128 / 180
連載
隣国
しおりを挟む
次の日早速王宮からの使者に料理を提供する胸をイーサン様が伝えた。
するとすぐに返答がきて、本人達に王宮にすぐに来て欲しいと連絡がくる。
「イーサン様!ミラ!一緒についてきてくれ!」
パッドさんはイーサン様の前で深々と頭を下げた…それはもう土下座しそうに…
「私はもちろん行きますが…ミラは必要ですか?」
「当たり前です!ミラの知恵がなきゃ困る!ミラだって自分の為なんだ失敗出来ないだろ?」
「そうだけど…パッドさんビオスさんと二人で行くのが心細いだけなんじゃない?」
私はジロっと怪しむように睨んだ。
「そ、そんなこと無いぞ!だが俺達は料理の事となると熱くなっちまう、止めてくれる人がいないとどうも不安で…」
「それもそうですね、二人にはミラがいるくらいがちょうどいいでしょう。ミラももう一度行ってるし問題ないかな?」
「うーん、そうですね!二人だけだと心配ですもんね!」
パッドさんは何か言い返したそうにするがぐうの音も出なかったようだ!
ミラージュは今日はお休みにしてパッドさんを拾いながら私達は王宮へと向かった。
もう既に話が通っているのか私達は難なく城門を通過して王宮へと入ると、この前と同じ部屋へと通された。
「イーサン様にミラさん、お久しぶりです」
部屋で待っていると、ロードさんが笑顔で顔を出した。
「ようミラ久しぶりだな!」
すると後ろからファイ王子も顔を出す。
「お二人共お久しぶりです。今日の話をしたきり来てませんでしたね」
「ちょっと忙しくてな…」
ファイさんが苦笑いすると私達の部屋に入ってドカッと疲れた様子で椅子に腰掛けた。
「え?まさかこの件でファイさん達が?」
私がイーサン様を見ると苦笑いをして頷いた。
「えーなんで黙ってたんですか!?」
「ごめんよ、王子達からミラには内緒にするように言われていてね」
「まぁそういうことなんで、ここには俺達と事情を知ってる奴しか来ないから気にせず思いっきりやってくれ」
ファイさんがグリグリと私の頭を撫でた!
くそ!黙ってたくせになんだ!
私は王子の手を払うとぐちゃぐちゃにされた頭を直した。
「思いっきりやって欲しいとは思っていましたがここにきて隣国の王から難題が来まして…」
ロードさんがすまなそうにパッドさん達を見ると、パッドさん達がゴクリと唾を飲み込んだ。
あの二人ここに来てから息してる?
なんかものすごく怖い顔をして固まっている。
「ねぇ二人共大丈夫?」
私が心配して二人の手をポンと叩くと…
「ぎゃあ!」
二人が叫び出した!
「お、お、驚かせるなよ!心臓が止まるかと思った!」
パッドさんとビオスさんが胸を押さえている。
「声かけただけじゃん!それより聞いてる?難題だって!」
「は、はい!どんなことでしょう?」
パッドさんが姿勢を正して聞いている。
「それが…隣国では宗教上の問題で獣の肉類は食べられないそうです…なので肉を使わない料理というのは可能でしょうか?」
「肉?まぁコロッケは芋だし大丈夫だな」
二人は頷き合うが
「でも油は?あれって豚の油でしょ?あと卵もダメなんじゃない?」
私がロードさんに確認するように顔を見ると、ロードさんがその通りだと困った様に頷いた。
するとすぐに返答がきて、本人達に王宮にすぐに来て欲しいと連絡がくる。
「イーサン様!ミラ!一緒についてきてくれ!」
パッドさんはイーサン様の前で深々と頭を下げた…それはもう土下座しそうに…
「私はもちろん行きますが…ミラは必要ですか?」
「当たり前です!ミラの知恵がなきゃ困る!ミラだって自分の為なんだ失敗出来ないだろ?」
「そうだけど…パッドさんビオスさんと二人で行くのが心細いだけなんじゃない?」
私はジロっと怪しむように睨んだ。
「そ、そんなこと無いぞ!だが俺達は料理の事となると熱くなっちまう、止めてくれる人がいないとどうも不安で…」
「それもそうですね、二人にはミラがいるくらいがちょうどいいでしょう。ミラももう一度行ってるし問題ないかな?」
「うーん、そうですね!二人だけだと心配ですもんね!」
パッドさんは何か言い返したそうにするがぐうの音も出なかったようだ!
ミラージュは今日はお休みにしてパッドさんを拾いながら私達は王宮へと向かった。
もう既に話が通っているのか私達は難なく城門を通過して王宮へと入ると、この前と同じ部屋へと通された。
「イーサン様にミラさん、お久しぶりです」
部屋で待っていると、ロードさんが笑顔で顔を出した。
「ようミラ久しぶりだな!」
すると後ろからファイ王子も顔を出す。
「お二人共お久しぶりです。今日の話をしたきり来てませんでしたね」
「ちょっと忙しくてな…」
ファイさんが苦笑いすると私達の部屋に入ってドカッと疲れた様子で椅子に腰掛けた。
「え?まさかこの件でファイさん達が?」
私がイーサン様を見ると苦笑いをして頷いた。
「えーなんで黙ってたんですか!?」
「ごめんよ、王子達からミラには内緒にするように言われていてね」
「まぁそういうことなんで、ここには俺達と事情を知ってる奴しか来ないから気にせず思いっきりやってくれ」
ファイさんがグリグリと私の頭を撫でた!
くそ!黙ってたくせになんだ!
私は王子の手を払うとぐちゃぐちゃにされた頭を直した。
「思いっきりやって欲しいとは思っていましたがここにきて隣国の王から難題が来まして…」
ロードさんがすまなそうにパッドさん達を見ると、パッドさん達がゴクリと唾を飲み込んだ。
あの二人ここに来てから息してる?
なんかものすごく怖い顔をして固まっている。
「ねぇ二人共大丈夫?」
私が心配して二人の手をポンと叩くと…
「ぎゃあ!」
二人が叫び出した!
「お、お、驚かせるなよ!心臓が止まるかと思った!」
パッドさんとビオスさんが胸を押さえている。
「声かけただけじゃん!それより聞いてる?難題だって!」
「は、はい!どんなことでしょう?」
パッドさんが姿勢を正して聞いている。
「それが…隣国では宗教上の問題で獣の肉類は食べられないそうです…なので肉を使わない料理というのは可能でしょうか?」
「肉?まぁコロッケは芋だし大丈夫だな」
二人は頷き合うが
「でも油は?あれって豚の油でしょ?あと卵もダメなんじゃない?」
私がロードさんに確認するように顔を見ると、ロードさんがその通りだと困った様に頷いた。
33
お気に入りに追加
3,855
あなたにおすすめの小説
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]
ラララキヲ
ファンタジー
卒業式にて婚約者の王子に婚約破棄され義妹を殺そうとしたとして国外追放にされた公爵令嬢のリネットは一人残された国境にて微笑む。
「さようなら、私が産まれた国。
私を自由にしてくれたお礼に『魅了』が今後この国には効かないようにしてあげるね」
リネットが居なくなった国でリネットを追い出した者たちは国王の前に頭を垂れる──
◇婚約破棄の“後”の話です。
◇転生チート。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
◇人によっては最後「胸糞」らしいです。ごめんね;^^
◇なので感想欄閉じます(笑)
侯爵夫人は子育て要員でした。
シンさん
ファンタジー
継母にいじめられる伯爵令嬢ルーナは、初恋のトーマ・ラッセンにプロポーズされて結婚した。
楽しい暮らしがまっていると思ったのに、結婚した理由は愛人の妊娠と出産を私でごまかすため。
初恋も一瞬でさめたわ。
まぁ、伯爵邸にいるよりましだし、そのうち離縁すればすむ事だからいいけどね。
離縁するために子育てを頑張る夫人と、その夫との恋愛ストーリー。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。