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ノア
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ミラはお布団に潜ると何かモゾモゾとした感触に気がついた…
ん?なんだろ?
そっと探ると…モコっ…
何かふわふわとした小さい毛玉のようなものが手に当たった。
「な、何!?」
ひっと手を引っ込めるがかなりいい感触だった…ぬいぐるみ?
もう一度と中を除くとそこには小さなネズミの様な毛玉がいた。
「なにこれ?」
プルプルと震える様子につんつんとつついて見ると…
「ピッ!」
鳥のような声がする…
「えっ?この声…ノアちゃん…」
まさかと思うがノアちゃんの声に似ていると思わず声が漏れると…
「ピー!」
毛玉がパフンッ!と鳥に姿を変えてノアちゃんが胸に飛び込んできた!
「うそ…ノアちゃん?ノアちゃんなの?」
抱きしめるとノアちゃんがそうだと言わんばかりにスリスリと体を擦り寄せた。
「ノアちゃんだ…ノアちゃん!!」
あまりの嬉しさに涙がこぼれる。
「うううぅ…ノア…ちゃん…」
ノアちゃんの感触をしばらく味わうとやっと落ち着いてきた。
「ノアちゃん…なんでここにいるの?ハーパーもいるの?…まさか…ジョンさん…とか?」
伺うようにノアちゃんを見るがノアちゃんはクリクリと可愛く首を動かすだけだった。
「ノアちゃんは鳥だもんね…あそこから飛んで来れるのか…ノアちゃんだけがきたのかな…」
なんか…ジョンさんの温もりを感じてただけに淡い期待をしてしまうがそんな事はありえないと首をふる。
だって外に出してくれたのはジョンさん達だ…わざわざ会いに来るなんて事は絶対にない…
そうは思いながらも自分の思考にショックをうける。
まるで他人になってしまったような感じがした。
「ジョンさん達…もう私の事忘れちゃったかな…?」
私の言葉にノアちゃんがパタパタと部屋の中を飛び回った。
「どうしたの?ノアちゃん」
突然暴れだしたノアちゃんの様子に思わず苦笑する。
「慰めてくれてるのかな?」
おいでとノアちゃんを呼ぶと嬉しそうに手の上に降りてきた。
「ノアちゃん…ハーパーやジョンさんに伝えて…ミラは元気に楽しそうにしてたって…」
私はノアちゃんを抱きしめたままベッドにポフンっと横になった。
「それともノアちゃんずっとここにいる?」
私がくすくす笑ってノアちゃんのふわふわの頭にキスするとノアちゃんがそれもいいね!とでも言うように「ピッ!」と鳴いた。
懐かしい温もりと匂いに私は疲れもあってかすぐに眠りについてしまった。
ノアはミラの寝息を確認するとモゾモゾとミラの腕から抜け出す。
本当はもっとここに居たいけど…他の人に姿を見られる訳にはいかなかった。
ミラの匂いを自分の体に染みつけるように擦るとミラが嬉しそうに笑った。
その顔を満足そうに見るとノアはそっとミラの元から飛び立った。
朝になってミラは疲れなどなく清々しい気持ちで目が覚めた。
「うん…あっ!」
目を擦りながらノアちゃんを潰してないか確認する!
ベッドの布団を豪快に剥ぎ取るが…そこにはノアちゃんは居なかった。
「あれ…もしかして夢?なーんだ…」
残念な気持ちでベッドに顔から倒れ込む。
するとフワッとベッドからノアちゃんの羽が風で浮かんだ。
「ん?これノアちゃんの?」
やっぱり夢じゃなかった…
ミラはノアちゃんの羽を大事そうに抱きしめた。
ん?なんだろ?
そっと探ると…モコっ…
何かふわふわとした小さい毛玉のようなものが手に当たった。
「な、何!?」
ひっと手を引っ込めるがかなりいい感触だった…ぬいぐるみ?
もう一度と中を除くとそこには小さなネズミの様な毛玉がいた。
「なにこれ?」
プルプルと震える様子につんつんとつついて見ると…
「ピッ!」
鳥のような声がする…
「えっ?この声…ノアちゃん…」
まさかと思うがノアちゃんの声に似ていると思わず声が漏れると…
「ピー!」
毛玉がパフンッ!と鳥に姿を変えてノアちゃんが胸に飛び込んできた!
「うそ…ノアちゃん?ノアちゃんなの?」
抱きしめるとノアちゃんがそうだと言わんばかりにスリスリと体を擦り寄せた。
「ノアちゃんだ…ノアちゃん!!」
あまりの嬉しさに涙がこぼれる。
「うううぅ…ノア…ちゃん…」
ノアちゃんの感触をしばらく味わうとやっと落ち着いてきた。
「ノアちゃん…なんでここにいるの?ハーパーもいるの?…まさか…ジョンさん…とか?」
伺うようにノアちゃんを見るがノアちゃんはクリクリと可愛く首を動かすだけだった。
「ノアちゃんは鳥だもんね…あそこから飛んで来れるのか…ノアちゃんだけがきたのかな…」
なんか…ジョンさんの温もりを感じてただけに淡い期待をしてしまうがそんな事はありえないと首をふる。
だって外に出してくれたのはジョンさん達だ…わざわざ会いに来るなんて事は絶対にない…
そうは思いながらも自分の思考にショックをうける。
まるで他人になってしまったような感じがした。
「ジョンさん達…もう私の事忘れちゃったかな…?」
私の言葉にノアちゃんがパタパタと部屋の中を飛び回った。
「どうしたの?ノアちゃん」
突然暴れだしたノアちゃんの様子に思わず苦笑する。
「慰めてくれてるのかな?」
おいでとノアちゃんを呼ぶと嬉しそうに手の上に降りてきた。
「ノアちゃん…ハーパーやジョンさんに伝えて…ミラは元気に楽しそうにしてたって…」
私はノアちゃんを抱きしめたままベッドにポフンっと横になった。
「それともノアちゃんずっとここにいる?」
私がくすくす笑ってノアちゃんのふわふわの頭にキスするとノアちゃんがそれもいいね!とでも言うように「ピッ!」と鳴いた。
懐かしい温もりと匂いに私は疲れもあってかすぐに眠りについてしまった。
ノアはミラの寝息を確認するとモゾモゾとミラの腕から抜け出す。
本当はもっとここに居たいけど…他の人に姿を見られる訳にはいかなかった。
ミラの匂いを自分の体に染みつけるように擦るとミラが嬉しそうに笑った。
その顔を満足そうに見るとノアはそっとミラの元から飛び立った。
朝になってミラは疲れなどなく清々しい気持ちで目が覚めた。
「うん…あっ!」
目を擦りながらノアちゃんを潰してないか確認する!
ベッドの布団を豪快に剥ぎ取るが…そこにはノアちゃんは居なかった。
「あれ…もしかして夢?なーんだ…」
残念な気持ちでベッドに顔から倒れ込む。
するとフワッとベッドからノアちゃんの羽が風で浮かんだ。
「ん?これノアちゃんの?」
やっぱり夢じゃなかった…
ミラはノアちゃんの羽を大事そうに抱きしめた。
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