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報酬

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「ふぅ~満足、満足…」

ファイさん達とサロンに移動して食後のお茶を楽しんでいると…

「いや、本当に美味しかったです。ご馳走様でした。これはほんの気持ちです」

ロードさんは懐から袋を取り出して私の前に置いた。

ジャラッ…と重そうな音がする…まさかこれ…

私が中身を確認するとやはりお金だった。

それも結構な額が入っている。

「これなんですか?」

私はロードさんをみつめると

「いや、これまでの王子が迷惑をかけた事への謝罪と感謝の気持ちです、今日の食材分も入ってますからどうぞお受け取り下さい」

「こんなに貰えません!てか要りませんよ!」

私はお金の袋をつき返した!

「そうでしょうか?これぐらい正当な金額だと思いますが…」

ロードさんがお金を見て怪訝な顔をする。

「お金ならもらっていましたし、これは助けてもらった時のお礼でもあるんですから気にしないでください!それに私達のお店はお金に困らないぐらいは繁盛してますからね」

ドヤっと腰に手を当てて無い胸を張った。

「それもそうですね」

ロードさんは私達が今流行りのミラージュである事を思い出した。

「確かにこんなにも美味しいご飯が食べられるなら通うのも納得です。今度はお店の方にも行ってみますね」

「ご贔屓に~そこでたくさん食べて下さい!その方が嬉しいです」

私はにっこりと笑って

「コレでファイさんもロードさんとお店に行けますね」

「いや、俺はこっちがいい」

「は?パッドさんやビオスさんの料理の方が美味しいですよ?」

「それでも俺はここで自由に食べる方が好きだ」

ふーん…まぁいいけど

悪い気のしないミラは仕方がないと笑ってそれ以上何も言わなかった。

「しかしこんなにも美味しいなら今度の隣国を招いての食事会のメニューに考えてもいいかもしれませんね」

ロードさんが何やら思案する。

「隣国?」

「ああ、近々隣国と同盟を組む予定なんだがその前に親睦を深めようと食事会を行うんだ…その席で今回の同盟が決まる」

なんかよくわからんが大変そうだ…まぁ私にはあんまり関係ないかな?

料理ならいくらでも真似してもらっていいし

ふーんと曖昧に答えると…

「しかし隣国の国王は料理にはうるさいと聞きました…ここで機嫌でも損なったら今回の話も白紙に戻るかもしれませんよ」

ロードさんが心配そうにファイさんを見つめる。

「まぁそれも噂だろ、大丈夫だろ。今のところかなり友好的と聞いている」

ファイさんは笑うと

「すみませんがそんな大事そうな話を子供の前でしないでもらえます?」

私は巻き込まないで欲しいと二人を睨んだ。

「これはこれは、すみません。つい子供と言うことを忘れておりました」

ロードさんがわざとらしく驚くとすみませんと頭を下げた。

あれは絶対にわざと聞かせたな!

ミラは聞かなかったことにしたかったとため息をついた。
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