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「それでは…あなた達の荷物は運ばせておきますね」

ルシファー様が微笑むと

「はい…」

うっとりとしながらビーズは頷いた…。

「ブラッド、彼女らとの荷物を取りに屋敷に向かってくれ…」

「…かしこまりました…あのお屋敷はどうなさいますか?」

ルシファーがビーズをみると…

「そうねぇ…どうしようかしら、売ってお金にでも変えましょうか?」

ビーズがルシファー様を見ると

「私はそんなに甲斐性なしに見えますか…」

上目遣いに潤んだ瞳でビーズをみると…

「いえ!決してそんな事はございませんわ!少しでもルシファー様のお役に立てればと…」

「なら…あの家は譲るか、捨てるかすればいい…そう言えば…あの料理人も一緒に来るのかい?」

「いいえ!かのじ…彼は来ませんわ!」

「そう…なら…その方にその家を譲ればいい…」

「ま、まぁ…そうですわね…」

「…では、そのように手続きを済ませておきますね…」

「まぁ!何から何まで…本当に助かるわぁ!」

「愛しい子の為だどうって事ないよ…」

ルシファーがニッコリと笑いかける…


「では…こちらの書類にサインをお願いします」

ブラッドが書類をビーズの前に出すと、ビーズは書類に目を通すこと無くサインをする…ブラッドはニヤリと笑うと頭を下げて部屋を出ていった…。

ビーズ達が食事を食べ終わると…ルシファーが立ち上がり部屋を案内してくれると言う。

三人は一室に通されると…

「しばらくここで待っていて下さい…後…隣の部屋はまだ入らないで下さいね」

そう言ってウインクすると三人を残して部屋を出ていってしまった…。

「凄いわ…この部屋だけでうちの半分はあるんじゃ無いかしら…」

三人は部屋をキョロキョロと見て回ると…ルシファー様が入るなと言った部屋の扉をみる。

「こっちは何があるのかしら…」

「まだ駄目って事は…いつかは入れるって事よね?」

「なら今入ってもいいんじゃない?」

三人が顔を見合わせると…

「ルシファー様の妻となるんですものね!夫婦に秘密はよくないわ」

「えっ?お母様がルシファー様の妻になるんですか?」

モスとビルデがビーズの発言に驚いている。

「まぁ…あなた達…何を勘違いしてるのかしら…どう見てもルシファー様は私に好意があったでしょ?」

「そうかしら…ルシファー様は私にも沢山笑いかけて下さるわ」

「あら!私なんて目が合ってしまって…二人で笑いあってましたのよ!」

「あなた達は従者にまで色目を使ってるでしょ!あなた達はそちらになさい!」

「まぁ…彼らでも全然いいですけど…」

「私も…あっ!でも私はあのブラッドさんがいいわ!」

ビルデが言うと

「私はファイさんの方が好みだわ!丁度いいわね!」

三人は扉の事も忘れていつまでもこれからの事を話し合っていた…。
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