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5.アーサー視点2
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彼女は汚れたドレスを見て自分を見るとハッとして頭を下げた。
そしてドレスの事は気にするなと、そのまま去ろうとする。
友人が作ってくれたきっかけを無駄にできん!
何より私は彼女と話したい!
そんな思いで彼女の腕を掴んでしまった。
大丈夫だと遠慮する彼女をどうにか説き伏せて部屋へと連れていく。
すぐに浴室に連れて行かせようとするが彼女の腕を離すことが出来なかった。
従者のルークに叩かれて離すとメイドのクロエが浴室へと案内する。
彼女の姿が見えなくなるとドサッとソファに腰を下ろした。
「あの方はどなたですか?アーサー様が誰かを連れて帰るなど無いと思っていましたが…」
ルークに言われて彼女の事を説明した。
「あの方がアーサー様の初恋の…本当ですか?」
ルークは信じてないのか疑いの眼差しで見つめてくる。
「絶対にそうだ、何よりこの胸の花が証拠だ」
彼女のドレスに付いていた花を見つめる。
ドレスを受け取ったあとクロエから貰ったのだ。
「この花はあの時の少女がくれた花だ、彼女もこの花が好きだと言っていた」
「まぁアーサー様がいいのなら私どもは何も言いません。でも部屋に連れ込んでいきなり襲いかかるような事はされませんように…」
「わかってる!当たり前だ!」
ならいいですが…とルークは彼女の服を用意しに向かった。
彼女の名前はソフィア…名前を聞いただけで胸が熱くなる。
焦れったい私に変わりハンスが調べてくれたのだ。
彼女が出てくるのをソワソワと待っていると扉が開いてひょっこりと顔を見せた。
恥ずかしそうに顔だけ出す仕草に叫びそうになるのをグッと堪える。
すると彼女はスタスタと私の名前に来て、パーティーに戻るようにと言ってきた。
ソフィアのいないパーティーになんの意味もない!
でもそんな事は言えずにしどろもどろになり言い訳を考える。
すると彼女の細いお腹から可愛らしい音がなった。
どうやらお腹が空いたようだ!
これは留めるいいきっかけだと一緒に食事を取ろうと誘う。
しかし彼女は一度帰ると言い出した!
風呂上がりのそんな姿の彼女を外になど出したくなく思わず腕を引くと勢い余ってソファーへと倒してしまう。
でもちょうどいいとさらに誘えば彼女の腹の虫が味方をしてくれた。
運ばれてきた料理に手を伸ばすと気に入ったのか頬を大きくして美味しそうに食べる。
小動物のような可愛らしい姿に彼女の方が美味しそうだと思って笑ってしまった。
危ない考えに首を振ると彼女はゴクゴクとルークの用意した果実酒を飲んでいた。
気に入ったようなので空になると注いでやる。
自分も彼女との会話が楽しくて思いの外飲んでしまった。
「アーサーさまって本当に素敵ですね…女性がほっとかないのもわかります…」
熱い眼差しでじっと見つめられた。
「そんな事はない、私よりも凄い人は沢山いる。自分などまだまだだ…何よりもっと強くなりたい」
そう言って拳を握るとソフィアがそっとその手を包んでくれた。
「きっと強くなれます。何より努力されてるアーサー様ですから…私が保証します!だから無理せず頑張って下さい」
ソフィアにニコッと微笑まれて私はグラッと揺れた。
「ソフィア…」
掴まれた手を逆に掴んでそっとソファーに倒した。
ソフィアは赤い頬でサッと視線を逸らしたが決して嫌がっている感じは無かった。
それどころが押し付けた手がギュッと握り返してくる。
それを合図のように私はソフィアの可愛らしい甘い唇にキスをした。
そしてドレスの事は気にするなと、そのまま去ろうとする。
友人が作ってくれたきっかけを無駄にできん!
何より私は彼女と話したい!
そんな思いで彼女の腕を掴んでしまった。
大丈夫だと遠慮する彼女をどうにか説き伏せて部屋へと連れていく。
すぐに浴室に連れて行かせようとするが彼女の腕を離すことが出来なかった。
従者のルークに叩かれて離すとメイドのクロエが浴室へと案内する。
彼女の姿が見えなくなるとドサッとソファに腰を下ろした。
「あの方はどなたですか?アーサー様が誰かを連れて帰るなど無いと思っていましたが…」
ルークに言われて彼女の事を説明した。
「あの方がアーサー様の初恋の…本当ですか?」
ルークは信じてないのか疑いの眼差しで見つめてくる。
「絶対にそうだ、何よりこの胸の花が証拠だ」
彼女のドレスに付いていた花を見つめる。
ドレスを受け取ったあとクロエから貰ったのだ。
「この花はあの時の少女がくれた花だ、彼女もこの花が好きだと言っていた」
「まぁアーサー様がいいのなら私どもは何も言いません。でも部屋に連れ込んでいきなり襲いかかるような事はされませんように…」
「わかってる!当たり前だ!」
ならいいですが…とルークは彼女の服を用意しに向かった。
彼女の名前はソフィア…名前を聞いただけで胸が熱くなる。
焦れったい私に変わりハンスが調べてくれたのだ。
彼女が出てくるのをソワソワと待っていると扉が開いてひょっこりと顔を見せた。
恥ずかしそうに顔だけ出す仕草に叫びそうになるのをグッと堪える。
すると彼女はスタスタと私の名前に来て、パーティーに戻るようにと言ってきた。
ソフィアのいないパーティーになんの意味もない!
でもそんな事は言えずにしどろもどろになり言い訳を考える。
すると彼女の細いお腹から可愛らしい音がなった。
どうやらお腹が空いたようだ!
これは留めるいいきっかけだと一緒に食事を取ろうと誘う。
しかし彼女は一度帰ると言い出した!
風呂上がりのそんな姿の彼女を外になど出したくなく思わず腕を引くと勢い余ってソファーへと倒してしまう。
でもちょうどいいとさらに誘えば彼女の腹の虫が味方をしてくれた。
運ばれてきた料理に手を伸ばすと気に入ったのか頬を大きくして美味しそうに食べる。
小動物のような可愛らしい姿に彼女の方が美味しそうだと思って笑ってしまった。
危ない考えに首を振ると彼女はゴクゴクとルークの用意した果実酒を飲んでいた。
気に入ったようなので空になると注いでやる。
自分も彼女との会話が楽しくて思いの外飲んでしまった。
「アーサーさまって本当に素敵ですね…女性がほっとかないのもわかります…」
熱い眼差しでじっと見つめられた。
「そんな事はない、私よりも凄い人は沢山いる。自分などまだまだだ…何よりもっと強くなりたい」
そう言って拳を握るとソフィアがそっとその手を包んでくれた。
「きっと強くなれます。何より努力されてるアーサー様ですから…私が保証します!だから無理せず頑張って下さい」
ソフィアにニコッと微笑まれて私はグラッと揺れた。
「ソフィア…」
掴まれた手を逆に掴んでそっとソファーに倒した。
ソフィアは赤い頬でサッと視線を逸らしたが決して嫌がっている感じは無かった。
それどころが押し付けた手がギュッと握り返してくる。
それを合図のように私はソフィアの可愛らしい甘い唇にキスをした。
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