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13章
747.
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【ん?木?】
なんの変哲もない木をみてみんなは同じように首を捻った。
【わかった!積んで遊ぶんだ!】
シンクが一つ足で掴んで上に積んでいく。
【惜しい!積むのは合ってるけど三つ並べて交互に積んでいくんだよ】
私は三つ並べては次は向きを変えて積んでと繰り返して30cm程の高さにまで積んだ。
【コレでどうやって遊ぶんだ?】
やっぱりみんなわからないと積んだ木を見つめる。
【これはね、一人ずつこのこの木を抜いていくの。抜いたら今度は上に積むんだよ】
一つ抜いては上に積むを繰り返す。
【シルバは手が大きいから無理かな】
【いや、爪を使えば大丈夫だが…これの何が面白いんだ?】
【積んでいくとどんどんバランスを取るのが難しくなるんだよ。先にこれを崩した人が負けだよ。負けたらそうだな…おかわり禁止とかどう?】
【なに!それは負けられん】
シルバは慎重に爪でトントンと器用に積み木を押し出した。
【ふー、中々集中力がいるな】
シルバは上に積むのは難しいので私が代わりに置いてあげた。
次にシンクがくちばしで難なく積み木を取るとそのまま足で掴んで飛ぶと上にポトンと落とす。
【シンクは上手だね!】
【えへへ】
シンクは褒めてあげると嬉しそうに自分の羽をついばんだ。
【よし、次は私だな】
プルシアは小さな手を使って難なく積み木を掴むと引っこ抜く、そしてそのまま上に積んだ。
【プルシアも上手!!こういうの得意そうだね!】
【うむ、好きな作業だな】
ニヤリと笑ってコハクに目を向ける。
【次はコハクだな】
【がんばる!】
コハクは口で積み木を掴んで取ろうとするので人型になる事を勧めた。
【いくよー】
ぷにぷにの手で積み木を掴んでがばっ!と抜いた!
ガラガラッ!
まぁ崩れるよね…
【あー!】
コハクはなんでとガックリとしている。
【コハク、残念だね】
コハクにはちょっと難しかったみたいだ。
その後、また積み直してジェンガを続ける、シルバとシンクとプルシアは気に入ったのか、ずっと続けていた。
【ムーは参加しないの?】
私はここに着いてからずっと影に隠れているムーに話しかけた。
【………】
ムーからはなんの返事も返って来ない。
【ムー、いい加減に出てこい!】
シルバが痺れを切らして唸り出した。
【ミヅキが心配しているぞ、それに…俺達もお前に聞きたい事がある】
シルバ達はジェンガをやめて私の周りに集まった。
【そうだね、ミヅキが何も言わないから黙ってたけど…ここに来る時にムーを使ったしね】
【ムーからは微かにあのアナテマの気配を感じるんだが…どういう事なんだ?】
【ムー…】
レムは何も言わずにムーを心配していた。
【ミヅキは何か知っているのか?】
シルバに聞かれて私は黙ってしまった。
私もよくわかって無いけど、多分ムーはアナテマの従魔で私をここに連れてくるように言われていたんだと思った。
でもムーからは何も説明を聞けない、だから私の口からみんなに伝える事は出来ないでいた。
【ムーはほら、喋れないし…でもアナテマと何か関係はあるんだよね?】
私はムーに語りかけた。
するとムーが影からひょっこりと顔を出す。
【やっと顔を出したか…】
シルバが呆れたようにため息をつくとムーが少し隠れてしまった。
【ムー!大丈夫、ちゃんと話を聞くから話してくれない?】
【ミヅキ、ムーは喋れないだろうが】
【でも言いたい事は伝わるよ】
私はムーに両手を広げた。
【ムー、前に私が従魔にならないって言ったの覚えてる?】
ムーはビクッと体を揺らした。
【あの時の気持ちは今も変わらないよ、ムーはアナテマが好きなのかな?でもそんな悲しい気持ちでいるなら私達と一緒にいようよ!】
ムーはチラッとシルバ達を見る。
【ふん、今更なんだ】
シルバはフイっと横を向くと話を続けた。
【お前が誰といたいか自分で決めろ。俺はミヅキの考えに従う】
シルバの言葉にシンク達も頷いた。
【素直じゃ無いけどシルバもムーを心配してるんだよ。もちろん僕達だってね】
【おいシンク!余計な事を…】
シルバがシンクに文句を言おうとするのを私は抱きついて邪魔した。
【シルバ、みんな!ありがとう】
優しいシルバ達にみんなと会えた事に感謝した。
【ムー、どうする?】
私はムーの前に座って話しかけた。
ムーはピョン!と影から飛び出ると私の胸に飛び込んできた。
【ムー!】
ムーを抱きしめるとプルプルと震えている…そんなムーをギュッと抱きしめた。
カチッ!
ムーと胸の奥で重なる感じがした。
【ムー、改めてようこそ!】
私はムーに笑いかけた。
なんの変哲もない木をみてみんなは同じように首を捻った。
【わかった!積んで遊ぶんだ!】
シンクが一つ足で掴んで上に積んでいく。
【惜しい!積むのは合ってるけど三つ並べて交互に積んでいくんだよ】
私は三つ並べては次は向きを変えて積んでと繰り返して30cm程の高さにまで積んだ。
【コレでどうやって遊ぶんだ?】
やっぱりみんなわからないと積んだ木を見つめる。
【これはね、一人ずつこのこの木を抜いていくの。抜いたら今度は上に積むんだよ】
一つ抜いては上に積むを繰り返す。
【シルバは手が大きいから無理かな】
【いや、爪を使えば大丈夫だが…これの何が面白いんだ?】
【積んでいくとどんどんバランスを取るのが難しくなるんだよ。先にこれを崩した人が負けだよ。負けたらそうだな…おかわり禁止とかどう?】
【なに!それは負けられん】
シルバは慎重に爪でトントンと器用に積み木を押し出した。
【ふー、中々集中力がいるな】
シルバは上に積むのは難しいので私が代わりに置いてあげた。
次にシンクがくちばしで難なく積み木を取るとそのまま足で掴んで飛ぶと上にポトンと落とす。
【シンクは上手だね!】
【えへへ】
シンクは褒めてあげると嬉しそうに自分の羽をついばんだ。
【よし、次は私だな】
プルシアは小さな手を使って難なく積み木を掴むと引っこ抜く、そしてそのまま上に積んだ。
【プルシアも上手!!こういうの得意そうだね!】
【うむ、好きな作業だな】
ニヤリと笑ってコハクに目を向ける。
【次はコハクだな】
【がんばる!】
コハクは口で積み木を掴んで取ろうとするので人型になる事を勧めた。
【いくよー】
ぷにぷにの手で積み木を掴んでがばっ!と抜いた!
ガラガラッ!
まぁ崩れるよね…
【あー!】
コハクはなんでとガックリとしている。
【コハク、残念だね】
コハクにはちょっと難しかったみたいだ。
その後、また積み直してジェンガを続ける、シルバとシンクとプルシアは気に入ったのか、ずっと続けていた。
【ムーは参加しないの?】
私はここに着いてからずっと影に隠れているムーに話しかけた。
【………】
ムーからはなんの返事も返って来ない。
【ムー、いい加減に出てこい!】
シルバが痺れを切らして唸り出した。
【ミヅキが心配しているぞ、それに…俺達もお前に聞きたい事がある】
シルバ達はジェンガをやめて私の周りに集まった。
【そうだね、ミヅキが何も言わないから黙ってたけど…ここに来る時にムーを使ったしね】
【ムーからは微かにあのアナテマの気配を感じるんだが…どういう事なんだ?】
【ムー…】
レムは何も言わずにムーを心配していた。
【ミヅキは何か知っているのか?】
シルバに聞かれて私は黙ってしまった。
私もよくわかって無いけど、多分ムーはアナテマの従魔で私をここに連れてくるように言われていたんだと思った。
でもムーからは何も説明を聞けない、だから私の口からみんなに伝える事は出来ないでいた。
【ムーはほら、喋れないし…でもアナテマと何か関係はあるんだよね?】
私はムーに語りかけた。
するとムーが影からひょっこりと顔を出す。
【やっと顔を出したか…】
シルバが呆れたようにため息をつくとムーが少し隠れてしまった。
【ムー!大丈夫、ちゃんと話を聞くから話してくれない?】
【ミヅキ、ムーは喋れないだろうが】
【でも言いたい事は伝わるよ】
私はムーに両手を広げた。
【ムー、前に私が従魔にならないって言ったの覚えてる?】
ムーはビクッと体を揺らした。
【あの時の気持ちは今も変わらないよ、ムーはアナテマが好きなのかな?でもそんな悲しい気持ちでいるなら私達と一緒にいようよ!】
ムーはチラッとシルバ達を見る。
【ふん、今更なんだ】
シルバはフイっと横を向くと話を続けた。
【お前が誰といたいか自分で決めろ。俺はミヅキの考えに従う】
シルバの言葉にシンク達も頷いた。
【素直じゃ無いけどシルバもムーを心配してるんだよ。もちろん僕達だってね】
【おいシンク!余計な事を…】
シルバがシンクに文句を言おうとするのを私は抱きついて邪魔した。
【シルバ、みんな!ありがとう】
優しいシルバ達にみんなと会えた事に感謝した。
【ムー、どうする?】
私はムーの前に座って話しかけた。
ムーはピョン!と影から飛び出ると私の胸に飛び込んできた。
【ムー!】
ムーを抱きしめるとプルプルと震えている…そんなムーをギュッと抱きしめた。
カチッ!
ムーと胸の奥で重なる感じがした。
【ムー、改めてようこそ!】
私はムーに笑いかけた。
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