収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい

三園 七詩

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肉が駄目で油ものも厳しいと…

まぁ揚げないコロッケもできるけど肉を食べないなら少し軽めの食事の方がいいのかな?

あれこれメニューを頭の中で考えていると…

「あともうひとつ…」

言いにくそうにロードさんが声をかける。

「えー!まだあるのかよ!」

「そいつ食う気あるのか!?」

ビオスさんとパッドさんが文句を言い出した。

「すみません…その…隣国は海に面した国でして、海の食材を使って欲しいと…しかも生で…」

「はぁ!?そりゃ無理だろ!あんな臭いもの生で食えるわけない!」

「そうだ!海の物はあたりやすい…常識だろ?」

「え?海の食材って魚ってことだよね?生で食べないの?」

私の頭にはみんな大好きお寿司やお刺身が頭に浮かんでいた。

「は?ミラは海の物食った事ないだろ?」

「え?あー…そうだね、でも聞いた事あるよ。大丈夫食べれる…だけどそれには食材が重要かな?」

「なんでもご用意致します!どうかお願い致します」

私が作れると言うとロードさんの顔付きが変わった。

「なら、魚はなるべく新鮮なうちに運んで下さい。あと氷とかでよく冷やして欲しいです!」

「新鮮で冷やす…わかりました!すぐに手配します」

「それでその食事会はいつなんですか?」

イーサン様が日時を聞いた。

確かにそれも重要だ!

「それが…もう既にこちらに向かっているらしく…あと一週間ほどで到着予定だ」

「「「えー!」」」

「なんでもっと早く言ってくれないの!」

私が文句を言うとパッドさん達も無言で頷く。

「俺達も聞いたのが昨日なんだ…使者からの手紙で…」

はぁ…とため息をつく。

「その事で王宮の料理人達も参ってしまって…」

「ああそうだ!?皆さんも手伝ってくれるんですよね?」

「そのように料理長にはいってある」

ん?なんか微妙な返事…

怪しむようにファイさんを見上げるがニコニコと笑っているだけだった。

「まぁそこはミラに任せる…きっと得意だろうからな!」

「得意って何?」

「お前料理人キラーだろ?その調子で王宮の料理人達も落としてくれ」

「な!そんな事無いよ!ただ料理が少し好きなだけ!ねぇそうだよね、パッドさん?ビオスさん!」

私は二人に同意を求めようと振り返ると二人はわかる!と王子にうんうんと同意するように頷いていた。

こいつら~人をなんだと思ってる…

私はムカつく勝手な大人達を睨みつけた。

後で…覚えてろよ!

イーサン様以外のニヤニヤ笑う大人達に復讐を誓った!

この気持ちはそっと蓋をして、ロードさんに他にも必要な食材を頼んでおく。

「わさびってわかりますかね?綺麗な水のところに生えるちょっとピリッと辛い食材なんですけど…」

「ちょ、ちょっとお待ちください!」

ロードさんは話を聞いていて慌てて誰かを呼びに行ってしまった。

突然の事に私達は首を傾げて顔を見合わせた。
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