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69.学園ゲーム
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ブレス先生の授業にも慣れてきた頃、とうとうテオドールお兄様が学園の中等部に上がる日が近づいてきた。
学園は初等部、中等部、高等部と別れており初等部は10歳から、中等部は13歳、高等部は16歳からとなる。
お兄様は10歳となった年に初等部に入学となった、そして王子の側近として仕える事になるの予定なのでこれからは学園でも常に王子のそばに控えて居なければならない。
ずっと王に仕えるアンスロット家としてこれは宿命だ。
しかしそれが体も心も結ばれる相手となるのだから運命とも言えるかも…
そんな想像をするだけで顔がにやけてご飯を三杯はおかわり出来そうだ。
今日はお兄様は学園の中等部に上がる前に王子に挨拶をする為に王宮に出かける予定…やっとここで王子とのご対面だ!
王宮で挨拶をしてそこでお兄様は王子様に惹かれていくことになるのだが…詳細はわからない。
王子様の大きくなった時の顔ももううっすらとしか思い出せないが、多分イケメンだったはず。
しかしこれから会う王子はまだゲームで見た時より幼い…ここでお兄様と関係を築き高等部に上がってからがゲームのスタートだ!
「はぁ…」
そんなこれからが楽しいはずのお兄様は朝からため息ばかり…全然楽しそうに見えなかった。
「お兄様、どうしたの?これから王子様に会うんですよね?なのになんでそんなにため息を?」
私がお兄様に声をかけると
「マリー…だって私は一週間後この家を出るんだよ」
お兄様は寂しそうに私を見つめる。
そう、お兄様は中等部に上がるのでこれから寮で生活する事となる。
初等部まではまだ皆幼い事もあり余程の理由がなければ屋敷から通える、しかし中等部になると学ぶ事も増えるので寮での生活となるのだ。
そうなると家に帰ってこられるのは夏と冬の長いお休みの時ぐらいになるそうだ…
お兄様に会えないのは少し寂しいがお兄様の幸せを思えば致し方ない。
寮ではきっと王子と隣り合わせの部屋…ぐふっ…ゲーム前に間違えが無いとも限らない!
「大丈夫ですお兄様!お手紙たくさん書きますから!お兄様のこともなんでも書いて知らせて下さいね!」
「マリーは優しいなぁ…はぁ…やっぱり離れたくないなぁ」
お兄様は私の顔を見るとまたため息をついた。
??
お兄様はもっとクールな感じのキャラだと思っていだが意外と甘えん坊なのかも…お家を離れたくないなんて少し可愛いと思ってしまった。
「私達は学園に行けないですから…おやすみの時に帰ってくるの楽しみに待ってます!」
「ああ、それだけど勉強の為と言って週末の休みにも帰る許可を貰っといたからまたすぐに帰ってくるよ。それでもマリーと離れる時間が増えるのは避けられないけど…」
「え?で、でも…王子様の側近の勉強として常にそばに居ないといけないんじゃ」
「大丈夫、勉強ならもうしてあるから。週末の王子の予定くらい前もって整えてから来るから問題ないよ」
あ、あれ?なんか変だな…王子と離れたくなくて夏休みもあんまり帰ってこないと思ってたのに…週末も毎回帰ってくるの?
まだゲームも始まってないしそんな感じなのかな…と私は首を捻りながらもまぁ本番は高等部になってからだからと納得した。
学園は初等部、中等部、高等部と別れており初等部は10歳から、中等部は13歳、高等部は16歳からとなる。
お兄様は10歳となった年に初等部に入学となった、そして王子の側近として仕える事になるの予定なのでこれからは学園でも常に王子のそばに控えて居なければならない。
ずっと王に仕えるアンスロット家としてこれは宿命だ。
しかしそれが体も心も結ばれる相手となるのだから運命とも言えるかも…
そんな想像をするだけで顔がにやけてご飯を三杯はおかわり出来そうだ。
今日はお兄様は学園の中等部に上がる前に王子に挨拶をする為に王宮に出かける予定…やっとここで王子とのご対面だ!
王宮で挨拶をしてそこでお兄様は王子様に惹かれていくことになるのだが…詳細はわからない。
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しかしこれから会う王子はまだゲームで見た時より幼い…ここでお兄様と関係を築き高等部に上がってからがゲームのスタートだ!
「はぁ…」
そんなこれからが楽しいはずのお兄様は朝からため息ばかり…全然楽しそうに見えなかった。
「お兄様、どうしたの?これから王子様に会うんですよね?なのになんでそんなにため息を?」
私がお兄様に声をかけると
「マリー…だって私は一週間後この家を出るんだよ」
お兄様は寂しそうに私を見つめる。
そう、お兄様は中等部に上がるのでこれから寮で生活する事となる。
初等部まではまだ皆幼い事もあり余程の理由がなければ屋敷から通える、しかし中等部になると学ぶ事も増えるので寮での生活となるのだ。
そうなると家に帰ってこられるのは夏と冬の長いお休みの時ぐらいになるそうだ…
お兄様に会えないのは少し寂しいがお兄様の幸せを思えば致し方ない。
寮ではきっと王子と隣り合わせの部屋…ぐふっ…ゲーム前に間違えが無いとも限らない!
「大丈夫ですお兄様!お手紙たくさん書きますから!お兄様のこともなんでも書いて知らせて下さいね!」
「マリーは優しいなぁ…はぁ…やっぱり離れたくないなぁ」
お兄様は私の顔を見るとまたため息をついた。
??
お兄様はもっとクールな感じのキャラだと思っていだが意外と甘えん坊なのかも…お家を離れたくないなんて少し可愛いと思ってしまった。
「私達は学園に行けないですから…おやすみの時に帰ってくるの楽しみに待ってます!」
「ああ、それだけど勉強の為と言って週末の休みにも帰る許可を貰っといたからまたすぐに帰ってくるよ。それでもマリーと離れる時間が増えるのは避けられないけど…」
「え?で、でも…王子様の側近の勉強として常にそばに居ないといけないんじゃ」
「大丈夫、勉強ならもうしてあるから。週末の王子の予定くらい前もって整えてから来るから問題ないよ」
あ、あれ?なんか変だな…王子と離れたくなくて夏休みもあんまり帰ってこないと思ってたのに…週末も毎回帰ってくるの?
まだゲームも始まってないしそんな感じなのかな…と私は首を捻りながらもまぁ本番は高等部になってからだからと納得した。
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