収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい

三園 七詩

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子供?

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「君…本当に子供かい?」

オバジ様が先程からの発言に訝しげにそんな事を聞いた。

「どう見ても子供に見えませんか?」

「いや…まぁ見た目はそうなんだけどね。君と話していると子供と話してる気がしないものだから」

そう言って笑われた。

「よく言われます」

にこりと笑い返しておく。

「他に何か聞きたいことありますか?」

「あとは…ジェイコブ…あの男にされた…嫌な事を聞きたいのだけど…」

言いにくそうに言葉を選んでいる。

「はい…」

私は目を閉じてゴクリと唾を飲む…あの時の事は…もしかしたら一生忘れられないかもしれない…

でもそんな事でこれからの夢も希望も無くしたくない!

私は負けない!

カッ!と目を開くとあの日の事を話し始めた。

私があの時にされたことを話す間…オバジ様も大臣達も黙って話を聞いていた…

途中顔を顰めたり、考え込む表情があったが変に口を挟むことは無かった…


「……これが事件のあらましです…」

一気に話をするとふっーっと深く息を吐く…

息を吐くと全身に汗をかいていた…話す事に集中して気が付かなかった。

ハンカチを出して汗を拭っていると

「それが本当なら…あの男過去にも何かしてるはずですね…」

「ああ、この子だけ…とは思えないな」

「はい、そうだと思います…子供の歪む顔が好きみたいでしたから」

「変態が…」

ファイ王子が吐き捨てた。

「同じ屋敷に住んでた人なら少しは何か知ってるんじゃないですか?」

「みんな一斉に屋敷を出ていってしまったんだよ…しかもほとんどの者が口を噤んでいる」

私は少し考え込むと…

「みんな…いやいや手伝わされた…とか?」

「どういう事かな?」

大臣が聞くと

「あの男が後処理とかするとは思えません、みんな無理やり命令されて犯罪の隠蔽を手伝わされた…とかって考えられませんか?」

「なるほど…」

「自分が少しでも関わっているなら口を噤むのも頷けます。罪には問わないから…とか言ってみれば話してくれるかもしれませんね…」

「オバジ様!」

秘書のロードさんが声をあげた。

「ああ、話を聞いてみよう…すまないね。話を聞くはずが逆にアドバイスを貰ってしまった」

「いいんです。これであの男達が罪に問えるなら」

私が笑うと、みんなが困った様な顔をした。

なんだろ?変な事言ったかな?

首を傾げてファイさんを見ると…

「あー……やっぱりミラは普通の子供じゃないね」

「ファイさんまでそういう事言うんだ!もううちに来てもご飯あげないからね!」

ぷいっと横を向く。

「ファイ…お前食事をご馳走になっているのか?」

「王子が?」

「「あっ…」」

私と王子は顔を見分けると固まった。


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