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んー!いただきます!
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「ん~!美味しいです!」
カナリアの輝く笑顔にこっちまで嬉しくなる。
「これがあの硬いパンねぇ…いや美味いな」
パッドさんが難しい顔をしながらももぐもぐと口を動かしている。
「簡単なのに美味しいですよね!私これ大好きです!まだまだ食べられますね!」
カナリアの言葉にパッドさんがジト目で見つめた。
「それは催促か?悪いがもうないぞ」
「えー!」
カナリアがしょんぼりすると
「私の分少しあげるよ」
食べていた所を避けて切ってあげるとカナリアのお皿に乗せてあげた。
「ミラ様…」
カナリアが感激して目を潤ませてこちらを見つめた。
「カナリア…ミラからまで貰うなよ」
パッドさんが呆れるが小さい私にはちょっと大きいかったから問題ない、それより美味しそうに食べてくれる姿が嬉しかった。
「ミラ様の周りはいつも美味しいものが溢れてますね!あー私本当にミラ様にお仕え出来て幸せですー」
口の周りを光らせてカナリアがほっぺを押さえて幸せそうに呟いた。
「それって美味しいご飯が食べられたら誰でもいいんじゃないの?」
私が疑うような眼差しでカナリアを見つめると
「カナリアならありそうだな!」
パッドさんも笑いながら同意した。
「そ、そんな事ないです!私はどんなに美味しいものを積まれてもミラ様のメイドを辞める気はありません!」
「ほー…ならその最後の一切れは俺にくれるのか?」
「え?こ、これは…ダメです!ミラ様がくれた物ですからね!」
カナリアは取られる前に急いで最後の欠片を口に放り込んだ!
「ミラはまの…モグモグ…ふくるもの…モグモグ…ゴックン。は渡す気はありません!」
「そんなに気に入ってくれたんだ。なら明日の王子達もコレで満足してくれるかな」
「もう間違いないです!私ならあと追加で五枚は食べられます!」
「そりゃ食べ過ぎだろ」
パッドさんが笑うと
「じゃあ明日王子達に作る時に多めに作っておくよ!」
「ほ、本当ですかー!嬉しい~」
ぐぅー!
今食べたばかりだと言うのに明日の事を想像してかカナリアのお腹が鳴った…
さすがに驚きパッドさんと思わず目を見合せた。
次の日…約束通りファイ王子とロードさんが屋敷を訪れた。
イーサン様はお店を休んで残ってくれると言ったが…イーサン様がいると王子が寛げないと思い心配するイーサン様の背中を押してお店へと向かわせた。
「何かあったらすぐに知らせる事!」
「はい!」
「嫌なら…逃げてもいいんだからね」
イーサン様は馬車に乗ってからも何度も声をかけてくる。
「わかってます!王子なんてもう何回も来てるんですから大丈夫です。それよりイーサン様もお店の方を頑張って下さい!早くしないとパッドさんが遅刻しますよ」
隣でソワソワするパッドさんをみて苦笑する。
「わかった…なら行ってくるよ…」
「うん、行ってらっしゃい!気をつけて帰ってきてね」
「ああ」
イーサン様にそういうと少し嬉しそうに微笑んでやっと馬車を出発させた。
「やれやれ…じゃあこっちも準備だけしておこうか」
「はい!フレンチトーストですね!」
カナリアが嬉しそうに頷いた!
カナリアの輝く笑顔にこっちまで嬉しくなる。
「これがあの硬いパンねぇ…いや美味いな」
パッドさんが難しい顔をしながらももぐもぐと口を動かしている。
「簡単なのに美味しいですよね!私これ大好きです!まだまだ食べられますね!」
カナリアの言葉にパッドさんがジト目で見つめた。
「それは催促か?悪いがもうないぞ」
「えー!」
カナリアがしょんぼりすると
「私の分少しあげるよ」
食べていた所を避けて切ってあげるとカナリアのお皿に乗せてあげた。
「ミラ様…」
カナリアが感激して目を潤ませてこちらを見つめた。
「カナリア…ミラからまで貰うなよ」
パッドさんが呆れるが小さい私にはちょっと大きいかったから問題ない、それより美味しそうに食べてくれる姿が嬉しかった。
「ミラ様の周りはいつも美味しいものが溢れてますね!あー私本当にミラ様にお仕え出来て幸せですー」
口の周りを光らせてカナリアがほっぺを押さえて幸せそうに呟いた。
「それって美味しいご飯が食べられたら誰でもいいんじゃないの?」
私が疑うような眼差しでカナリアを見つめると
「カナリアならありそうだな!」
パッドさんも笑いながら同意した。
「そ、そんな事ないです!私はどんなに美味しいものを積まれてもミラ様のメイドを辞める気はありません!」
「ほー…ならその最後の一切れは俺にくれるのか?」
「え?こ、これは…ダメです!ミラ様がくれた物ですからね!」
カナリアは取られる前に急いで最後の欠片を口に放り込んだ!
「ミラはまの…モグモグ…ふくるもの…モグモグ…ゴックン。は渡す気はありません!」
「そんなに気に入ってくれたんだ。なら明日の王子達もコレで満足してくれるかな」
「もう間違いないです!私ならあと追加で五枚は食べられます!」
「そりゃ食べ過ぎだろ」
パッドさんが笑うと
「じゃあ明日王子達に作る時に多めに作っておくよ!」
「ほ、本当ですかー!嬉しい~」
ぐぅー!
今食べたばかりだと言うのに明日の事を想像してかカナリアのお腹が鳴った…
さすがに驚きパッドさんと思わず目を見合せた。
次の日…約束通りファイ王子とロードさんが屋敷を訪れた。
イーサン様はお店を休んで残ってくれると言ったが…イーサン様がいると王子が寛げないと思い心配するイーサン様の背中を押してお店へと向かわせた。
「何かあったらすぐに知らせる事!」
「はい!」
「嫌なら…逃げてもいいんだからね」
イーサン様は馬車に乗ってからも何度も声をかけてくる。
「わかってます!王子なんてもう何回も来てるんですから大丈夫です。それよりイーサン様もお店の方を頑張って下さい!早くしないとパッドさんが遅刻しますよ」
隣でソワソワするパッドさんをみて苦笑する。
「わかった…なら行ってくるよ…」
「うん、行ってらっしゃい!気をつけて帰ってきてね」
「ああ」
イーサン様にそういうと少し嬉しそうに微笑んでやっと馬車を出発させた。
「やれやれ…じゃあこっちも準備だけしておこうか」
「はい!フレンチトーストですね!」
カナリアが嬉しそうに頷いた!
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