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再会(驚)
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泣きながら抱き合うミラとビオスをクロードとイーサンは複雑な思いで見つめる。
「ミラ…」
イーサンが思わず名前を呼ぶと
「イーサン様!」
ミラは顔を輝かせてイーサンに笑いかけた。
「ありがとうございます!ビオスさんを出してくれて」
ビオスはイーサンと呼ばれた男性を見ると…
「ありがとうございます」
クロード様とイーサン様に頭を下げた。
「ここで一生懸命働かせてください」
「うん、よろしく。ミラの為にも頑張ってね。君を出したのは夢のまだ一歩目みたいだから」
「夢…一歩目?」
「イーサン様のおかげです!私イーサン様に迎えて貰えて本当によかった…」
ミラの笑顔にイーサンはそっと微笑んだ。
「って言うか…お前…ビオスか?」
ずっと後ろでやり取りを見ていたパッドはビオスの顔をじっと凝視していた。
「え?」
ビオスはパッドを見つめると…
「お前!パッドか!?老けたなぁ~」
ビオスが笑うと
「そりゃお前もだろ!まさか新人ってお前か?しかも囚人…って何やったんだよ!」
「えっ?えっ?パッドさんとビオスさんて知り合い?」
ミラは砕けて話し出す二人を交互に見つめると…
「同じ店で見習いとして一緒に働いてたんだ」
パッドさんが教えてくれる。
「なんだって料理馬鹿のお前が収容所なんかに…」
パッドが聞くと…
「あっ…いやまぁ…」
ビオスはきまり悪そうに頭をかくとちらっとミラを見る。
パッドはその視線に気がつくと
「そうだな…子供の前で話すことじゃねぇな」
頷いた。
「君達が知り合いなんて世間も狭いもんだな。でもお互い知ってるなら話は早い、ビオス、知ってる様にパッドでここの料理長だ。パッド、ビオスが今日から入る新人だ面倒見てくれよ」
クロードさんが簡単に紹介すると
「料理長!パッド!偉くなったなぁ!」
ビオスはパッドの出世に顔を明るくして喜んだ!
「おい!俺は料理長だぞ!パッドさんと呼びな!」
パッドはフンとふんぞりかえるとビオスが鼻で笑う。
「パッドさん~お前を?」
ニヤニヤとしていると足元の服をギューっと引っ張られた。
見るとミラが頬を膨らませて不満そうにこちらを睨んでいた。
「どうしたミラ?頬で餅でも焼いてるのか?」
ビオスが笑ってその頬をつつくと
「パッドさんとビオスさんなんでそんなに仲良しなの!私の方が会いたかったのに!」
ミラの可愛いヤキモチにビオスは膝から崩れ落ちた。
「ビオスさん!」
突然倒れたビオスにミラは慌てて大丈夫かと顔を覗き込む。
「だ、大丈夫だ…ちょっと久しぶりの破壊力に体がついてかなかった」
ゆっくりと立ち上がると
「そりゃパッドは昔馴染みで信頼してるがミラの方が大切な子だし仲良しに決まってるだろ?」
安心させるように言うと
「本当に?」
「もちろんだ!食堂でずっと飯を作ってきた仲だろ?」
「うん!」
ミラはあの日を思い出し嬉しそうに頷いた!
「ミラ…」
イーサンが思わず名前を呼ぶと
「イーサン様!」
ミラは顔を輝かせてイーサンに笑いかけた。
「ありがとうございます!ビオスさんを出してくれて」
ビオスはイーサンと呼ばれた男性を見ると…
「ありがとうございます」
クロード様とイーサン様に頭を下げた。
「ここで一生懸命働かせてください」
「うん、よろしく。ミラの為にも頑張ってね。君を出したのは夢のまだ一歩目みたいだから」
「夢…一歩目?」
「イーサン様のおかげです!私イーサン様に迎えて貰えて本当によかった…」
ミラの笑顔にイーサンはそっと微笑んだ。
「って言うか…お前…ビオスか?」
ずっと後ろでやり取りを見ていたパッドはビオスの顔をじっと凝視していた。
「え?」
ビオスはパッドを見つめると…
「お前!パッドか!?老けたなぁ~」
ビオスが笑うと
「そりゃお前もだろ!まさか新人ってお前か?しかも囚人…って何やったんだよ!」
「えっ?えっ?パッドさんとビオスさんて知り合い?」
ミラは砕けて話し出す二人を交互に見つめると…
「同じ店で見習いとして一緒に働いてたんだ」
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パッドが聞くと…
「あっ…いやまぁ…」
ビオスはきまり悪そうに頭をかくとちらっとミラを見る。
パッドはその視線に気がつくと
「そうだな…子供の前で話すことじゃねぇな」
頷いた。
「君達が知り合いなんて世間も狭いもんだな。でもお互い知ってるなら話は早い、ビオス、知ってる様にパッドでここの料理長だ。パッド、ビオスが今日から入る新人だ面倒見てくれよ」
クロードさんが簡単に紹介すると
「料理長!パッド!偉くなったなぁ!」
ビオスはパッドの出世に顔を明るくして喜んだ!
「おい!俺は料理長だぞ!パッドさんと呼びな!」
パッドはフンとふんぞりかえるとビオスが鼻で笑う。
「パッドさん~お前を?」
ニヤニヤとしていると足元の服をギューっと引っ張られた。
見るとミラが頬を膨らませて不満そうにこちらを睨んでいた。
「どうしたミラ?頬で餅でも焼いてるのか?」
ビオスが笑ってその頬をつつくと
「パッドさんとビオスさんなんでそんなに仲良しなの!私の方が会いたかったのに!」
ミラの可愛いヤキモチにビオスは膝から崩れ落ちた。
「ビオスさん!」
突然倒れたビオスにミラは慌てて大丈夫かと顔を覗き込む。
「だ、大丈夫だ…ちょっと久しぶりの破壊力に体がついてかなかった」
ゆっくりと立ち上がると
「そりゃパッドは昔馴染みで信頼してるがミラの方が大切な子だし仲良しに決まってるだろ?」
安心させるように言うと
「本当に?」
「もちろんだ!食堂でずっと飯を作ってきた仲だろ?」
「うん!」
ミラはあの日を思い出し嬉しそうに頷いた!
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