にはきずがあり、血がにじんでいた。

「こりゃ痛そうだな、メイソンのところに行って手当てしてもらうか。ついでに明日はメイソンが当番だしそのまままってこい」

 怪我をしたミラを抱き上げると、彼女は目を輝かせる。

「メイソンしゃん!」
「なんだその反応は。メイソンが好きなのか?」

 俺が眉をひそめて聞くと、無垢むくな笑顔が返ってきた。

「すきー! メイソンしゃん、やさしー」
「えー? ミラちゃんメイソンさんが好きなの?」

 外で話を聞いていた囚人達がガックリと肩を落とした。

「うん! でもみんなすきよ、みんなやさしー」

 満面の笑みを囚人達に向ける。

「本当か? メイソンさんより好きかな⁉」

 囚人達が期待を込めてミラを見つめ返す。

「うーん……みんなすきはだめ?」

 ミラは眉毛を八の字にして困り顔を向けた。
 囚人達は困った様子のミラにタジタジだった。

「そ、そんな事ないよ! みんな好きで嬉しい! 僕達もミラちゃん大好きだよ」
「うん!」

 ミラは囚人達の答えに満足そうに頷いた。
 俺はいつもは不機嫌そうに仕事をしている囚人達がデレデレしている事に寒気を覚えた。
 鳥肌とりはだが立つのを感じながら言う。

「何が僕達だ、気持ちわりぃな」
「うるせぇぞジョン、お前には関係ないだろが!」

 一人が俺を睨むと怒鳴りつけてきた。
 ミラは大きな声にビクッと体を硬直させるとみるみるうちに目に涙を溜めた。

「ふぅぅ、けんかやだぁ~」

 今度は我慢出来ずに泣き出してしまう。

「馬鹿、ミラちゃんの前で汚い言葉は禁止だろ!」

 みんなで大声を出した奴の頭をなぐると、そいつは頭を押さえてうずくまる。

「いてぇ……」
「あっ!」

 その様子にミラは俺の腕から降りるとうずくまる男のそばによった。

「だいじょぶ、いたい?」

 心配そうに男の頭を撫でるミラ。

「ミラちゃんありがとう、あっという間に痛みが治ったよ! それより大きな声出してごめんね」

 男はかがんだままミラに謝り、彼女の様子を窺っている。

「けんか、めっ! だよ」

 ミラはプクッと頬をふくらませて怒るような態度を取った。
 男は破顔はがんしながら何度も何度も頷く。

「じゃあミラ、メイソンのところに行くぞ。準備してくれ」

 俺はいつまでたってもミラに構っている囚人達が面倒になり、声をかけた。
 ミラは囚人達に手を振ると、自分の荷物から一枚の大きな布を取り出す。

「できた!」

 ふふん! と誇らしそうに布を頭から被る。

「よく出来たな」

 ヨシヨシと頭を撫でると、ミラを布で包んで荷物と一緒に大きな手提げカバンに入れた。
 ミラを移動させる時はこうやって姿を隠しているのだ。

「じゃあ行ってくるから何かあったら頼むな」

 俺はミラを見送る囚人達に声をかけ、牢屋から出た。

「任せろ。ミラちゃんが見つかりそうになったら喧嘩けんかでもなんでもして注意を逸らしてやる」

 囚人達の答えに、俺は苦笑いする。

「程々にな、あんまりやるとミラが心配するからな」
「それもそうか、それならもう少し上手くやってみる」

 ミラに心配されると聞いて嬉しそうに頷いた。
 そしていつも通り棟を移動し、二棟のメイソンの牢屋へと向かう。
 まだ就寝の時間ではないし、牢屋の鍵は開いているだろう。

「メイソン、ちょっといいか?」

 軽く檻を叩いて中に入ると、メイソンが何かを作って待っていた。

「ん、ジョンか……って事は」

 メイソンの視線が大きなカバンの方へと向く。

「ミラ、もう大丈夫だぞ」

 俺はそう言ってカバンを開ける。
 ミラはパッとカバンから顔を出した。

「ぱぁ!」

 ミラは空気を吸い込むと、キョロキョロと周りを確認している。

「ジョン、そろそろそのカバンはミラには小さいんじゃないか? もう少しなんとかならんのか」

 メイソンが顔を顰めてそう言って来た。
 確かにミラも大きくなってこのカバンでは窮屈きゅうくつになっている。
 だがここは収容所、おいそれと物品を手に入れる事は出来ないのだ。
 しかしミラはそんな事はお構いなしにカバンからメイソンに手を伸ばした。
 メイソンはミラをカバンから出すとそっと床に降ろしてあげる。
 ミラはググッと頭を上げ、背の高いメイソンの顔を見ようとした。

「あっ!」

 そしてミラは自身の頭の重さに負け、そのままコロンと後ろに倒れそうになる。
 俺は慌てて手で支えて転ぶのを防いだ。

「ミラ、メイソンを見上げる時は気をつけろ、また転ぶぞ」

 俺はミラを抱き上げてやると、メイソンの牢屋にある診察台しんさつだいに座らせた。
 こいつの牢屋は簡単な医務室のようにもなっているのだ。

「またとは?」

 メイソンはそう言ってミラを見ると、膝の傷に気がついた。

「大変だ、すぐに手当てを!」

 メイソンが大慌てで医療道具が入ったカバンを持ってくる。

「傷を見せて!」

 ミラの膝を優しく触りながら、傷の具合を確認するメイソン。

「軽い擦り傷だが、あとが残ったら大変だ。しっかりと消毒して薬を塗っておこう」
「くすり⁉」

 ミラは顔をこわばらせ体を硬直させた。
 メイソンは薬の準備をしながら優しく声をかける。

「どうした、ミラは薬が嫌いか?」
「くすり、いたいの」

 ミラはぎゅっと体を縮こませて、敷かれたシーツを小さな手で握りしめていた。
 その仕草を見て、滅多めったに笑わないメイソンが微笑んでいる。

「そう言うと思ってな、染みない薬を作ったよ。これならミラでも大丈夫だ」
「ほんとう?」

 ミラが窺うようにメイソンを上目遣うわめづかいで見上げた。

「本当だとも。私がミラに嘘ついた事あるか?」

 ブンブンとミラは首を横に振ると膝をメイソンの方に向けた。
 プルプルと震えながら足を上げて治療の続きをお願いする。

「おねがいします」

 それでもやはり怖いのかぎゅっと目をつぶっている。
 メイソンは笑いを噛み殺しながら、優しい手つきでミラの小さな足に薬を塗った。

「どうだい?」

 ミラに声をかけるとパチッと目を開いた。

「いたくなーい」

 驚いた顔で足を確認している。
 その可愛い姿に俺は思わず微笑んでしまった。

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