137 / 180
連載
当日
しおりを挟む
「さすがファイ王子です!」
サミュエルさんが納得いったと顔をほころばせた。
「だよな!ミラがいなきゃ始まらん」
「そうだぞ!」
ビオスさんとパッドさんまでそれが当たり前とばかりに頷くと
「てことだからな、ミラはちゃんと同日もここに来るんだぞ!そこまでが契約だからな!」
「はーい…」
まぁ厨房なら表に出るわけでも無いし大人しくしてれば大丈夫だろ。
私はわかりましたととりあえず頷いておいた。
◆
そして、とうとう隣国の国王が無事に到着したと連絡がきた…
「明日、食事会を催します」
その言葉だけでパッドさんとビオスさんはきっと気が引き締まった。
二人の腕なら大丈夫!
私も二人の緊張がうつったのか少し体が強ばっていると…
「大丈夫ですよ」
イーサン様が優しく頭に手を置いてくれた…その力強い温もりに肩の力が抜けるのを感じる。
「何かあってもみんなで守りますからね、それにあの料理なら大丈夫です」
イーサン様の言葉に見送りに出てきた屋敷の従者達も頷いた。
「そうですよ!本当に美味しかったです~」
「はい!あんな美味しいのがお米なんて…食べられない隣国の方々がお可哀想です」
「本当に…ですが変わりにミラージュで提供する事になりましたし…そのうちに色んなところで広まるでしょう。その前に米の確保を急がないと…」
イーサン様は王宮には行けないのでミラージュの為にお米の確保に向かう予定だった。
「ではパッドにビオス、ミラの事よろしくお願いしますよ」
「「はい!」」
「どっちかと言うとお二人がミラ様にお願いされるんじゃないですか~?」
カナリアの言葉にみんながどっと笑い出す。
「カナリア~!もうお前にはおやつは作ってやらんからな!」
パッドさんがカナリアを睨みつけるとカナリアが慌てて謝り出した!
「嘘です!パッドさん達なら頼りになるし料理も上手!バッチリです!だからこれかもよろしくお願いします~」
両手を合わせて拝む姿にパッドさん達が呆れるがその姿に笑い出す。
カナリアのおかげでリラックスした状態で王宮に向かう事ができた。
王宮はいつもの軽い雰囲気はなくなり警備もいつもの倍以上に厳重になっていた。
いつもならすんなり入れる王宮も何重にもチェックされてようやく中へと通される。
「ふー…やっぱり隣国の王様が来てるからピリピリ知るのかな?」
「そうだろうな、しかもビオスがそんな怖い顔してるから止められたんだろ」
「それを言うならパッドが包丁なんか見せるからだろ!」
「料理人が包丁持ってて何が悪い!料理人だって教える為に見せたんだ!」
二人が揉めていると
「二人とも喧嘩したらまた止められちゃうよ。ニコニコ笑って早く厨房に行こうよ、サミュエルさん待ってるよ」
ピリピリする雰囲気のなか喧嘩する二人の間に入って手を握りしめた。
「そうだな」
「急ぐか」
二人は少し落ち着くと案内役の兵士に連れられて厨房へと急いだ!
サミュエルさんが納得いったと顔をほころばせた。
「だよな!ミラがいなきゃ始まらん」
「そうだぞ!」
ビオスさんとパッドさんまでそれが当たり前とばかりに頷くと
「てことだからな、ミラはちゃんと同日もここに来るんだぞ!そこまでが契約だからな!」
「はーい…」
まぁ厨房なら表に出るわけでも無いし大人しくしてれば大丈夫だろ。
私はわかりましたととりあえず頷いておいた。
◆
そして、とうとう隣国の国王が無事に到着したと連絡がきた…
「明日、食事会を催します」
その言葉だけでパッドさんとビオスさんはきっと気が引き締まった。
二人の腕なら大丈夫!
私も二人の緊張がうつったのか少し体が強ばっていると…
「大丈夫ですよ」
イーサン様が優しく頭に手を置いてくれた…その力強い温もりに肩の力が抜けるのを感じる。
「何かあってもみんなで守りますからね、それにあの料理なら大丈夫です」
イーサン様の言葉に見送りに出てきた屋敷の従者達も頷いた。
「そうですよ!本当に美味しかったです~」
「はい!あんな美味しいのがお米なんて…食べられない隣国の方々がお可哀想です」
「本当に…ですが変わりにミラージュで提供する事になりましたし…そのうちに色んなところで広まるでしょう。その前に米の確保を急がないと…」
イーサン様は王宮には行けないのでミラージュの為にお米の確保に向かう予定だった。
「ではパッドにビオス、ミラの事よろしくお願いしますよ」
「「はい!」」
「どっちかと言うとお二人がミラ様にお願いされるんじゃないですか~?」
カナリアの言葉にみんながどっと笑い出す。
「カナリア~!もうお前にはおやつは作ってやらんからな!」
パッドさんがカナリアを睨みつけるとカナリアが慌てて謝り出した!
「嘘です!パッドさん達なら頼りになるし料理も上手!バッチリです!だからこれかもよろしくお願いします~」
両手を合わせて拝む姿にパッドさん達が呆れるがその姿に笑い出す。
カナリアのおかげでリラックスした状態で王宮に向かう事ができた。
王宮はいつもの軽い雰囲気はなくなり警備もいつもの倍以上に厳重になっていた。
いつもならすんなり入れる王宮も何重にもチェックされてようやく中へと通される。
「ふー…やっぱり隣国の王様が来てるからピリピリ知るのかな?」
「そうだろうな、しかもビオスがそんな怖い顔してるから止められたんだろ」
「それを言うならパッドが包丁なんか見せるからだろ!」
「料理人が包丁持ってて何が悪い!料理人だって教える為に見せたんだ!」
二人が揉めていると
「二人とも喧嘩したらまた止められちゃうよ。ニコニコ笑って早く厨房に行こうよ、サミュエルさん待ってるよ」
ピリピリする雰囲気のなか喧嘩する二人の間に入って手を握りしめた。
「そうだな」
「急ぐか」
二人は少し落ち着くと案内役の兵士に連れられて厨房へと急いだ!
116
お気に入りに追加
4,352
あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!
りーさん
ファンタジー
ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。
でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。
こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね!
のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。