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10章
524.エルフの国
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私達はプルシアから降りて町へと向かう!
「セバスさん達大丈夫かな!?」
私が不安そうにアルフノーヴァさんを見ると
「セバスなら…上手くやると思うけど…昔に少しエルフについては話したことがあるからなぁ…」
【シルバ、急いでくれる】
【おう!】
私達はスピードをあげた。
町に近づくと…
「あっ…馬車が無い…」
嫌な予感に慌てて門番を探すが何処にもいない!
いつもなら門を守ってるはずの人達がいないことがさらに不安になる。
「ミヅキ、ギルドに向かうぞ」
コジローさんが叫ぶと、私は頷いてシルバにギュッと捕まった!
シルバがギルドに急いで向かってくれると…ギルドは人で溢れかえっていた。
「セバスさん!ベイカーさん!アランさん!」
誰かいないかと声を出すと…
「ミヅキちゃん…」
冒険者達が私の声に振り返り…サッと目をそらす…
「セバスさんは!?」
説明を求めるがみんなが言いにくそうに口を噤んだ…すると
「ミヅキ、説明するからこっちにこい」
ディムロスじいちゃんが声をかけると冒険者達が道を開ける。
「ディムロス…」
「アルフノーヴァ…来てくれたのか」
「はい、でもどうやら少し遅かったようだね」
「ちょうどいい、お前達も来てくれ。他の奴らは切り替えて自分の仕事をしろ」
ギルマスとして声をかけると冒険者達は悔しそうに自分達の依頼に向かっていった…
ギルマスに案内されて部屋へと向かうとソファーに座らされる…
「じいちゃん…セバスさんは?それにベイカーさん達も何処に行ったの?」
「セバスは…エルフ達に連れていかれた。ベイカーとアランはセバスを庇ったことで一緒に捕まってしまったんだ」
「あの三人が?」
コジローさんが驚くと
「セバスが頑なに手を出さなくてな…ベイカーとアランもなんだか調子が悪いのか動きが遅くてなぁ…」
心配そうに声を出す。
「セバスがあまり抵抗するなと声をかけて…そのまま三人とも…馬車に乗せられて森へと向かったから冒険者達にあとをつけさせたんだが、途中で見失ってしまったらしく何処に向かったのか」
首を振る。
「そんなぁ…」
みんな…
私はじわっと目に涙がたまる…するとシルバがペロッと涙を拭き取ってくれる。
【大丈夫だ、あいつらは殺しても死なん】
【うん…そうだね】
力なく笑うと
「多分、エルフ達の国に連れていかれんだろう。でも手を出さなくて正解だよ。エルフ達は魔力が人より膨大です。攻撃なんてすればいくらセバスでも返り討ちにあったかもしれない」
「えっ…」
「だから急いであとを追うよ!」
アルフノーヴァさんが立ち上がると
「何処に?」
「もちろんエルフの国に」
「私も行く!」
私が立ち上がると
「駄目だ…何があるかわからん!ミヅキは行かせられない」
ディムロスが首を振ると
「だって、セバスさんとベイカーさんとアランさんが捕まったんだよ!私が行かないでどうするの!?絶対取り返す!」
「お前が行ったらセバス達が心配するぞ…」
「そのみんなが捕まってるんだよ!そんな事言わせないもん!」
私はじいちゃんをじっと見つめる!
いくら怒られても今回は引く気はなかった。
じいちゃんはそんな私の様子に困ったようにため息をつくと
「ディムロス、大丈夫私がしっかりとミヅキさんを守るから」
アルフノーヴァさんが私の肩を掴む。
「ミヅキさんは私にとっても孫の様なものです。決して傷つけさせないよ」
アルフノーヴァさんがニコッと笑う…その姿に見た目は違うのにセバスさんの姿が重なった。
「私も行く。エルフの国なら少し役に立てるだろう」
エヴァさんも私の手をとると
「もちろん俺も行く。役に立てるかわからないがミヅキが行くのにここで待っていられない」
コジローさんも声をあげてくれた。
【もちろん俺達はミヅキが行くところには必ずついて行く】
シルバの言葉にシンク達が頷く。
【みんなありがとう】
【それにあいつらが居ないとつまらんしな】
シルバがしょうがなさそうに肩をすぼめる…その姿に笑ってしまった。
「わしも行きたいが…魔力が主の戦いになるなら足でまといだろう…すまんがみんなを頼むぞ」
ディムロスはアルフノーヴァに頭を下げた。
デボットさん達も行きたいと言ったが今回はここで待っていて貰う。
「必ずみんな無事で帰ってこいよ」
「いつまでも待っています」
デボットとレアルさんがギュッと抱きしめる…二人の心配そうな顔に私はどうにか寂しい気持ちを我慢して笑顔を見せる。
「うん…絶対みんなを助けるからね」
「それと…あんまりやらかすなよ」
「今回ばかりはそれは保証出来ないかも!」
私の言葉に二人は苦笑した。
ミヅキ達がセバスさん達を追うために準備をしている頃…
「フンッ、たわいないなこの程度の幻覚も見破れないとは」
エルフ達はあとをつけていた冒険者をまいて馬車を走らせていた…
「何処に行くのですか?」
手を縛られたセバスは馬車の椅子に座らされていた。
「黙っていろ!あいつらのように閉じ込めてやろうか」
ジロリと睨まれるとベイカーとアランを指さす。
二人は後ろから着いてくるの柵付きの馬車に手と足を縛られ、猿ぐつわを付け、閉じ込められていた。
「あれは酷くありませんか?連れていくなら私だけで十分では?」
「あいつらはオリビア様を侮辱した!極刑に値する!」
エルフの男が興奮すると…
「極刑とはまた極端な、それほどの事をあの人達がしましたかねぇ」
「当たり前だ!オリビア様はエルフの王族の中でも素晴らしい魔力の持ち主なんだ!まぁお前たち人間には分からないだろうがな」
「いえ、分かりますよ。魔力が凄いことはさすがエルフですね」
セバスが笑うと…
「貴様、馬鹿にしているのか?まぁいい…この後貴様らに見せてやる。魔力を使うと言うことをな」
オリビアはセバスの前で足を組むと後ろにふんぞり返っていた。
「んんんふん!んんんんん!」
(アランさん!大丈夫か!)
ベイカー達は手足を縄で縛られ身動き出来ずにいた。
「んー!んんんんん!」
(んー!なんだこりゃ!)
手足に縛られた縄が全然ちぎれない、どうやら普通の縄ではないようだった。
(くそ、何処に連れていく気だ?)
ベイカーが外を見ていると…
(ん?ここは依頼帰りに通った道か?)
ベイカーの視線にアランも外を見ると見覚えのある場所に差し掛かる。
「さぁ着いたぞ。よく見ておけ!私達に逆らうとどうなるかと言うことを!」
馬車を止めてセバスを外に出す。
セバスさんは言われた通りに外を眺めるが…
「一体何を見ればよろしいのですか?」
そこには何もない平和な景色が広がっていた…
「セバスさん達大丈夫かな!?」
私が不安そうにアルフノーヴァさんを見ると
「セバスなら…上手くやると思うけど…昔に少しエルフについては話したことがあるからなぁ…」
【シルバ、急いでくれる】
【おう!】
私達はスピードをあげた。
町に近づくと…
「あっ…馬車が無い…」
嫌な予感に慌てて門番を探すが何処にもいない!
いつもなら門を守ってるはずの人達がいないことがさらに不安になる。
「ミヅキ、ギルドに向かうぞ」
コジローさんが叫ぶと、私は頷いてシルバにギュッと捕まった!
シルバがギルドに急いで向かってくれると…ギルドは人で溢れかえっていた。
「セバスさん!ベイカーさん!アランさん!」
誰かいないかと声を出すと…
「ミヅキちゃん…」
冒険者達が私の声に振り返り…サッと目をそらす…
「セバスさんは!?」
説明を求めるがみんなが言いにくそうに口を噤んだ…すると
「ミヅキ、説明するからこっちにこい」
ディムロスじいちゃんが声をかけると冒険者達が道を開ける。
「ディムロス…」
「アルフノーヴァ…来てくれたのか」
「はい、でもどうやら少し遅かったようだね」
「ちょうどいい、お前達も来てくれ。他の奴らは切り替えて自分の仕事をしろ」
ギルマスとして声をかけると冒険者達は悔しそうに自分達の依頼に向かっていった…
ギルマスに案内されて部屋へと向かうとソファーに座らされる…
「じいちゃん…セバスさんは?それにベイカーさん達も何処に行ったの?」
「セバスは…エルフ達に連れていかれた。ベイカーとアランはセバスを庇ったことで一緒に捕まってしまったんだ」
「あの三人が?」
コジローさんが驚くと
「セバスが頑なに手を出さなくてな…ベイカーとアランもなんだか調子が悪いのか動きが遅くてなぁ…」
心配そうに声を出す。
「セバスがあまり抵抗するなと声をかけて…そのまま三人とも…馬車に乗せられて森へと向かったから冒険者達にあとをつけさせたんだが、途中で見失ってしまったらしく何処に向かったのか」
首を振る。
「そんなぁ…」
みんな…
私はじわっと目に涙がたまる…するとシルバがペロッと涙を拭き取ってくれる。
【大丈夫だ、あいつらは殺しても死なん】
【うん…そうだね】
力なく笑うと
「多分、エルフ達の国に連れていかれんだろう。でも手を出さなくて正解だよ。エルフ達は魔力が人より膨大です。攻撃なんてすればいくらセバスでも返り討ちにあったかもしれない」
「えっ…」
「だから急いであとを追うよ!」
アルフノーヴァさんが立ち上がると
「何処に?」
「もちろんエルフの国に」
「私も行く!」
私が立ち上がると
「駄目だ…何があるかわからん!ミヅキは行かせられない」
ディムロスが首を振ると
「だって、セバスさんとベイカーさんとアランさんが捕まったんだよ!私が行かないでどうするの!?絶対取り返す!」
「お前が行ったらセバス達が心配するぞ…」
「そのみんなが捕まってるんだよ!そんな事言わせないもん!」
私はじいちゃんをじっと見つめる!
いくら怒られても今回は引く気はなかった。
じいちゃんはそんな私の様子に困ったようにため息をつくと
「ディムロス、大丈夫私がしっかりとミヅキさんを守るから」
アルフノーヴァさんが私の肩を掴む。
「ミヅキさんは私にとっても孫の様なものです。決して傷つけさせないよ」
アルフノーヴァさんがニコッと笑う…その姿に見た目は違うのにセバスさんの姿が重なった。
「私も行く。エルフの国なら少し役に立てるだろう」
エヴァさんも私の手をとると
「もちろん俺も行く。役に立てるかわからないがミヅキが行くのにここで待っていられない」
コジローさんも声をあげてくれた。
【もちろん俺達はミヅキが行くところには必ずついて行く】
シルバの言葉にシンク達が頷く。
【みんなありがとう】
【それにあいつらが居ないとつまらんしな】
シルバがしょうがなさそうに肩をすぼめる…その姿に笑ってしまった。
「わしも行きたいが…魔力が主の戦いになるなら足でまといだろう…すまんがみんなを頼むぞ」
ディムロスはアルフノーヴァに頭を下げた。
デボットさん達も行きたいと言ったが今回はここで待っていて貰う。
「必ずみんな無事で帰ってこいよ」
「いつまでも待っています」
デボットとレアルさんがギュッと抱きしめる…二人の心配そうな顔に私はどうにか寂しい気持ちを我慢して笑顔を見せる。
「うん…絶対みんなを助けるからね」
「それと…あんまりやらかすなよ」
「今回ばかりはそれは保証出来ないかも!」
私の言葉に二人は苦笑した。
ミヅキ達がセバスさん達を追うために準備をしている頃…
「フンッ、たわいないなこの程度の幻覚も見破れないとは」
エルフ達はあとをつけていた冒険者をまいて馬車を走らせていた…
「何処に行くのですか?」
手を縛られたセバスは馬車の椅子に座らされていた。
「黙っていろ!あいつらのように閉じ込めてやろうか」
ジロリと睨まれるとベイカーとアランを指さす。
二人は後ろから着いてくるの柵付きの馬車に手と足を縛られ、猿ぐつわを付け、閉じ込められていた。
「あれは酷くありませんか?連れていくなら私だけで十分では?」
「あいつらはオリビア様を侮辱した!極刑に値する!」
エルフの男が興奮すると…
「極刑とはまた極端な、それほどの事をあの人達がしましたかねぇ」
「当たり前だ!オリビア様はエルフの王族の中でも素晴らしい魔力の持ち主なんだ!まぁお前たち人間には分からないだろうがな」
「いえ、分かりますよ。魔力が凄いことはさすがエルフですね」
セバスが笑うと…
「貴様、馬鹿にしているのか?まぁいい…この後貴様らに見せてやる。魔力を使うと言うことをな」
オリビアはセバスの前で足を組むと後ろにふんぞり返っていた。
「んんんふん!んんんんん!」
(アランさん!大丈夫か!)
ベイカー達は手足を縄で縛られ身動き出来ずにいた。
「んー!んんんんん!」
(んー!なんだこりゃ!)
手足に縛られた縄が全然ちぎれない、どうやら普通の縄ではないようだった。
(くそ、何処に連れていく気だ?)
ベイカーが外を見ていると…
(ん?ここは依頼帰りに通った道か?)
ベイカーの視線にアランも外を見ると見覚えのある場所に差し掛かる。
「さぁ着いたぞ。よく見ておけ!私達に逆らうとどうなるかと言うことを!」
馬車を止めてセバスを外に出す。
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