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7章
335.滅亡...
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【おい!ベイカー何処にいるんだ!】
シルバがいつまでも連絡が無いことにイラつき話しかけると
【知らん。どっかの部屋だ…怪しい奴を見つけた】
【…待て俺も向かう!何か音を出せ!】
ベイカーは扉を掴んでいたに手に力を入れると
べキッ!
扉を片手で剥がすとジャン達に向かって投げつけた!
ジャン達はスレスレで避けると後ろの窓に当たり…
ガシャーン!
窓が粉々に砕けた。
ピクッ!
シルバは音を立てて破壊された窓を見つめると
【そこか…】
一気に窓までジャンプした。
ガシャ…
気配を感じてジャン達が壊れた窓を見ると
「グゥルルルル…」
窓枠には怒りの形相を浮かべるフェンリルが立っていた…
【なんの音?】
その隣から炎を纏ってシンクが現れると
「待て、シンク!」
アラン隊長もシンクの後を追ってくると窓枠に足をかける。
中の様子を見るとベイカーが二人を睨みつけていた…
「おい、ベイカーそいつらが…」
「いや…まだ何も聞いて無いが…こいつら見ると怒りが沸いてくるんだよ」
ベイカーが近づこうとすると、クラウス隊長が騒ぎに部下を引き連れやってきた…中でベイカー達と向かいあっている二人を見つけると
「ジャン!リゲル!お前達何故ここにいるんだ!」
「た、隊長…」
ジャン達が周りを見るがどこにも逃げ場が無い、狼狽える部下にクラウスは話しかける…
「お前達、あの町で会った子供を攫ったのか?」
クラウスが静かに…しかし厳しい表情で聞いた。
「あっ…いや…その…」
リゲルが動揺すると
ピッシャッ!!
鞭が撓る…見ると壊した扉からミシェル隊長が顔を顰めて立っていた…狼狽えているリゲルを睨むと
「てめぇ…男なら責任を持て!ハッキリしろ!」
「ミ、ミシェル?」
アラン隊長が驚きミシェル隊長を見ると…
「あら、つい…こいつらにイラついて…ほほ」
ミシェル隊長がウインクして誤魔化すと
「ああ!そうだ!だって隊長も見ましたよね!あの子が薬を作る所!あの子がいれば子供達が助かるんですよ!この国の子供達みんなが助かるんだ!」
ジャンの言い分にクラウス隊長が愕然とする…
「その為にはあの子が犠牲になってもいいと言うのか?」
「一人でたくさんの命が助かるんですよ…しょうがないじゃないか…」
ジャンが後ろめたそうに視線を逸らすと…
「なんてクズなんだ…こんな奴がこの国の兵士だなんて恥ずかしい…」
クラウス隊長は頭を抱えた…
「だってそうでしょ!自分の家族が一番大切だ!それを守る為なら他の人がどうなろうと…」
バキッ!
ベイカーがたまらずジャンの頬を殴る!
「グゥ…」
殴り飛ばされたジャンがベイカーを見ると…
「俺たちに取ってミヅキはな…お前が攫った子はお前の言う大事な家族なんだよ…」
ベイカーが我慢できずに拳を握る。
「お前が家族を大事に思うようにあの子を思う家族がいると考えなかったのか…」
クラウスがジャン達を冷たく見つめる…
「こんなクズを殺るよりもミヅキが先だ…何処にやった?」
ベイカーがジャンの髪を掴み持ち上げると
「し、知らない…ここに連れて来たが…気持ち悪い色のスライムが連れてった…」
【ムーか?】
シルバが部屋を飛び出すと、シンクも後を追った!
【シルバ!ミヅキの匂いある?】
【ミヅキの匂いはあまり感じんが、ムーの気配がある!】
【ムーのそばにミヅキがいるんだね】
シルバが頷くと城の中を破壊しながら突っ切って行った。
ムーはミヅキを自分の身体に包み込むと城の中を移動する…人気の少ない廊下を進み適当な部屋に入るとミヅキを包んでいた身体を退かした。
プルプル…
軽く揺れると
【ムーありがとう…大丈夫だよ、助けてくれたんだね】
ミヅキがムーを撫でていると
「誰?」
奥のベッドにいた子が起き上がり話しかけてきた。
「あっ…ごめんなさい、人がいる部屋だと思わなくて…今出ていくね」
ミヅキがムーに部屋を移動する様に言おうとすると
「その声…女の子?」
男の子がミヅキの方に向かって話しかけてきたが
「あれ…君、目が見えないの?」
ミヅキが男の子と視線が合わないでいる事に気がついた。
「うん…王都熱の後遺症でね…」
男の子が眉毛を下げて困ったろうに答えた。
「そうなんだ…私も王都熱だよ…後遺症で足が動かないの」
ミヅキが未だに力が入らない足をさすると
「僕達同じだね…ねぇ…よかったら少し話さない?」
男の子が笑うと
ミヅキはちょっと迷ってムーを見ると、ムーが仕方なさそうにベッドに近づいてくれた。
「君は…足が動かないのにどうやって移動してるの?」
男の子が聞くと
「私はテイマーなんだ、だから従魔の子が乗せてくれてるの…まぁこの子は従魔じゃないけどね…」
最後の方はボソッと言うとムーを撫でる…ムーは複雑な気持ちでミヅキを見つめた。
「そっか…凄いね声の感じだと僕と同じ位かと思ったけど…想像より年上なのかな?」
ミヅキは目が見えない男の子をじっくりと見ると…背格好的にレオンハルト王子と同じくらいかと感じた…。
「う、うん…私の方が少し上かな…」
ミヅキは嘘をつくと…
「なんか…後ろめたいと思ってる?」
ギクッ…
ミヅキが驚くと…
「目が見えなくなって…みんなの声しか頼りがなくなったら、なんとなくだけど声から感情が読めるようになったんだ…」
男の子が寂しそうに言うと
「凄いね!嘘発見器みたい!」
「嘘発見器…はは…確かにね!」
「うん!凄いよこれなら目が治っても色んな事で役にたちそうだね」
ミヅキが関心していると
「治るかな…?」
男の子が不安そうに聞いてくる…
「うん、先生が薬師さんが頑張ってるって言ってたよ?だから大丈夫だよ」
「そっか…よかった…やっと本当に治るって言ってくれる人がいて…」
男の子が嬉しそうに笑っている。
「どういう事?本当に治るって?」
「…僕の所に来てくれる人は…みんな治るから…大丈夫だから…って言いながら悲しそうにしたり…可哀想…て感情がしてたんだ…だから凄く不安で…でもそれを言ったらお母さんもお父さんももっと悲しませちゃうからさ…」
男の子が困った様に微笑むと
「でも君が大丈夫って言ってくれて…本心でそう言ってくれてとっても嬉しかった!一緒に病気が治るといいね」
男の子が手を差し出すと
「うん!大丈夫治るよ…もしその優秀な薬師さんが薬を作れなかったら…私がどうにかしてあげる!」
「君が?…うん…本心だね…」
男の子が苦笑すると…
「その時はよろしくね…僕は…ピース」
ピースが笑いかけると
「ピース…平和か…ピースにピッタリの名前だね!私はミヅキ…ピースよろしくね!」
「ミヅキか…また、おしゃべりに来てくれる?」
ピースがモジモジと恥ずかしそうに聞くと…
「うっ…それは難しいかも…今、忙しいし…ってそうだ!私今逃げてる最中だった!」
「逃げる?かくれんぼでもしてるの?」
ピースが首を傾げる
「ううん…実は…」
ミヅキが話そうとすると…
バーン!
壁が急に破壊され…穴が開いた…。
「な、何?」
ピースが凄い音にびっくりして固まると
【【ミヅキ!】】
シルバとシンクが穴から飛び出して来た!
「シルバ…?に、シンク!」
ミヅキが喜びのあまり立ち上がろうとすると…
「あっ!」
バランスを崩してピースに倒れ込んでしまった!
「うわっ!」
「ご、ごめん!」
ミヅキがピースの上に覆い被さると
フニュ…
唇に何か当たった感触があった…
グイッ!
ミヅキは襟足を軽く噛まれてヒョイとシルバに退かされる。
【なんだコイツは…ミヅキに触るな!】
「グルゥゥゥ…」
シルバがミヅキをピースから離した。
【シルバ!シンク!】
ミヅキは怒ってる二人に構わず抱きつくと!
【会いたかったよー!何処行ってたの?なんで置いてったの?】
シルバに顔を埋めて文句を言う…
【ミヅキ…お前を置いてくわけないだろ】
【そうだよ!世界が滅んだってミヅキのそばにずっといるよ!僕は!】
【シルバ…シンク…】
ミヅキがギュッと再度抱きしめると…
「ミ、ミヅキ…何がいるの?」
ピースがガタガタと震えている…
「ピース、ごめん…ってえっ?なんで震えてるの?」
「な、なんか…悪寒が…する…誰かに殺意を向けられてる…感じが…」
ピースの言葉にシルバ達を見ると、サッと顔を逸らす。
【シルバ!シンク!ピースは友達なんだから駄目だよ!】
【だって…コイツミヅキとキス…】
【わぁー!】
ミヅキがシルバの口を掴むと…
【してない!してない!事故だよ!】
「ミヅキ?」
威圧が止まった事でピースがミヅキを探すように手を差し出すと…ミヅキがその手をそっと掴んだ。
「ピースごめんね、私もう行くね!大切な家族が迎えに来てくれたんだ」
ミヅキが笑うと
「ミヅキから嬉しそうな感情を凄い感じるよ…でも寂しいな…もう会えないの?」
ピースが寂しそうに聞くと
「う、うん…」
【ほらミヅキ帰るぞ!こんな不愉快な国はサッサと出ていくぞ】
シルバがミヅキの服をグイッと引っ張ると…
「うわぁ…」
ミヅキがまた転んでしまった…
【ミヅキ…なんか変だよ?なんでずっと座ってるの?】
シンクが心配そうにミヅキの肩に止まると
【えっと…なんか病気の後遺症で…足が…】
【足が?】
シルバ達が顔を強ばらせると
【動かないんだ】
心配させまいと、極力明るく言うと…
【あっ!でも…病気が治れば…】
治ると思うよ…と言いたいがシルバ達の様子がおかしい。
【ミヅキの足が動かない…】
シルバがショックのあまり口を開けっ放しにすると
【ミヅキが立てない…】
シンクの炎が鎮火してしまった…
【あれ?二人ともちゃんと聞いて!病気がなお…】
【許さん!攫った挙句ミヅキに傷を…】
ショックから立ち直ると今度は怒りが湧いてきたシルバは毛を逆立てる!
【シ、シルバ?】
ミヅキがアワアワとシルバを止めようとすると
【こんな国…無くなっちゃえ…】
シンクがボソッと呟いた…。
シルバがいつまでも連絡が無いことにイラつき話しかけると
【知らん。どっかの部屋だ…怪しい奴を見つけた】
【…待て俺も向かう!何か音を出せ!】
ベイカーは扉を掴んでいたに手に力を入れると
べキッ!
扉を片手で剥がすとジャン達に向かって投げつけた!
ジャン達はスレスレで避けると後ろの窓に当たり…
ガシャーン!
窓が粉々に砕けた。
ピクッ!
シルバは音を立てて破壊された窓を見つめると
【そこか…】
一気に窓までジャンプした。
ガシャ…
気配を感じてジャン達が壊れた窓を見ると
「グゥルルルル…」
窓枠には怒りの形相を浮かべるフェンリルが立っていた…
【なんの音?】
その隣から炎を纏ってシンクが現れると
「待て、シンク!」
アラン隊長もシンクの後を追ってくると窓枠に足をかける。
中の様子を見るとベイカーが二人を睨みつけていた…
「おい、ベイカーそいつらが…」
「いや…まだ何も聞いて無いが…こいつら見ると怒りが沸いてくるんだよ」
ベイカーが近づこうとすると、クラウス隊長が騒ぎに部下を引き連れやってきた…中でベイカー達と向かいあっている二人を見つけると
「ジャン!リゲル!お前達何故ここにいるんだ!」
「た、隊長…」
ジャン達が周りを見るがどこにも逃げ場が無い、狼狽える部下にクラウスは話しかける…
「お前達、あの町で会った子供を攫ったのか?」
クラウスが静かに…しかし厳しい表情で聞いた。
「あっ…いや…その…」
リゲルが動揺すると
ピッシャッ!!
鞭が撓る…見ると壊した扉からミシェル隊長が顔を顰めて立っていた…狼狽えているリゲルを睨むと
「てめぇ…男なら責任を持て!ハッキリしろ!」
「ミ、ミシェル?」
アラン隊長が驚きミシェル隊長を見ると…
「あら、つい…こいつらにイラついて…ほほ」
ミシェル隊長がウインクして誤魔化すと
「ああ!そうだ!だって隊長も見ましたよね!あの子が薬を作る所!あの子がいれば子供達が助かるんですよ!この国の子供達みんなが助かるんだ!」
ジャンの言い分にクラウス隊長が愕然とする…
「その為にはあの子が犠牲になってもいいと言うのか?」
「一人でたくさんの命が助かるんですよ…しょうがないじゃないか…」
ジャンが後ろめたそうに視線を逸らすと…
「なんてクズなんだ…こんな奴がこの国の兵士だなんて恥ずかしい…」
クラウス隊長は頭を抱えた…
「だってそうでしょ!自分の家族が一番大切だ!それを守る為なら他の人がどうなろうと…」
バキッ!
ベイカーがたまらずジャンの頬を殴る!
「グゥ…」
殴り飛ばされたジャンがベイカーを見ると…
「俺たちに取ってミヅキはな…お前が攫った子はお前の言う大事な家族なんだよ…」
ベイカーが我慢できずに拳を握る。
「お前が家族を大事に思うようにあの子を思う家族がいると考えなかったのか…」
クラウスがジャン達を冷たく見つめる…
「こんなクズを殺るよりもミヅキが先だ…何処にやった?」
ベイカーがジャンの髪を掴み持ち上げると
「し、知らない…ここに連れて来たが…気持ち悪い色のスライムが連れてった…」
【ムーか?】
シルバが部屋を飛び出すと、シンクも後を追った!
【シルバ!ミヅキの匂いある?】
【ミヅキの匂いはあまり感じんが、ムーの気配がある!】
【ムーのそばにミヅキがいるんだね】
シルバが頷くと城の中を破壊しながら突っ切って行った。
ムーはミヅキを自分の身体に包み込むと城の中を移動する…人気の少ない廊下を進み適当な部屋に入るとミヅキを包んでいた身体を退かした。
プルプル…
軽く揺れると
【ムーありがとう…大丈夫だよ、助けてくれたんだね】
ミヅキがムーを撫でていると
「誰?」
奥のベッドにいた子が起き上がり話しかけてきた。
「あっ…ごめんなさい、人がいる部屋だと思わなくて…今出ていくね」
ミヅキがムーに部屋を移動する様に言おうとすると
「その声…女の子?」
男の子がミヅキの方に向かって話しかけてきたが
「あれ…君、目が見えないの?」
ミヅキが男の子と視線が合わないでいる事に気がついた。
「うん…王都熱の後遺症でね…」
男の子が眉毛を下げて困ったろうに答えた。
「そうなんだ…私も王都熱だよ…後遺症で足が動かないの」
ミヅキが未だに力が入らない足をさすると
「僕達同じだね…ねぇ…よかったら少し話さない?」
男の子が笑うと
ミヅキはちょっと迷ってムーを見ると、ムーが仕方なさそうにベッドに近づいてくれた。
「君は…足が動かないのにどうやって移動してるの?」
男の子が聞くと
「私はテイマーなんだ、だから従魔の子が乗せてくれてるの…まぁこの子は従魔じゃないけどね…」
最後の方はボソッと言うとムーを撫でる…ムーは複雑な気持ちでミヅキを見つめた。
「そっか…凄いね声の感じだと僕と同じ位かと思ったけど…想像より年上なのかな?」
ミヅキは目が見えない男の子をじっくりと見ると…背格好的にレオンハルト王子と同じくらいかと感じた…。
「う、うん…私の方が少し上かな…」
ミヅキは嘘をつくと…
「なんか…後ろめたいと思ってる?」
ギクッ…
ミヅキが驚くと…
「目が見えなくなって…みんなの声しか頼りがなくなったら、なんとなくだけど声から感情が読めるようになったんだ…」
男の子が寂しそうに言うと
「凄いね!嘘発見器みたい!」
「嘘発見器…はは…確かにね!」
「うん!凄いよこれなら目が治っても色んな事で役にたちそうだね」
ミヅキが関心していると
「治るかな…?」
男の子が不安そうに聞いてくる…
「うん、先生が薬師さんが頑張ってるって言ってたよ?だから大丈夫だよ」
「そっか…よかった…やっと本当に治るって言ってくれる人がいて…」
男の子が嬉しそうに笑っている。
「どういう事?本当に治るって?」
「…僕の所に来てくれる人は…みんな治るから…大丈夫だから…って言いながら悲しそうにしたり…可哀想…て感情がしてたんだ…だから凄く不安で…でもそれを言ったらお母さんもお父さんももっと悲しませちゃうからさ…」
男の子が困った様に微笑むと
「でも君が大丈夫って言ってくれて…本心でそう言ってくれてとっても嬉しかった!一緒に病気が治るといいね」
男の子が手を差し出すと
「うん!大丈夫治るよ…もしその優秀な薬師さんが薬を作れなかったら…私がどうにかしてあげる!」
「君が?…うん…本心だね…」
男の子が苦笑すると…
「その時はよろしくね…僕は…ピース」
ピースが笑いかけると
「ピース…平和か…ピースにピッタリの名前だね!私はミヅキ…ピースよろしくね!」
「ミヅキか…また、おしゃべりに来てくれる?」
ピースがモジモジと恥ずかしそうに聞くと…
「うっ…それは難しいかも…今、忙しいし…ってそうだ!私今逃げてる最中だった!」
「逃げる?かくれんぼでもしてるの?」
ピースが首を傾げる
「ううん…実は…」
ミヅキが話そうとすると…
バーン!
壁が急に破壊され…穴が開いた…。
「な、何?」
ピースが凄い音にびっくりして固まると
【【ミヅキ!】】
シルバとシンクが穴から飛び出して来た!
「シルバ…?に、シンク!」
ミヅキが喜びのあまり立ち上がろうとすると…
「あっ!」
バランスを崩してピースに倒れ込んでしまった!
「うわっ!」
「ご、ごめん!」
ミヅキがピースの上に覆い被さると
フニュ…
唇に何か当たった感触があった…
グイッ!
ミヅキは襟足を軽く噛まれてヒョイとシルバに退かされる。
【なんだコイツは…ミヅキに触るな!】
「グルゥゥゥ…」
シルバがミヅキをピースから離した。
【シルバ!シンク!】
ミヅキは怒ってる二人に構わず抱きつくと!
【会いたかったよー!何処行ってたの?なんで置いてったの?】
シルバに顔を埋めて文句を言う…
【ミヅキ…お前を置いてくわけないだろ】
【そうだよ!世界が滅んだってミヅキのそばにずっといるよ!僕は!】
【シルバ…シンク…】
ミヅキがギュッと再度抱きしめると…
「ミ、ミヅキ…何がいるの?」
ピースがガタガタと震えている…
「ピース、ごめん…ってえっ?なんで震えてるの?」
「な、なんか…悪寒が…する…誰かに殺意を向けられてる…感じが…」
ピースの言葉にシルバ達を見ると、サッと顔を逸らす。
【シルバ!シンク!ピースは友達なんだから駄目だよ!】
【だって…コイツミヅキとキス…】
【わぁー!】
ミヅキがシルバの口を掴むと…
【してない!してない!事故だよ!】
「ミヅキ?」
威圧が止まった事でピースがミヅキを探すように手を差し出すと…ミヅキがその手をそっと掴んだ。
「ピースごめんね、私もう行くね!大切な家族が迎えに来てくれたんだ」
ミヅキが笑うと
「ミヅキから嬉しそうな感情を凄い感じるよ…でも寂しいな…もう会えないの?」
ピースが寂しそうに聞くと
「う、うん…」
【ほらミヅキ帰るぞ!こんな不愉快な国はサッサと出ていくぞ】
シルバがミヅキの服をグイッと引っ張ると…
「うわぁ…」
ミヅキがまた転んでしまった…
【ミヅキ…なんか変だよ?なんでずっと座ってるの?】
シンクが心配そうにミヅキの肩に止まると
【えっと…なんか病気の後遺症で…足が…】
【足が?】
シルバ達が顔を強ばらせると
【動かないんだ】
心配させまいと、極力明るく言うと…
【あっ!でも…病気が治れば…】
治ると思うよ…と言いたいがシルバ達の様子がおかしい。
【ミヅキの足が動かない…】
シルバがショックのあまり口を開けっ放しにすると
【ミヅキが立てない…】
シンクの炎が鎮火してしまった…
【あれ?二人ともちゃんと聞いて!病気がなお…】
【許さん!攫った挙句ミヅキに傷を…】
ショックから立ち直ると今度は怒りが湧いてきたシルバは毛を逆立てる!
【シ、シルバ?】
ミヅキがアワアワとシルバを止めようとすると
【こんな国…無くなっちゃえ…】
シンクがボソッと呟いた…。
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