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「シン国だって?」
ハーパーが聞いてくるのでミラはコクっと頷いた。
「ハーパー…シン国知ってるの?なんか閉鎖的な国だって言ってたからあんまり知られて無いみたいだけど…」
「……シン国の奴らがここに来てるのか?」
「う、うん…」
ミラはハーパーの様子に戸惑っていると…
「悪い、懐かしい名前にちょっと驚いたんだ」
ハーパーは軽く笑って不安そうなミラを安心させるように頭を撫でた。
「ハーパー…やっぱり帰る?私王子達に頼んでみるよ、やっぱり無理だったって謝るから!」
「何心配してるんだよ、大丈夫だ」
「でも…」
「そうだなぁ~ミラには話してもいいかもな」
ハーパーはノアの頭をぐりぐりと撫でるとノアが気持ちよさそうに目を瞑った。
そして了承するように頷く。
「ノアちゃんも何か知ってるの?」
ミラが聞くとノアはミラの肩に飛び移った。
「ノアがそれだけ懐くミラだ…構わないだろ」
ハーパーは長くなるぞと困った様に笑った。
「俺はそのシン国で生まれたんだ…もう何年も…いや、何百年も前になるかな…」
ミラはハーパーの真剣な顔に話を最後まで黙って聞こうとじっと見つめていた。
「俺はエルフって種族なんだもう滅びて俺が最後のエルフなんだけどな、ノアはエルフと共に生きてきた聖獣なんだよ」
「ノアちゃん…聖獣…ハーパーがエルフ…」
ハーパーは髪をサラッとかきあげるとその特徴の尖った耳を見せてくれた。
「それでお決まりのパターンさ、皆と違う容姿は恐れられて嫌悪される。そのうちに人と居るのが面倒になってなぁ~色々と渡り歩いているうちにこの国に流れ着いたってわけ、それで腹減って飯を盗んだりしてたら捕まったんだよ」
「ハーパー…そんな事して捕まったの!?」
ミラは収容所に入ってた理由に一番呆れた!
「そこにつっこむか…」
ハーパーが笑うと
「エルフって前世の知識で知ってるの、聖獣…ってよくわかんないけどノアちゃんは特別ってことでしょ?二人がなんででも私の大切なお兄ちゃん達って事に変わりないよ…それでどうするの?やっぱり内緒にして帰ろっか?」
ミラは心配そうにハーパーとノアちゃんを今後に見つめた。
「ミラはこの話信じるのか…」
「えっ信じてるけど…もしかして嘘なの!?ハーパーすぐに嘘つく!も~全然変わってない~」
ミラが心配したと怒ると…
「あはは!悪い悪い…ミラの反応が楽しくてな!」
「もう!まぁどっちでもいいや、ハーパーはハーパーだもんね。でもシン国にいたのは本当なんでしょ?会いたくないなら黙ってるよ」
「んー…それは向こうの出方次第かな?で?ミラは何が欲しいんだよ」
「あっ!実はノアちゃんに食材で助けて欲しくて…木の実から採れるオイルで油を作りたくて…」
「オイル?そんなもんが欲しいのか?もっと貴重な薬とか、金になるものとか…」
「そんなの美味しくなさそうだしいいよ。それよりオイルノアちゃん出せるかなぁ~」
ミラはノアちゃんをチラッと伺うように見つめた…
ハーパーが聞いてくるのでミラはコクっと頷いた。
「ハーパー…シン国知ってるの?なんか閉鎖的な国だって言ってたからあんまり知られて無いみたいだけど…」
「……シン国の奴らがここに来てるのか?」
「う、うん…」
ミラはハーパーの様子に戸惑っていると…
「悪い、懐かしい名前にちょっと驚いたんだ」
ハーパーは軽く笑って不安そうなミラを安心させるように頭を撫でた。
「ハーパー…やっぱり帰る?私王子達に頼んでみるよ、やっぱり無理だったって謝るから!」
「何心配してるんだよ、大丈夫だ」
「でも…」
「そうだなぁ~ミラには話してもいいかもな」
ハーパーはノアの頭をぐりぐりと撫でるとノアが気持ちよさそうに目を瞑った。
そして了承するように頷く。
「ノアちゃんも何か知ってるの?」
ミラが聞くとノアはミラの肩に飛び移った。
「ノアがそれだけ懐くミラだ…構わないだろ」
ハーパーは長くなるぞと困った様に笑った。
「俺はそのシン国で生まれたんだ…もう何年も…いや、何百年も前になるかな…」
ミラはハーパーの真剣な顔に話を最後まで黙って聞こうとじっと見つめていた。
「俺はエルフって種族なんだもう滅びて俺が最後のエルフなんだけどな、ノアはエルフと共に生きてきた聖獣なんだよ」
「ノアちゃん…聖獣…ハーパーがエルフ…」
ハーパーは髪をサラッとかきあげるとその特徴の尖った耳を見せてくれた。
「それでお決まりのパターンさ、皆と違う容姿は恐れられて嫌悪される。そのうちに人と居るのが面倒になってなぁ~色々と渡り歩いているうちにこの国に流れ着いたってわけ、それで腹減って飯を盗んだりしてたら捕まったんだよ」
「ハーパー…そんな事して捕まったの!?」
ミラは収容所に入ってた理由に一番呆れた!
「そこにつっこむか…」
ハーパーが笑うと
「エルフって前世の知識で知ってるの、聖獣…ってよくわかんないけどノアちゃんは特別ってことでしょ?二人がなんででも私の大切なお兄ちゃん達って事に変わりないよ…それでどうするの?やっぱり内緒にして帰ろっか?」
ミラは心配そうにハーパーとノアちゃんを今後に見つめた。
「ミラはこの話信じるのか…」
「えっ信じてるけど…もしかして嘘なの!?ハーパーすぐに嘘つく!も~全然変わってない~」
ミラが心配したと怒ると…
「あはは!悪い悪い…ミラの反応が楽しくてな!」
「もう!まぁどっちでもいいや、ハーパーはハーパーだもんね。でもシン国にいたのは本当なんでしょ?会いたくないなら黙ってるよ」
「んー…それは向こうの出方次第かな?で?ミラは何が欲しいんだよ」
「あっ!実はノアちゃんに食材で助けて欲しくて…木の実から採れるオイルで油を作りたくて…」
「オイル?そんなもんが欲しいのか?もっと貴重な薬とか、金になるものとか…」
「そんなの美味しくなさそうだしいいよ。それよりオイルノアちゃん出せるかなぁ~」
ミラはノアちゃんをチラッと伺うように見つめた…
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