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4.挨拶
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鳥はスープにする事にした。
丸々茹でて具もたくさん入れて具だくさんにする。
茹でている間に顔を洗ったり着替えたり掃除を済ませる事にした。
「掃除もできるよ!」
ココは大丈夫だからと俺を椅子に座らせると部屋の隅に移動した。
どうやって掃除するのかと見ているとココはいきなり床を這いながら進みだした。
「ココ?」
何をしていのかと思わず声をかけると髪や服にホコリやゴミをつけて嬉しそうに立ち上がった。
「みて!きれいなった!」
ジャーン!と見せながら体についたゴミを撒き散らしてまた汚している。
「ほ、本当だな…」
一生懸命な様子にダメともいえずに苦笑する。
「あれ?ここにまだゴミある?あれこっちも」
自分が落としたゴミとも気が付かずに綺麗にならないとあたふたしだした。
「ココ、よかったらこれを使わないか?」
俺は箒を持ってくるとココに見せた。
「何それ?」
ココは箒を見たことがないらしく使い方がわからないでいた。
「こうやって履くと綺麗になるんだよ」
箒の使い方を教えるとやりたいと箒を掴むが大きいのかあちこちに箒の柄をぶつけている。
ゴンッ!ガンッ!ドカッ!
ココが箒を履く事にぶつかり音が鳴る。
「出来た!」
満足そうに振り返ると椅子が倒れて物が落ち足を怪我した俺に気がついた。
「ご、ごめんなの…」
ココは自分が何もできないと肩を落とした。
「ちゃんと綺麗になったじゃないか、それにそれはココには大きいみたいだな。今度ちょうどいい大きさのを作ってやる」
「本当に?ココいて助かる?」
「ああ、助かるよ。ご飯はあるし部屋は綺麗になったしね」
「よかった…」
ココはほっとしながら箒を返してきた。
部屋を掃除しているうちに鳥がいい具合に煮えていた。
味付けをして少し冷ましてお皿に盛るとテーブルに置いた。
「さぁ食べよう。ココが用意してくれた鳥のスープだよ」
「いい匂い!」
ココはクンクンと鼻を動かすとジュルっと唾を飲んだ。
落ち込んだのも忘れて元気が出たようでほっとする。
「じゃあ食べよう。いただきます」
俺が手を合わせて挨拶するとココはもう既に食べ始めていた手を止めた。
そして俺の真似をしていただきますと手を合わせる。
「どうぞ」
ココはまた勢いよく食べだした。
「ふー美味しかった」
朝から満足するほどスープを飲めて一息つく。
ココも満足そうにお腹をぽっこりと膨らませてベッドで横になっていた。
「おなか…いっぱい…」
「ほら、口と手を拭いて」
スープで汚れた口と手を拭いてやるが、反応が悪い。
どうしたのかと見るともう今にも眠そうな目を必死に開いていた。きっと朝早くに起きてあの鳥を捕まえてきてくれたのだろう。
「いいから寝てな、俺は仕事に行ってくるから留守番頼むよ」
「るすばん…ココ…する…」
か細い声で答えると俺は笑って頭を撫でてやった。
するとそれを合図のようにココは眠りに落ちてしまった。
ココに布団を掛けてやり、仕事の準備をすると俺は家を出た。
「行ってきます」
誰かにこの言葉を言うのは久しぶりだった。
悪くないな
俺は鍵をしっかりと閉めて仕事場に向かった。
丸々茹でて具もたくさん入れて具だくさんにする。
茹でている間に顔を洗ったり着替えたり掃除を済ませる事にした。
「掃除もできるよ!」
ココは大丈夫だからと俺を椅子に座らせると部屋の隅に移動した。
どうやって掃除するのかと見ているとココはいきなり床を這いながら進みだした。
「ココ?」
何をしていのかと思わず声をかけると髪や服にホコリやゴミをつけて嬉しそうに立ち上がった。
「みて!きれいなった!」
ジャーン!と見せながら体についたゴミを撒き散らしてまた汚している。
「ほ、本当だな…」
一生懸命な様子にダメともいえずに苦笑する。
「あれ?ここにまだゴミある?あれこっちも」
自分が落としたゴミとも気が付かずに綺麗にならないとあたふたしだした。
「ココ、よかったらこれを使わないか?」
俺は箒を持ってくるとココに見せた。
「何それ?」
ココは箒を見たことがないらしく使い方がわからないでいた。
「こうやって履くと綺麗になるんだよ」
箒の使い方を教えるとやりたいと箒を掴むが大きいのかあちこちに箒の柄をぶつけている。
ゴンッ!ガンッ!ドカッ!
ココが箒を履く事にぶつかり音が鳴る。
「出来た!」
満足そうに振り返ると椅子が倒れて物が落ち足を怪我した俺に気がついた。
「ご、ごめんなの…」
ココは自分が何もできないと肩を落とした。
「ちゃんと綺麗になったじゃないか、それにそれはココには大きいみたいだな。今度ちょうどいい大きさのを作ってやる」
「本当に?ココいて助かる?」
「ああ、助かるよ。ご飯はあるし部屋は綺麗になったしね」
「よかった…」
ココはほっとしながら箒を返してきた。
部屋を掃除しているうちに鳥がいい具合に煮えていた。
味付けをして少し冷ましてお皿に盛るとテーブルに置いた。
「さぁ食べよう。ココが用意してくれた鳥のスープだよ」
「いい匂い!」
ココはクンクンと鼻を動かすとジュルっと唾を飲んだ。
落ち込んだのも忘れて元気が出たようでほっとする。
「じゃあ食べよう。いただきます」
俺が手を合わせて挨拶するとココはもう既に食べ始めていた手を止めた。
そして俺の真似をしていただきますと手を合わせる。
「どうぞ」
ココはまた勢いよく食べだした。
「ふー美味しかった」
朝から満足するほどスープを飲めて一息つく。
ココも満足そうにお腹をぽっこりと膨らませてベッドで横になっていた。
「おなか…いっぱい…」
「ほら、口と手を拭いて」
スープで汚れた口と手を拭いてやるが、反応が悪い。
どうしたのかと見るともう今にも眠そうな目を必死に開いていた。きっと朝早くに起きてあの鳥を捕まえてきてくれたのだろう。
「いいから寝てな、俺は仕事に行ってくるから留守番頼むよ」
「るすばん…ココ…する…」
か細い声で答えると俺は笑って頭を撫でてやった。
するとそれを合図のようにココは眠りに落ちてしまった。
ココに布団を掛けてやり、仕事の準備をすると俺は家を出た。
「行ってきます」
誰かにこの言葉を言うのは久しぶりだった。
悪くないな
俺は鍵をしっかりと閉めて仕事場に向かった。
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