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おやすみ
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それからイーサン様のところに戻るまでロード様…もう「さん」でいいよね…ロードさんからくどくどと質問をされた。
「今度私も王子とご一緒してもよろしいですか?」
「は?」
最後の問いに思わずなんの事かと聞き返す。
「王子がそちらで食事をご馳走になるのに同行させて下さい。さすがに王子が常にどんな食事を取っているか確認もしないといけませんからね!」
「それ…別にロードさんじゃ無くてもいいんじゃ…」
ロードさんを見つめていると目を逸らされた。
「他にも色々と気になりますから…それとも何か不味い事でもありますか?」
ロードさんに聞かれるが
「私はいいですけど…それってイーサン様に聞いた方が…あの御屋敷の主はイーサン様ですから」
「確か…それはそうですね…いや、どうもあなたと話していると子供と言う事を忘れてしまいます」
「そんな!こんなに子供らしいのに!」
小さい体をめいいっぱいアピールした!
「あはは、面白い冗談ですね!」
ロードさんが可笑しそうに笑った。
冗談じゃないのに…
私は納得できないと頬を膨らませて前を向いた。
そしてイーサン様が待つ部屋に着くと扉をノックする。
中からイーサン様の声がして扉を守る兵士が開けてくれた。
「イーサン様!ただいまです!」
中にいたイーサン様に駆け寄って抱きついた!
「ミラ、おかえり」
イーサン様が笑顔で迎えると
「大丈夫だったかい?」
心配そうに目線を合わせて屈んできた。
「はい!なんの問題もありません!さぁ帰りましょ」
イーサンの手を引くと
「おいおい!」
ロードさんが声をかけてきた。
「ああ、忘れてた。イーサン様、ロードさんからなんかお願いがあるそうです」
「え?あなたは…」
イーサン様がついてきたロードさんを見ると
「ご挨拶が遅れました。私ファイ王子の側近のロードと申します。王子がいつもお世話になっております…一度ご挨拶に伺わねばと思っていたところです」
「ファイ王子の…」
イーサン様が驚いていると
「何かしこまってるの?ロードさんはっきりいいなよ!うちにご飯食べに行きたいって」
遠回しな言い方にむず痒くなると先程話して事を言ってしまう。
「大人には色々と挨拶しなきゃならない事があるんです!」
「はーん…難儀ですねぇ~」
子供でよかった。
その後もイーサン様とロードさんが何やら今後の事を話しているのでソファーでまったりと待っていた。
「では早いですが明日王子とお伺いさせていただきますね」
「本当に早いですね…それだと私は店があるので明後日でもよろしいですか?」
「ミラさんもいないのでしょうか?」
「ミラは居ますが…」
イーサン様が渋い顔をすると
「なら問題ありません。料理を作ってくださるのはミラさんなのでしょう?」
「しかし…」
「ねぇミラさん」
ロードが笑って振り返るとそこには気持ちよさそうに眠るミラがソファーから落ちそうになっていた。
「今度私も王子とご一緒してもよろしいですか?」
「は?」
最後の問いに思わずなんの事かと聞き返す。
「王子がそちらで食事をご馳走になるのに同行させて下さい。さすがに王子が常にどんな食事を取っているか確認もしないといけませんからね!」
「それ…別にロードさんじゃ無くてもいいんじゃ…」
ロードさんを見つめていると目を逸らされた。
「他にも色々と気になりますから…それとも何か不味い事でもありますか?」
ロードさんに聞かれるが
「私はいいですけど…それってイーサン様に聞いた方が…あの御屋敷の主はイーサン様ですから」
「確か…それはそうですね…いや、どうもあなたと話していると子供と言う事を忘れてしまいます」
「そんな!こんなに子供らしいのに!」
小さい体をめいいっぱいアピールした!
「あはは、面白い冗談ですね!」
ロードさんが可笑しそうに笑った。
冗談じゃないのに…
私は納得できないと頬を膨らませて前を向いた。
そしてイーサン様が待つ部屋に着くと扉をノックする。
中からイーサン様の声がして扉を守る兵士が開けてくれた。
「イーサン様!ただいまです!」
中にいたイーサン様に駆け寄って抱きついた!
「ミラ、おかえり」
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「大丈夫だったかい?」
心配そうに目線を合わせて屈んできた。
「はい!なんの問題もありません!さぁ帰りましょ」
イーサンの手を引くと
「おいおい!」
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「ああ、忘れてた。イーサン様、ロードさんからなんかお願いがあるそうです」
「え?あなたは…」
イーサン様がついてきたロードさんを見ると
「ご挨拶が遅れました。私ファイ王子の側近のロードと申します。王子がいつもお世話になっております…一度ご挨拶に伺わねばと思っていたところです」
「ファイ王子の…」
イーサン様が驚いていると
「何かしこまってるの?ロードさんはっきりいいなよ!うちにご飯食べに行きたいって」
遠回しな言い方にむず痒くなると先程話して事を言ってしまう。
「大人には色々と挨拶しなきゃならない事があるんです!」
「はーん…難儀ですねぇ~」
子供でよかった。
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「では早いですが明日王子とお伺いさせていただきますね」
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「ミラさんもいないのでしょうか?」
「ミラは居ますが…」
イーサン様が渋い顔をすると
「なら問題ありません。料理を作ってくださるのはミラさんなのでしょう?」
「しかし…」
「ねぇミラさん」
ロードが笑って振り返るとそこには気持ちよさそうに眠るミラがソファーから落ちそうになっていた。
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