174 / 687
6章
286.拘束
しおりを挟む
ミヅキ達が海に潜って行くと…
「「「はぁ…」」」
セバス、デボット、レアルとため息をつく…
「アクアさんは来る気配はないし…きな臭い何者かに追われる人…嫌な予感しかしませんね…」
セバスさんが腕を組んでいると
「ミヅキを行かせて大丈夫だったんでしょうか…」
デボットが心配そうにセバスに聞くと
「ベイカーさんがついてますから…あの人なら死んでも守るでしょう、それに黒い痣を浄化出来るのもミヅキさんだけです、二人と少人数の方が隠れやすいし大丈夫でしょう」
「そうですか…」
デボットもレアルもセバスの言葉に安心していると…
「グルゥゥゥ…」
ミヅキが潜って行った海を見つめて、伏せていたシルバが立ち上がり唸り声をあげる…
「アクアか?」
デボットがシルバが見つめる先を見ると…
「いえ、アクアさんならシルバさんが唸るなんて事は無いでしょう…」
セバスがデボットとレアル、エヴァ、ククノを後ろに引かせると…
「シンクさんとコハクさん、デボットさんとレアルさんのそばにお願いします。ククノ様とエヴァさんは大丈夫ですか?」
「ああ、問題無いよ」
「すみません、シルバさんは私の元へお願いしますよ」
「グルゥ…」
気に入らなそうに吠えると
「そんな顔をしないで下さい、揉めてミヅキさんに悲しい顔をさせたくないでしょう?」
ミヅキの名前を出されてシルバも大人しくセバスの隣に座ると…
ザバッ!
海から勢いよく武装した人魚達が飛び出して来た!
陸に上がるとアクア同様二足歩行に切り替えていく。
「お前達!こんな所で何をしている!」
槍を向けられ取り囲まれると…
【やっちまえば早いのに…】
「グルゥゥ…」
シルバが威嚇するように牙を向ける。
「な、なんだあの化け物は…」
海の兵士達がシルバを見て驚愕していると…
「シルバさん…」
セバスが手で制止すると、しょうがないと渋々座る…
「私達は…ある人に連れられてここまで来ました…ここで待つように言われているのですが…」
「ある人?誰だそれは!」
(うーん…アクアさんの名前は出さない方が良さそうですねぇ…)
ちらっとエヴァを見ると同じ事を考えているようで静かに頷いていた…
「名前は知りませんが…人魚の方です。海の国が大変だから助けて欲しいと…」
セバスさんが刺激しないように落ち着いて話すが…
「嘘をつけ!海の民が陸上の者に助けを求める事などあるものか!」
槍先をセバスに近づけて来た…
セバスは顔色一つ変えることなく
「我々は頼まれただけですからねぇ…駄目なら大人しく帰りますが…」
「そうですかと帰すわけ無いだろう!」
「まぁ…そうでしょうね…それで?私達を捕まえるのでしょう?」
ニッコリと笑いかける
「うっ!」
槍先を向けた兵士がたじろぐと…
「いい加減にしろ!我らは言われた通りにコイツらをリップル様の元に連れて行くだけだ…話はリップル様がする!」
「はっ!すみませんでした!」
注意された兵士は槍は構えたまま後ろへ下がると…兵士を注意した男が前に出る。
「そういう事ですので大人しく付いてきて下さいますか?」
「抵抗したら?」
「おいおい…」
エヴァさんが苦笑すると
「隊長!」
セバスの言葉や周りの者の態度に兵士が警戒する。
「…その時は力ずくで連れて行かせていただきます」
隊長と呼ばれた男は腰の剣を触りながら兵士達を動かないよに制止させ、じっとセバスを見つめた…。
「…わかりました。とりあえず指示に従います…今はね…」
セバスの言葉に隊長は…
「…ではこちらに…ここまではどうやって来られたのですか?」
「我らは海では息が出来ないのでね…魔法で空気の膜を作って泳いで来ました」
「ふん…ろくに海で動けない癖に…」
兵士の一人がボソッと呟くと…
「黙っていろ!」
隊長が凄まじい剣幕で兵士を窘めた…。
「失礼しました…では移動しますので用意をお願いします」
兵士達に挟まれセバス達がついて行くと…一番後ろを行く隊長に…
「ジュウト隊長…陸上の奴らなど引きずってでも連れて行けばいいじゃないですか!」
兵士が不満そうに小声で話しかける。
「…そんな事になったら…死ぬのは私達だ…」
「何を冗談を…」
兵士が笑いながら隊長を見ると…凄まじい汗が流れ、右手の震えを左手で抑えていた…。
「た、隊長…」
「お前達はわからんのか…あの…話していた男、只者ではないぞ…」
ゴクリ…
「た、確かに…あんな化け物みたいな獣を従えていましたね…」
「しかし…強いからといってこの海の中でどうにかできるとは思わんが…」
「しかし…誰があいつらを連れて来たのでしょう…」
「…さぁな…リップル様が聞き出したらしいが…」
「全く…この大変な時に…」
兵士がため息をつくと
「言うな、我々は言われた命を黙ってこなせばよい!考えるのは王達と大臣達だ…」
「はっ!」
兵士は隊長に敬礼をすると…陸上の者たちの後を追った。
「…あの男…〝今は…〟大人しくすると言ったな…あの者が暴れでもしたら…本当に海の中でも俺に止められるだろうか…」
ジュウトは剣を握りしめあの男を見つめる…
ふと視線に気がついたセバスは後ろを向くと…
ペコっと頭を下げる…
あの余裕、何時でも逃げられるとでも言うかのようだった…
「誰か知らんが…厄介な者を引き入れたものだ…」
ジュウトは細心の注意を払いながらセバス達を屋敷に連れて行く事になった…。
【…て事で今大人しく連行されている…どう思う?暴れてもいいか?】
【シルバ!セバスさんの言う通りだよ!暴れたりなんてしたら駄目だよ!私達アクアに頼まれて海の国を助けに来たんだよ!】
【まっ俺はどうでもいいが…】
【何言ってんの!これを気に仲良くなれたら海の幸貰い放題かもしれないんだよ!】
【えっ…】
【きっと…海の国でしか取れない食材とかが絶対にあるよ…どうするのもうマグロが食べられなくなったら…】
【なに…それはもうあのすしってやつが食えないってことか?】
【そうだよ!】
【…いや…騙されないぞ…そんな事しなくても構わず取りに来ればいいんだ】
【…でもケンカしちゃったら…やっぱり寂しいよそれより仲良くみんなで食べた方が美味しいと思うなぁ】
ミヅキの寂しいそうな声がシルバに届く…
【うっ…】
【あー!シルバ!ミヅキを泣かせたー!】
【いや!泣かせてなんかない、大丈夫だミヅキちゃんと大人しくしてるからな!セバスの言う通りにしてるから!】
【本当?】
まだ伺うように聞かれると
【本当だ!でも…】
【でも?】
【ミヅキが傷つく事や危険な時は容赦しないからな】
【それは僕も同じだよ】
【キャン!】
みんながシルバに同意する
【うん!私も無理はしない!だからシルバ達も今は大人しくしててね】
【ああ…】
【それで…何処に向かってるの?】
【まだわからんなぁ…今は海の中を移動中だ】
【じゃ何処か目印になりそうな物があったらまた言ってね!】
【わかった…ミヅキ…気をつけろよ】
【うん!みんなもね!】
シルバ達と念話を終えると…
「ベイカーさん…」
ミヅキがシルバから聞いた事をベイカーとネーレに伝える。
ミヅキからの説明を聞いて…
「おいおい…俺たち騙されたんじゃないのか?」
ベイカーがミヅキを見ると
「どういう事?」
ミヅキが意味がわからずに首を傾げる
「アクアにだよ…おかしくないか?この場所がすぐにバレたって事だろ?アクアが教えたんじゃないのか?」
「ベイカーさん!アクアはそんな事しないよ!」
ミヅキがベイカーに怒ると
「アクアのあの顔や涙は絶対嘘なんかじゃ無かったよ!それに捕まえるならアクアと別れた時にでもよかった筈だよ!」
ミヅキが叫ぶと…
「…アクア様は騙してはいません…」
後ろからの声にベイカーがミヅキを抱き上げ距離をとる。
「…そんなに警戒しなくても…今の私ではあなたには敵いませんよ…」
青白い顔で人魚の男が起き上がる。
「大丈夫ですか?」
ミヅキがベイカーさんから飛びおりると人魚の男に近づこうとする…
「待て!」
ベイカーがひょいと首根っこを掴むと
「なんでお前はそう警戒無しに近づこうとするんだ!」
「だって…あんな青白い顔してるし…あんな状態でなんかできるとは思えないよ」
ミヅキが人魚を見ると…確かに今にも倒れそうだった…。
「シンクがいないからちゃんと回復できてないからね…」
「しなくていい…こいつらはセバスさん達を捕まえたんだぞ!」
「それはそれ!これはこれ!」
「はぁ…」
「って事でベイカーさん離して!あの人にもう一度回復魔法かけるから!」
「何言っても無駄なのか?」
「それはベイカーさんが知ってるんじゃない?」
ミヅキが勝ち誇った顔をすると…
「わかった…だが俺が抱いてるからそこからにしろ!」
「はーい!」
ベイカーが近づくと…
「おい…この子がお前の状態を心配している…回復魔法をかけたいそうだ…近づくが何もするなよ」
ベイカーがなんの感情も込めずに言うと
「なぜそんな事をする…必要ない…お前らは陸上の者だろう…それに俺はもう駄目だ…触らないでくれ」
男がギッっと睨むと
「ほら!いらないとよ!しょうがねぇよ、無理やりするもんじゃねぇし」
ベイカーが嬉しそうにミヅキに言うが、ミヅキは答えず…
「なんでもう駄目なの?」
男に話しかける…
男はミヅキをちらっと見ると…
「私はもう黒い痣に侵された…だからもういいんだ…あんたもその子を近づけるな!これは遊びじゃない!本当に死ぬんだぞ!」
男は怒鳴ると…クラっときたようでバランスを崩し手を付いた…
ミヅキはグイッと体を動かすとベイカーの手から離れる。
「あっ!」
離れた隙に男に近づくと男の頬を思いっきりパーン!と挟んだ…。
「「「はぁ…」」」
セバス、デボット、レアルとため息をつく…
「アクアさんは来る気配はないし…きな臭い何者かに追われる人…嫌な予感しかしませんね…」
セバスさんが腕を組んでいると
「ミヅキを行かせて大丈夫だったんでしょうか…」
デボットが心配そうにセバスに聞くと
「ベイカーさんがついてますから…あの人なら死んでも守るでしょう、それに黒い痣を浄化出来るのもミヅキさんだけです、二人と少人数の方が隠れやすいし大丈夫でしょう」
「そうですか…」
デボットもレアルもセバスの言葉に安心していると…
「グルゥゥゥ…」
ミヅキが潜って行った海を見つめて、伏せていたシルバが立ち上がり唸り声をあげる…
「アクアか?」
デボットがシルバが見つめる先を見ると…
「いえ、アクアさんならシルバさんが唸るなんて事は無いでしょう…」
セバスがデボットとレアル、エヴァ、ククノを後ろに引かせると…
「シンクさんとコハクさん、デボットさんとレアルさんのそばにお願いします。ククノ様とエヴァさんは大丈夫ですか?」
「ああ、問題無いよ」
「すみません、シルバさんは私の元へお願いしますよ」
「グルゥ…」
気に入らなそうに吠えると
「そんな顔をしないで下さい、揉めてミヅキさんに悲しい顔をさせたくないでしょう?」
ミヅキの名前を出されてシルバも大人しくセバスの隣に座ると…
ザバッ!
海から勢いよく武装した人魚達が飛び出して来た!
陸に上がるとアクア同様二足歩行に切り替えていく。
「お前達!こんな所で何をしている!」
槍を向けられ取り囲まれると…
【やっちまえば早いのに…】
「グルゥゥ…」
シルバが威嚇するように牙を向ける。
「な、なんだあの化け物は…」
海の兵士達がシルバを見て驚愕していると…
「シルバさん…」
セバスが手で制止すると、しょうがないと渋々座る…
「私達は…ある人に連れられてここまで来ました…ここで待つように言われているのですが…」
「ある人?誰だそれは!」
(うーん…アクアさんの名前は出さない方が良さそうですねぇ…)
ちらっとエヴァを見ると同じ事を考えているようで静かに頷いていた…
「名前は知りませんが…人魚の方です。海の国が大変だから助けて欲しいと…」
セバスさんが刺激しないように落ち着いて話すが…
「嘘をつけ!海の民が陸上の者に助けを求める事などあるものか!」
槍先をセバスに近づけて来た…
セバスは顔色一つ変えることなく
「我々は頼まれただけですからねぇ…駄目なら大人しく帰りますが…」
「そうですかと帰すわけ無いだろう!」
「まぁ…そうでしょうね…それで?私達を捕まえるのでしょう?」
ニッコリと笑いかける
「うっ!」
槍先を向けた兵士がたじろぐと…
「いい加減にしろ!我らは言われた通りにコイツらをリップル様の元に連れて行くだけだ…話はリップル様がする!」
「はっ!すみませんでした!」
注意された兵士は槍は構えたまま後ろへ下がると…兵士を注意した男が前に出る。
「そういう事ですので大人しく付いてきて下さいますか?」
「抵抗したら?」
「おいおい…」
エヴァさんが苦笑すると
「隊長!」
セバスの言葉や周りの者の態度に兵士が警戒する。
「…その時は力ずくで連れて行かせていただきます」
隊長と呼ばれた男は腰の剣を触りながら兵士達を動かないよに制止させ、じっとセバスを見つめた…。
「…わかりました。とりあえず指示に従います…今はね…」
セバスの言葉に隊長は…
「…ではこちらに…ここまではどうやって来られたのですか?」
「我らは海では息が出来ないのでね…魔法で空気の膜を作って泳いで来ました」
「ふん…ろくに海で動けない癖に…」
兵士の一人がボソッと呟くと…
「黙っていろ!」
隊長が凄まじい剣幕で兵士を窘めた…。
「失礼しました…では移動しますので用意をお願いします」
兵士達に挟まれセバス達がついて行くと…一番後ろを行く隊長に…
「ジュウト隊長…陸上の奴らなど引きずってでも連れて行けばいいじゃないですか!」
兵士が不満そうに小声で話しかける。
「…そんな事になったら…死ぬのは私達だ…」
「何を冗談を…」
兵士が笑いながら隊長を見ると…凄まじい汗が流れ、右手の震えを左手で抑えていた…。
「た、隊長…」
「お前達はわからんのか…あの…話していた男、只者ではないぞ…」
ゴクリ…
「た、確かに…あんな化け物みたいな獣を従えていましたね…」
「しかし…強いからといってこの海の中でどうにかできるとは思わんが…」
「しかし…誰があいつらを連れて来たのでしょう…」
「…さぁな…リップル様が聞き出したらしいが…」
「全く…この大変な時に…」
兵士がため息をつくと
「言うな、我々は言われた命を黙ってこなせばよい!考えるのは王達と大臣達だ…」
「はっ!」
兵士は隊長に敬礼をすると…陸上の者たちの後を追った。
「…あの男…〝今は…〟大人しくすると言ったな…あの者が暴れでもしたら…本当に海の中でも俺に止められるだろうか…」
ジュウトは剣を握りしめあの男を見つめる…
ふと視線に気がついたセバスは後ろを向くと…
ペコっと頭を下げる…
あの余裕、何時でも逃げられるとでも言うかのようだった…
「誰か知らんが…厄介な者を引き入れたものだ…」
ジュウトは細心の注意を払いながらセバス達を屋敷に連れて行く事になった…。
【…て事で今大人しく連行されている…どう思う?暴れてもいいか?】
【シルバ!セバスさんの言う通りだよ!暴れたりなんてしたら駄目だよ!私達アクアに頼まれて海の国を助けに来たんだよ!】
【まっ俺はどうでもいいが…】
【何言ってんの!これを気に仲良くなれたら海の幸貰い放題かもしれないんだよ!】
【えっ…】
【きっと…海の国でしか取れない食材とかが絶対にあるよ…どうするのもうマグロが食べられなくなったら…】
【なに…それはもうあのすしってやつが食えないってことか?】
【そうだよ!】
【…いや…騙されないぞ…そんな事しなくても構わず取りに来ればいいんだ】
【…でもケンカしちゃったら…やっぱり寂しいよそれより仲良くみんなで食べた方が美味しいと思うなぁ】
ミヅキの寂しいそうな声がシルバに届く…
【うっ…】
【あー!シルバ!ミヅキを泣かせたー!】
【いや!泣かせてなんかない、大丈夫だミヅキちゃんと大人しくしてるからな!セバスの言う通りにしてるから!】
【本当?】
まだ伺うように聞かれると
【本当だ!でも…】
【でも?】
【ミヅキが傷つく事や危険な時は容赦しないからな】
【それは僕も同じだよ】
【キャン!】
みんながシルバに同意する
【うん!私も無理はしない!だからシルバ達も今は大人しくしててね】
【ああ…】
【それで…何処に向かってるの?】
【まだわからんなぁ…今は海の中を移動中だ】
【じゃ何処か目印になりそうな物があったらまた言ってね!】
【わかった…ミヅキ…気をつけろよ】
【うん!みんなもね!】
シルバ達と念話を終えると…
「ベイカーさん…」
ミヅキがシルバから聞いた事をベイカーとネーレに伝える。
ミヅキからの説明を聞いて…
「おいおい…俺たち騙されたんじゃないのか?」
ベイカーがミヅキを見ると
「どういう事?」
ミヅキが意味がわからずに首を傾げる
「アクアにだよ…おかしくないか?この場所がすぐにバレたって事だろ?アクアが教えたんじゃないのか?」
「ベイカーさん!アクアはそんな事しないよ!」
ミヅキがベイカーに怒ると
「アクアのあの顔や涙は絶対嘘なんかじゃ無かったよ!それに捕まえるならアクアと別れた時にでもよかった筈だよ!」
ミヅキが叫ぶと…
「…アクア様は騙してはいません…」
後ろからの声にベイカーがミヅキを抱き上げ距離をとる。
「…そんなに警戒しなくても…今の私ではあなたには敵いませんよ…」
青白い顔で人魚の男が起き上がる。
「大丈夫ですか?」
ミヅキがベイカーさんから飛びおりると人魚の男に近づこうとする…
「待て!」
ベイカーがひょいと首根っこを掴むと
「なんでお前はそう警戒無しに近づこうとするんだ!」
「だって…あんな青白い顔してるし…あんな状態でなんかできるとは思えないよ」
ミヅキが人魚を見ると…確かに今にも倒れそうだった…。
「シンクがいないからちゃんと回復できてないからね…」
「しなくていい…こいつらはセバスさん達を捕まえたんだぞ!」
「それはそれ!これはこれ!」
「はぁ…」
「って事でベイカーさん離して!あの人にもう一度回復魔法かけるから!」
「何言っても無駄なのか?」
「それはベイカーさんが知ってるんじゃない?」
ミヅキが勝ち誇った顔をすると…
「わかった…だが俺が抱いてるからそこからにしろ!」
「はーい!」
ベイカーが近づくと…
「おい…この子がお前の状態を心配している…回復魔法をかけたいそうだ…近づくが何もするなよ」
ベイカーがなんの感情も込めずに言うと
「なぜそんな事をする…必要ない…お前らは陸上の者だろう…それに俺はもう駄目だ…触らないでくれ」
男がギッっと睨むと
「ほら!いらないとよ!しょうがねぇよ、無理やりするもんじゃねぇし」
ベイカーが嬉しそうにミヅキに言うが、ミヅキは答えず…
「なんでもう駄目なの?」
男に話しかける…
男はミヅキをちらっと見ると…
「私はもう黒い痣に侵された…だからもういいんだ…あんたもその子を近づけるな!これは遊びじゃない!本当に死ぬんだぞ!」
男は怒鳴ると…クラっときたようでバランスを崩し手を付いた…
ミヅキはグイッと体を動かすとベイカーの手から離れる。
「あっ!」
離れた隙に男に近づくと男の頬を思いっきりパーン!と挟んだ…。
296
お気に入りに追加
22,869
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!
饕餮
ファンタジー
書籍化決定!
2024/08/中旬ごろの出荷となります!
Web版と書籍版では一部の設定を追加しました!
今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。
救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。
一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。
そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。
だが。
「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」
森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。
ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。
★主人公は口が悪いです。
★不定期更新です。
★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。
収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい
三園 七詩
ファンタジー
旧題:収容所生まれの転生幼女は囚人達に溺愛されてますので幸せです
無実の罪で幽閉されたメアリーから生まれた子供は不幸な生い立ちにも関わらず囚人達に溺愛されて幸せに過ごしていた…そんなある時ふとした拍子に前世の記憶を思い出す!
無実の罪で不幸な最後を迎えた母の為!優しくしてくれた囚人達の為に自分頑張ります!
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
天才になるはずだった幼女は最強パパに溺愛される
雪野ゆきの
ファンタジー
記憶を失った少女は森に倒れていたところをを拾われ、特殊部隊の隊長ブレイクの娘になった。
スペックは高いけどポンコツ気味の幼女と、娘を溺愛するチートパパの話。
※誤字報告、感想などありがとうございます!
書籍はレジーナブックス様より2021年12月1日に発売されました!
電子書籍も出ました。
文庫版が2024年7月5日に発売されました!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。