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200.早速!料理!
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ミラはノアちゃんから出して貰ったオリーブオイルを持って厨房へと行こうとした。
部屋を出て外で待機していた王子や兵士さん達に声をかける。
「あの~ハーパーも厨房へ行ってもいいですか?」
「え!?囚人を?」
王子達は顔を顰めて後ろで気まずそうに頭をかいてるハーパーをみた。
見た目は子供のようなので警戒心が薄れる。
「その代わり身体検査をもう一度と手枷ははめて貰うぞ…もしかしてその鳥も一緒か?」
「ノアちゃんはただの鳥じゃないんだよ!私の友達なんだから!それにとってもお利口なんだから!」
「それでもさすがに料理を作るところに動物は無理だ。しかも今回はシン国への食事だからな…もし何か会った時に責任は取れないだろ?」
「私が責任とって収容所はいるよ…」
「ばか、それだけじゃ済まない問題だ。そこの囚人が打首…なんて事になってもいいのか?」
「そ、それはダメ!」
ミラは慌てて首を振った。
「それに料理を作ったビオスやパッドだって裁かれることになるぞ!もちろん料理長もだ」
王子の言葉にミラはシュンと肩を落とした…
「わかりました…」
ミラはノアちゃんを手に載せるとじっと目を見つめた。
「ノアちゃんごめんね、私だけの責任なら見て欲しかったけど…他の人を巻き込むわけにいかないから…」
「ピー!」
ノアちゃんはわかってると言うように鳴くと自分から王宮で用意された籠の中に入っていった。
その様子に王子や兵士達が感心する。
「自分から入っていたぞ…」
「大切な子なんです…しっかりと見てて貰えますか…」
ミラはそこにいた兵士の中で一番つよそうなおじさんにペコッと頭を下げてノアちゃんを頼んだ。
「ああ、この身に代えてもこの子を守るよ」
おじさんは一瞬驚いた顔をした後に笑って頭を撫でてくれた。
うん!この人なら強そうだし大丈夫そうだ!
ミラはノアちゃんを頼むと王子達とハーパーと厨房へと向かった。
その途中王子に話しかけられる。
「ミラはなんでジフにあの鳥を頼んだんだ」
「え?あのおじさんジフさんって言うの?なんでって言われても…あそこで一番強そうに見えたから」
「なるほど…」
王子が頷く。
「ジフさんって強い?大丈夫だよね?」
王子に確認すると…
「ああ、ジフはこの国の騎士団長だ。この国で一番強いぞ」
「「えっ!?」」
私とハーパーは同時に声をあげた。
そ、そんな偉い人に頼んじゃった~ど、どうしよう
私がアワアワして今からでも戻ろうかとしていると…
「大丈夫だ。ジフはああみて可愛いものが好きだからな」
「そっか…ならノアちゃん可愛いしきっと大丈夫だね」
「まぁ子供も好きなんだけど…」
ほっとしているミラに王子は自分の事をよくわかっていない様子に苦笑した。
部屋を出て外で待機していた王子や兵士さん達に声をかける。
「あの~ハーパーも厨房へ行ってもいいですか?」
「え!?囚人を?」
王子達は顔を顰めて後ろで気まずそうに頭をかいてるハーパーをみた。
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「ノアちゃんはただの鳥じゃないんだよ!私の友達なんだから!それにとってもお利口なんだから!」
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「ばか、それだけじゃ済まない問題だ。そこの囚人が打首…なんて事になってもいいのか?」
「そ、それはダメ!」
ミラは慌てて首を振った。
「それに料理を作ったビオスやパッドだって裁かれることになるぞ!もちろん料理長もだ」
王子の言葉にミラはシュンと肩を落とした…
「わかりました…」
ミラはノアちゃんを手に載せるとじっと目を見つめた。
「ノアちゃんごめんね、私だけの責任なら見て欲しかったけど…他の人を巻き込むわけにいかないから…」
「ピー!」
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「大切な子なんです…しっかりと見てて貰えますか…」
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「ああ、この身に代えてもこの子を守るよ」
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うん!この人なら強そうだし大丈夫そうだ!
ミラはノアちゃんを頼むと王子達とハーパーと厨房へと向かった。
その途中王子に話しかけられる。
「ミラはなんでジフにあの鳥を頼んだんだ」
「え?あのおじさんジフさんって言うの?なんでって言われても…あそこで一番強そうに見えたから」
「なるほど…」
王子が頷く。
「ジフさんって強い?大丈夫だよね?」
王子に確認すると…
「ああ、ジフはこの国の騎士団長だ。この国で一番強いぞ」
「「えっ!?」」
私とハーパーは同時に声をあげた。
そ、そんな偉い人に頼んじゃった~ど、どうしよう
私がアワアワして今からでも戻ろうかとしていると…
「大丈夫だ。ジフはああみて可愛いものが好きだからな」
「そっか…ならノアちゃん可愛いしきっと大丈夫だね」
「まぁ子供も好きなんだけど…」
ほっとしているミラに王子は自分の事をよくわかっていない様子に苦笑した。
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