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6章

298.恐怖

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「何!?シード…お前襲われたって…」

ジュウト隊長が衝撃に顔が強ばる…

「一体誰に?」

アクアが心配そうにしていると

「わかりませんが…黒い痣に侵されてる者でした」

シードの話に

「それって…どういう事?」

アクアが首を傾げる…

「内部の犯行って事でしょう…」

三人が言葉を無くす…

その間…ミヅキはシンクから城での出来事を聞いていた…。

【えーと…じゃあそのムカつく顔の大臣がみんなを牢屋に閉じ込めてるんだ…】

【そう!あいつセバスの事も叩いてたよ!なんでセバスはやり返さなかったのかなぁ~?】

【えっ!セバスさん叩かれたの?大丈夫?】

ミヅキが驚くと…

【うん、平手打ちだけど笑ってたから大丈夫じゃない?】

【嘘…】

ミヅキの様子に…

「ミヅキ、どうした?みんな大丈夫なのか?」

「うん…とりあえずみんな元気みたい…だけど…」

「だけど?」

ミヅキの深刻そうな様子にベイカーが息を飲む…

「なんか…海の国の大臣が元凶みたい…で…その人、セバスさんに平手打ちしたんだって…」

「はっ?」

ベイカーが固まる…

「そ、それって本物のセバスさんか?」

ベイカーがシンクを見るとうん!と頷いている。

「で?そいつ死んだのか?」

【ううん、どっか行っちゃった。僕はミヅキの所に行ってこっちに来るように伝えてくれって頼まれたの!その為に町で暴れて大臣達の目を引きつけるって言ってたよ】

ミヅキがシンクの言葉を伝えると…

「…ヤバい…ミヅキ、急いで合流しよう」

「うん!そうだね!イカなんて捕まえてたなんて言ったら…」

ミヅキがゾクッとする…

「ミヅキ…お前…リバイアサンと契約なんてしてないよな?」

ベイカーがジロっとミヅキを見ると…

「し、してないよ!」

ミヅキが慌てる

「絶対するなよ!」

ベイカーが確認すると…

「わかってるよー」

ミヅキが目を逸らした。

アクア達とも話し合い、町に戻る事にするが…

「その前に…シードさんの腕治しておこうか?」

【シンク~】

ミヅキがシンクと共に回復魔法をかけシードの腕を元に戻すと…

「「凄い…」」

シードとジュウトが綺麗に治った腕を見つめる。

「これって…しかも痣も治せるなんて…ミヅキさんって…」

シードがミヅキを見つめる。

「なんだって!痣を治せるのか?」

「あっ!シード秘密なのに!」

アクアがシードを叩くと…

「まぁ…しょうがないよね、秘密にしたままじゃみんなを治せないし…」

ミヅキが困った顔をすると

「それだけど…ミヅキだけだと不味いから…アクアも巻き込むってのはどうだ?」

ベイカーが提案する。

「私?」

アクアが自分を指さすと…

「二人の力で痣を消せるって事にすればいいんじゃないか?」

「おっ!それいいね!」

ミヅキが賛同する。

「ミヅキ達がそれでいいなら私は構わないよ」

アクアも頷くと…

「じゃあさ!力を借りたって感じなのはどうかな?どうせならリバイアにも協力してもらって!」

「そ、そうだね…リバイアサンが入れば説得力ますかもしれない…」

【リバイア!どうかな?協力してくれる?】

【もちろんだ!その代わり…】

リバイアサンが伺うようにミヅキを見て…ちょいちょいと手招きする…

ミヅキがそばに行くと

【お前を連れてった事…青龍様には秘密で頼む…】

【なんだ、そんな事でいいの?】

【い、いいのか?】

【もちろん!じゃアクアと私を乗せてくれる?】

鱗を撫でると…

【任せておけ!】

リバイアサンがニカッと笑った。
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