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寿司
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「ミラ!どうした!?」
目を閉じて口を覆った私を泣き出したと思いパッドさんが心配して声をかけた。
「美味しい…」
「おい!」
心配したのにと怒りながら頭をコツンと軽く叩かれる。
「だってパッドさん食べてみてよ!」
私は小さい手で酢飯を少し取ってパッドさんの口元に近づけた。
「はい!あーん!」
「お、おお…」
パッドさんが気まずそうに口を開くとそこに酢飯をポンと口に入れた。
どう?と反応を見ているとパッドさんの目がキランと光った!
「でしょ」
まだ何も言ってないパッドさんにドヤ顔をする。
「悔しいが美味い!ビオスも食ってみろ!サミュエルさんもこれは食べた方がいいですよ!」
パッドさんの勧めに二人は酢飯に手を伸ばした、二人が味見してる間に酢飯で小さなおにぎりを作る。
その上にわさびを少しだけ塗ってお刺身を載せた、そしてお刺身に醤油を塗っておく。
少し不格好だがなんちゃって手毬寿司の完成!
お皿に並べるとパッドさん達の元に持っていく。
「はい、これが酢飯とお刺身の融合です!」
「魚と米…」
「刺身のところに醤油を塗ってあるのでそのまま食べてみてください」
私がひとつ見本で食べてみせる。
久しぶりのお寿司…あまりに美味しそうで一口で全部口に放り込んだ!
「ングング…」
口が一杯で動かすのが精一杯、でも…美味い…
やっぱり酢飯の甘さが魚と醤油とよく合う…
口の中いっぱいの幸せを噛み締める。
「う、美味そうに食うんだよな…」
「ゴクッ…本当に…たまらん、じゃあひとつ貰うぞ」
ビオスさんが寿司に手を伸ばすと
「では私も…」
サミュエルさんが同じように寿司を掴んだ。
三人で同時に寿司を食べると…
「どうですか?サミュエルさん…使えそうですか?」
ロードさんが心配そうに声をかけた。
お寿司を食べていたサミュエルさんが口を覆って止まった。
「サミュエルさん…どうですか?」
私も心配になって声をかけた。
「これがあの家畜の米とは誰も思わないでしょうね」
「それって…」
「大変美味しいです」
よかった~
国によっては駄目だという人もいるかと思ったが大丈夫そうだ!
「ミラ!俺達にも一つ作ってくれ」
「はーい!」
私は何個かおにぎりを作りわさびを塗ろうとすると…
あっそうだ…
ある事を思いついてにやりと笑った。
「はい、おまたせしました!手毬寿司ミラバージョンの完成です」
私はパッドさん達の為にもいくつか握ってきた。
「サミュエルさんはこっちの味見をお願いします」
別皿にもいくつか同じようなものを作っておく。
「わかりました」
サミュエルさんは頷いて私の差し出した皿から寿司を取る。
それを確認して王子達のそばにも皿を置くと…
「よく味わってね!」
私はニコッと笑ってお皿を押した。
目を閉じて口を覆った私を泣き出したと思いパッドさんが心配して声をかけた。
「美味しい…」
「おい!」
心配したのにと怒りながら頭をコツンと軽く叩かれる。
「だってパッドさん食べてみてよ!」
私は小さい手で酢飯を少し取ってパッドさんの口元に近づけた。
「はい!あーん!」
「お、おお…」
パッドさんが気まずそうに口を開くとそこに酢飯をポンと口に入れた。
どう?と反応を見ているとパッドさんの目がキランと光った!
「でしょ」
まだ何も言ってないパッドさんにドヤ顔をする。
「悔しいが美味い!ビオスも食ってみろ!サミュエルさんもこれは食べた方がいいですよ!」
パッドさんの勧めに二人は酢飯に手を伸ばした、二人が味見してる間に酢飯で小さなおにぎりを作る。
その上にわさびを少しだけ塗ってお刺身を載せた、そしてお刺身に醤油を塗っておく。
少し不格好だがなんちゃって手毬寿司の完成!
お皿に並べるとパッドさん達の元に持っていく。
「はい、これが酢飯とお刺身の融合です!」
「魚と米…」
「刺身のところに醤油を塗ってあるのでそのまま食べてみてください」
私がひとつ見本で食べてみせる。
久しぶりのお寿司…あまりに美味しそうで一口で全部口に放り込んだ!
「ングング…」
口が一杯で動かすのが精一杯、でも…美味い…
やっぱり酢飯の甘さが魚と醤油とよく合う…
口の中いっぱいの幸せを噛み締める。
「う、美味そうに食うんだよな…」
「ゴクッ…本当に…たまらん、じゃあひとつ貰うぞ」
ビオスさんが寿司に手を伸ばすと
「では私も…」
サミュエルさんが同じように寿司を掴んだ。
三人で同時に寿司を食べると…
「どうですか?サミュエルさん…使えそうですか?」
ロードさんが心配そうに声をかけた。
お寿司を食べていたサミュエルさんが口を覆って止まった。
「サミュエルさん…どうですか?」
私も心配になって声をかけた。
「これがあの家畜の米とは誰も思わないでしょうね」
「それって…」
「大変美味しいです」
よかった~
国によっては駄目だという人もいるかと思ったが大丈夫そうだ!
「ミラ!俺達にも一つ作ってくれ」
「はーい!」
私は何個かおにぎりを作りわさびを塗ろうとすると…
あっそうだ…
ある事を思いついてにやりと笑った。
「はい、おまたせしました!手毬寿司ミラバージョンの完成です」
私はパッドさん達の為にもいくつか握ってきた。
「サミュエルさんはこっちの味見をお願いします」
別皿にもいくつか同じようなものを作っておく。
「わかりました」
サミュエルさんは頷いて私の差し出した皿から寿司を取る。
それを確認して王子達のそばにも皿を置くと…
「よく味わってね!」
私はニコッと笑ってお皿を押した。
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