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誇り
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「だが断る!」
ジフはキッパリと申し出を断った。
「お前らみたいなモテそうにない奴らには、わからないだろうがこっちは誇りも約束もあるんでな!あの可愛い顔を悲しませる訳にはいかないんだよ」
ジフはそう言うと不敵に笑い扉の前に仁王立ちして剣を構えた。
「こいつ…馬鹿じゃないか…」
「なんだ…この自信は」
男達は自分達数人を前にしてもちっとも引く気のないジフにたじろいだ…
「おいおい、相手はおじさん一人だぞ?何をひよってるんだ」
ジフが馬鹿にしたように笑うと男達は顔を見合わせて一斉に襲いかかった!
◆
「やっぱりノアちゃんが心配だよ…おじさんのところに戻ろう!」
私はノアちゃんが心配でファイさんにノアちゃん達の所に行こうと手を引いて促した。
だけどファイさんは逆に私を引き寄せるとしっかりと腕を掴む。
「駄目だ!ここを出るのはよくない、ハーパーが見つかるのもお前が見つかるのも避けたいんだ。わかってくれ」
「うっ…」
私だけならまだしもハーパーの事も言われると動けない…
私がどうにも出来なくて無力な自分を歯がゆく思っていると
「大丈夫だ、ジフを信じろ」
ファイさんが安心させるように笑ってくれた。
「おじさんを?」
「あれは馬鹿みたいに強いから…」
ファイさんが顔を逸らしてそう小声で言った。
「ファイさん?」
「い、いや…なんでもない、ジフと少し剣を交えた事を思い出したんだ…」
「そんなに強いの?」
「まぁ…俺が10人集まっても勝てないな…」
「「えっ!?」」
私とハーパーはファイさんの言葉に顔を見合わせた…
すると…ドンドン!
扉をけたたましくノックする音にファイさんが剣を出すと私とハーパーを後ろに隠した。
「王子!私です!」
「ロードか!」
扉越しのロードさんの声にファイさんがホッと胸を撫で下ろした。
ロードさんが入ってくると…
「ノアちゃん!」
後ろからジフさんがノアちゃんの籠を持って一緒に入ってきた!
「ジフさん…」
しかしその体をみて顔をしかめた…ジフさんの肩からは血が流れていた…
「ああ、このくらい大丈夫です。舐めておけば治る、それよりもノアさんは無事お返ししますよ」
ジフさんが笑って膝を付くと籠を開けてノアちゃんを出してくれた!
「ノアちゃん!ジフさんありがとうございます…なんか大変な事を頼んじゃって…ごめんなさい…」
私が謝るとノアちゃんが励ますようにパタパタと周りを飛んでいる。
「ジフさん、ノアちゃん助けるために怪我しちゃったんだよ…」
ノアちゃんは私の頭に止まるとジフさんを見て首を傾げた。
「それが仕事ですから」
ジフさんは気にするなと怪我した肩をトントンと叩いてなんでもないと言ってくれる。
「だ、駄目だよ!ちゃんと消毒してください…」
私は布を持つとジフさんの前に立って来い来いと手招きした。
ジフさんが屈むとその血を拭ってあげる。
「なんか浅黒い…これ毒とかじゃないよね?大丈夫?」
私がそれに触れると…
「「「触るな!」」」
ハーパー達が一斉に叫んだ!
ジフはキッパリと申し出を断った。
「お前らみたいなモテそうにない奴らには、わからないだろうがこっちは誇りも約束もあるんでな!あの可愛い顔を悲しませる訳にはいかないんだよ」
ジフはそう言うと不敵に笑い扉の前に仁王立ちして剣を構えた。
「こいつ…馬鹿じゃないか…」
「なんだ…この自信は」
男達は自分達数人を前にしてもちっとも引く気のないジフにたじろいだ…
「おいおい、相手はおじさん一人だぞ?何をひよってるんだ」
ジフが馬鹿にしたように笑うと男達は顔を見合わせて一斉に襲いかかった!
◆
「やっぱりノアちゃんが心配だよ…おじさんのところに戻ろう!」
私はノアちゃんが心配でファイさんにノアちゃん達の所に行こうと手を引いて促した。
だけどファイさんは逆に私を引き寄せるとしっかりと腕を掴む。
「駄目だ!ここを出るのはよくない、ハーパーが見つかるのもお前が見つかるのも避けたいんだ。わかってくれ」
「うっ…」
私だけならまだしもハーパーの事も言われると動けない…
私がどうにも出来なくて無力な自分を歯がゆく思っていると
「大丈夫だ、ジフを信じろ」
ファイさんが安心させるように笑ってくれた。
「おじさんを?」
「あれは馬鹿みたいに強いから…」
ファイさんが顔を逸らしてそう小声で言った。
「ファイさん?」
「い、いや…なんでもない、ジフと少し剣を交えた事を思い出したんだ…」
「そんなに強いの?」
「まぁ…俺が10人集まっても勝てないな…」
「「えっ!?」」
私とハーパーはファイさんの言葉に顔を見合わせた…
すると…ドンドン!
扉をけたたましくノックする音にファイさんが剣を出すと私とハーパーを後ろに隠した。
「王子!私です!」
「ロードか!」
扉越しのロードさんの声にファイさんがホッと胸を撫で下ろした。
ロードさんが入ってくると…
「ノアちゃん!」
後ろからジフさんがノアちゃんの籠を持って一緒に入ってきた!
「ジフさん…」
しかしその体をみて顔をしかめた…ジフさんの肩からは血が流れていた…
「ああ、このくらい大丈夫です。舐めておけば治る、それよりもノアさんは無事お返ししますよ」
ジフさんが笑って膝を付くと籠を開けてノアちゃんを出してくれた!
「ノアちゃん!ジフさんありがとうございます…なんか大変な事を頼んじゃって…ごめんなさい…」
私が謝るとノアちゃんが励ますようにパタパタと周りを飛んでいる。
「ジフさん、ノアちゃん助けるために怪我しちゃったんだよ…」
ノアちゃんは私の頭に止まるとジフさんを見て首を傾げた。
「それが仕事ですから」
ジフさんは気にするなと怪我した肩をトントンと叩いてなんでもないと言ってくれる。
「だ、駄目だよ!ちゃんと消毒してください…」
私は布を持つとジフさんの前に立って来い来いと手招きした。
ジフさんが屈むとその血を拭ってあげる。
「なんか浅黒い…これ毒とかじゃないよね?大丈夫?」
私がそれに触れると…
「「「触るな!」」」
ハーパー達が一斉に叫んだ!
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